個人の成長とパフォーマンス向上を促進するために重要な「コーチャビリティ」とは

スポーツ選手のパフォーマンスコーチをする阿久津トレーナーの事例でコーチャビリティを解説

フォスターリンク株式会社

 人材開発を通じて組織の成長を支援するフォスターリンク株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:倉島秀夫、以下「フォスターリンク」)は、2024年12月に、組織(会社、国および地方自治体、国際機関等)に所属する10代から60代の640名に対し、コーチャビリティに関するインターネット調査を実施しました。

■調査背景

 「コーチャビリティ」とは、個人の成長とパフォーマンス向上を促進するために、建設的なフィードバックを求め、受け入れ、実行する意欲と能力とされています。元々はスポーツの文脈において素晴らしいパフォーマンスを生み出すための基本的な資質のひとつとして、1960年代後半から1970年代前半の間に生まれて紹介された概念でした。

 近年、フィードバックが企業や個人の成長において重要な役割を果たしている中、上司から部下へ適切にフィードバックを行うことは、部下のモチベーション向上、スキルアップ、目標の達成につながるなど、人材開発や組織の成果向上に大きく寄与します。一方、部下側が適切にフィードバックを受け取ることも、個人のスキルアップや組織の成果向上に重要な要素となります。フォスターリンクでは、部下側のフィードバックの受け取り方の重要性について「個人の成長とパフォーマンス向上を促進するために、建設的なフィードバックを求め、受け入れ、実行する意欲と能力」と定義される「コーチャビリティ」という考え方に着目して、組織(会社、国および地方自治体、国際機関等)に所属する10代から60代の640名に対し、「コーチャビリティに関する調査」を実施しました。

【調査概要】

調査対象:組織(会社、国および地方自治体、国際機関等)に所属する10代から60代の640名

調査方法:インターネット調査

調査期間:2024年12月20日~12月27日

■調査結果

 組織(会社、国および地方自治体、国際機関等)に所属する10代から60代の640名を対象に調査を行ったところ、「あなたは、普段から仕事や生活の中で、他者からのフィードバックを積極的に受け入れていますか」という質問に対し、「はい」と回答した人は52.0%の333人、「いいえ」と回答した人は31.1%の199人という結果となりました。(図1)

 また、普段から仕事や生活の中で、他者からのフィードバックを積極的に受け入れているかという質問に対して「はい」と回答した333人に、「あなたが仕事や生活の中で、他者からのフィードバックを受け入れ、自己改善に取り組む姿勢は、あなた自身の成長意欲やキャリア志向にどのように影響していますか」と尋ねたところ、「非常に強い影響を与えている」と回答したのは全体の24.3%に当たる81人、「一定の影響を与えている」が全体の59.8%の199人、「あまり影響を与えていない」と回答した人は全体の11.4%の38人、「影響を与えていない」と回答した人は全体の1.8%の6人となりました。(図2)

 今回の調査により、普段から仕事や生活の中で、他者からのフィードバックを積極的に受け入れている人の、約8割の人が、成長意欲やキャリア志向に影響を受けていると感じていることが明らかとなりました。

■『コーチャビリティ』とは

 VUCA※1とも呼ばれる変化の激しい経営環境の中、それに適応していくために学び続けることが重要視されるようになってきています。フィードバックは他者からの指摘による気づきを通じて学びを促進するもので、その力を組織が活用していくためには、フィードバックの仕方だけではなく、受け取り手の『コーチャビリティ』も求められます。『コーチャビリティ』とは「個人の成長とパフォーマンス向上を促進するために、建設的なフィードバックを求め、受け入れ、実行する意欲と能力」とされており、具体的には以下の3つからなります。

 ・フィードバック探索行動

 ・フィードバック受容性

 ・フィードバックを反映した行動の実行

コーチャビリティについての詳細はこちら:

https://articles.fosterlink.co.jp/coachability/

※1 「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の頭文字を組み合わせた略語で、社会やビジネスの環境が目まぐるしく変化し、先行きが不透明で将来の予測が困難な状況を意味する言葉

 では、実際に「コーチャビリティ」を理解し取り入れることで、どのように個人の成長につながるのでしょうか。スポーツ選手を中心にパフォーマンスコーチをされている阿久津洋介トレーナーにインタビューを行いました。

