味や形、食感を思い通りに実現、コスト低下に寄与  大豆ミート専用の製造機を開発、試作もサポート

食肉の代替たんぱくの市場拡大へ、菱熱工業の新規事業が始動

菱熱工業株式会社

空調衛生設備等のエンジニアリング・コンサルティング・建築・設計などを行う菱熱工業株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:近藤貢)は、食肉の代替たんぱくとして注目を集める大豆ミート専用の製造機「大豆ミートプロセッサー」を開発し、7月より販売を開始しました。大豆ミートの製造コストを抑えつつ、希望する味や形、食感を自在に実現できます。大豆ミートを使った新製品の開発・販売をめざす企業向けに、試作や商品化をサポートする「試作サポート」事業も同時に開始。大豆ミートの市場拡大に取り組みます。

大豆ミートプロセッサー 本社そばに「大豆ミートラボ」を開設大豆ミートプロセッサー 本社そばに「大豆ミートラボ」を開設

■開発の経緯
    大豆ミートとは粒状大豆たんぱくのことで、原料は大豆油の搾りかす(脱脂大豆粉)です。水と混ぜながら熱を加えて混練することで繊維状になり、混ぜ合わせたものは吐出部から外に出た瞬間、圧力が解放されるため一気に膨らみ肉のような食感を作り出す。これが大豆ミートになります。から揚げやハンバーグなどに加工して販売されています。

    大豆の栄養成分のうち、たんぱく質の割合は3分の1で、牛肉(肩ロース)のほぼ2倍です。世界人口の増加で2025~2030年に動物性たんぱくが供給不足になる「プロテインクライシス」が予測される中で、たんぱく源として期待されています。家畜のゲップで排出されるメタンガスは地球温暖化の一因とされており、大豆ミートへのシフトは環境面からも有効です。低カロリー・低脂質でコロナ禍での健康志向に沿ううえ、長期保存が利き、大豆ミートへの注目度は高まっています。

   現在、大豆ミートの製造に使われているのは、エクストルーダーと呼ばれる押し出し成型機です。本来は菓子やプラスチックペレット(※1)をつくれるなど汎用性のある機械なので、大豆ミートの製造では能力の2~3割の動力しか使っておらず、オーバースペックとなっています。エクストルーダーは価格も高価で初期投資の負担から内製化に踏み切れない企業は少なくないです。現在、大豆ミート商品を販売している食品メーカーは他社より粒状大豆たんぱくを仕入れて加工していますが、価格面のほか他社規格の味や形、食感などで大豆ミートを製造する上で制約が多くなっています。

    当社は食品メーカーとの取引が多いこともあり、3年ほど前から大豆ミート関連の事業化の検討を始め、食品機械メーカーと提携して専用の製造機の開発を進めてきました。機械の試作段階で食品メーカーなどからの反響が大きく、手応えを感じています。
(※1)プラスチックペレット とは、プラスチック原料を、加工しやすいように3~5㎜程度の粒状にした素材のこと。
 
■本製品の特長
   開発した「大豆ミートプロセッサー」は、従来のエクストルーダーと比してコンパクトな造りです。動力も小型化し、価格や消費電力を抑えました。大豆ミートを生産する場合、他社の大豆ミートを購入するよりも最大で半分程度まで製造原価を節約する事を目標にしています。

   大豆ミートの味や形、食感を自在に変えることができます。たとえば、大豆ミートプロセッサーのパーツを取り替えるだけで大豆ミートの形状をさまざまに変えられ、植物性の原料(エンドウ豆、小麦などと混ぜることで味や色、食感を操ることもでき、多彩なオリジナル商品が作れます。肉だけでなく海産物や菓子、大豆の新たな食べ方としての開発も想定されます。

   大豆ミートプロセッサーの公称能力(粉体処理能力)は1時間あたり25㎏ですが、水を加えるので製品はその1.2~1.3倍の量になります。価格は1台2500万円程(税別、搬入・据付け経費を含む)。年間5台の販売を目標にしています。
  処理能力が最大で1時間450kgまでの大型機も機械のラインナップとして対応できます。
 


■新商品の開発支援
 「関心はあるけれど、すぐには機械を購入できない」という声にお応えするため、当社が商品の試作や開発をお手伝いすることにしました。当社の本社そばに「大豆ミートラボ」を開設。大豆ミートプロセッサーを常備し、新商品の開発や新規事業の開拓をめざす企業を応援します。

  試作体験コースは初回限定で10 万円税別(2回目以降は15万円税別)、研究開発コースは1カ月(上限4回)
50万円税別。当社スタッフがご希望に応じ大豆ミートプロセッサーの稼働条件を調整したり原料の配合を提案したりして、一緒に商品の開発にあたります。食品メーカーだけでなく、医薬品メーカー、異業種からの新規参入なども視野に、全体で年間100回程度の利用を見込んでいます。

   試作・開発が成功して商品化が決まれば、大豆ミートプロセッサーの販売につながる可能性が高くなります。新たな生産ラインや工場の新・増設、改修によって、当社の基幹事業である空調衛生設備を含めて協働させていただくメリットにも期待しています。

大豆ミートで作るハンバーグや唐揚げ大豆ミートで作るハンバーグや唐揚げ

 

大豆ミートで作るビーフジャーキー大豆ミートで作るビーフジャーキー

 

 

<会社概要>
■社名:菱熱工業株式会社
■住所 :東京都大田区南馬込2-29-17
    TEL:03-3778-2111 FAX:03-3778-2100
■創  業:1948年7月21日
■設立:1966年2月9日
■資本金:1億円
■売上高 : 96億円(2020年3月期・連結)
■代表取締役社長:近藤 貢
■従業員:110名(2021年3月)
■事業内容:冷熱エンジニアリング総合企業
冷熱プラント、冷熱機械、環境装置、冷凍冷蔵、空調衛生設備のエンジニアリング、
コンサルティング、設計、製造、施工、メンテナンス
■URL:http://www.ryonetsu.com/

<本件に関するお問い合わせ>
菱熱工業株式会社/プラントドメイン近藤 勢・竹内
TEL: 03-3778-2118 Fax:03-3778-2119
 

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会社概要

菱熱工業株式会社

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URL
http://www.ryonetsu.com/
業種
製造業
本社所在地
東京都大田区南馬込2-29-17
電話番号
03-3778-2111
代表者名
近藤貢
上場
未上場
資本金
1億円
設立
1996年02月