■コーチャビリティの事例(インタビュー内容)

――パフォーマンスコーチとは具体的にどのようなお仕事なのでしょうか

パフォーマンスコーチの役割は、スポーツ選手や一般のクライアントが最大のパフォーマンスを発揮できるようにサポートすることです。パフォーマンスコーチは、身体だけをみていくというよりはパフォーマンスから逆算をしたアプローチをしていくというのが特徴となります。例えば、サッカー選手がこのタイミングで早く走るためにどういうトレーニングをすべきか、キックをする時に毎回ボールが上の方に飛んでしまう場合に、身体の機能としてどういうことが原因なのかを紐解き、フィードバックすることで、選手自身が実感しているものに対して、身体の話、トレーニングの話をしていきます。選手が、自分自身のパフォーマンスが目に見えてわかるというのを実感した時に、続ける意欲が上がり当たり前にできるようになることで継続率も各段に上がります。

――具体的にどのような方のパフォーマンスコーチをされているのでしょうか

サッカー日本代表選手の方もいらっしゃいますし、一般のスポーツ愛好家の方など様々な方がいらっしゃいます。

――コーチャブルな選手に共通していることはありますでしょうか

私がサポートをしている選手でサッカー日本代表選手は4人いますが、全員が自分の課題を解決するために、自らの意思でトレーニングを受けています。例えば、練習前に個別にエクササイズをやるのがサッカーでは主流ですが、他の選手のエクササイズを見て、そのエクササイズが今自分に足りていないものであると感じたら、誰に教わったかということを聞き出し、私にたどり着いた選手もいます。コーチャブルに段階があるとしたら、日本代表のようなハイスペックな選手がコーチャブルの中でもかなりハイレベルの括りになると思います。

――選手によってコーチャブルではないという方はいるのでしょうか

プロスポーツ選手の中でも、日本代表レベルの選手はかなりコーチャブルであると言えます。プロの選手の中でも、自分に過剰な自信があって、このまま自分が大活躍できると自分の範疇で思っている方は、フィードバックをもらったとしても、今の自分には必要ないと、フィードバックを受け取らないというケースはあると思います。もちろん、それで活躍する選手もいますが、私が見てきた中で、長年活躍する選手で、そのような選手はいません。第一線で活躍しており5年以上やっている選手はかなりコーチャブルです。

――コーチャブルではない方に対しはどんなアプローチをされていますか

心がけているのは、フィードバックをするときに段階を踏むことです。例えば、この動きができない理由は、できていないか、できたかの〇×からスタートします。次に、3択で、例えばジャンプをしたときにできない理由が、足で蹴っているから、先に上だけあがってしまっているから、全体で押し切れてないからのどれなのか。最終的には記述式で今できてなかった理由を言っていく。こういった段階を踏みます。さらにレベルが上がると、この動きができていなくて、ここまで何回何セットこういう刺激をいれたけどそれでもできなかったのでアドバイスをください、となってきます。そこの段階をちゃんと踏ませることでコーチャブルな状況にしています。

インタビューの続きはこちら

 https://articles.fosterlink.co.jp/coachability-interview/

<プロフィール>

阿久津洋介(あくつ ようすけ)

株式会社ライフパフォーマンス LP BASEパフォーマンスコーチ、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

1989年、千葉県出身。国際武道大学大学院 武道・スポーツ研究科修了。その後、ライフパフォーマンス設立のタイミングで大塚氏から参画の要請を受け現職。

■会社概要

社名:フォスターリンク株式会社

代表者:代表取締役社長 倉島秀夫

所在地:東京都新宿区高田馬場1-34-6

設立:2000年10月

事業内容:①クラウド型組織・人材マネジメントアプリケーション 「HR-Platform」の開発・運用

     ②人事部に「戦略人事」に専心いただくためのアウトソーシングサービス

     ③「戦略人事」推進のためのコンサルティング/研修事業

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会社概要

フォスターリンク株式会社

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URL
https://www.fosterlink.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都新宿区高田馬場1-34-6 八光ビル 7階
電話番号
-
代表者名
倉島 秀夫
上場
未上場
資本金
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設立
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