【スタートアップユニオン発足】「スタートアップ業界におけるセクハラ、性犯罪の撲滅、ジェンダーギャップの改善を目指して」当事者の会設立
投資をするという強い立場を利用して、起業家をセクハラをする問題が多発しています。このような業界特有の社会問題を解決するために、セクハラ被害当事者が連携し、「スタートアップユニオン」を発足いたしました。
経緯
先日放送されたNHKニュース(※1)にて「スタートアップ業界とセクハラ」に関して起業家の約半数がセクハラに遭っているという報道がされ話題となりました。(※2)投資するという優位な立場を利用して、起業家に対して望まない性的関係を持ちかけるなどセクハラ行為をするものです。また金融庁の調査によると、全体の投資金額のうち、女性起業家にはわずか2%しか投資されないという数値が出ています。(※3)
セクハラ問題は単にセクハラだけに止まらず起業家仲間から排除されたり噂を立てられたりする嫌がらせなどに発展することもあります。事業停止まで追い込まれた人が約14%に上り、深刻な損害が発生する問題となっております。(※2)
昨年、「ジャニーズ性被害事件」においても当事者の会が発足されましたが、起業家にも当事者の会、ユニオンのような組織は必要です。
近年、日本全体で起業家を増やそうという声かけが増加しておりますが、現在の環境では決して起業しやすい社会であるとは言えません。そこで当団体では、それらの課題に向き合い、環境改善に向けた活動を行うため、この度「スタートアップユニオン」を発足することといたしました。
(A)起業家と投資家、VC・・・投資を匂わせ、セクハラをしたり性行為を要求したりする。投資後にセクハラを持ちかけることもあり、やめさせる手立てがなく逃げ場がなくなる。
(B)起業家と起業家・・・性行為をしないと取引を停止することを脅したり、セクハラを拒絶した人を集団で排除したりする
(C)起業家とスタートアップ社員・・・人事が整っていないことから、起業家からセクハラを受けても相談窓口がなく、職場環境に支障が出る。
主な活動内容
当団体では、(A)起業家と投資家,VC(B)起業家同士(C)起業家とスタートアップ社員 の間について、主に以下のようなことを行います。
・孤立化しやすい被害者が被害を安心して話せる環境の整備
・被害者の声を集め加害者に関する捜査を要請、証言を集め改善を求める要求、損害の補填の要求
・法改正に向けた政策提言
上記活動により、加害者の加害行為を繰り返させない社会づくりを目指します。
また、今年1月に発足した業界有志による勉強会(起業家のみならず、投資家やファンド出資者、スタートアップ支援組織なども参加)では、業界における相談窓口の設置についての検討が進められています。今後、弁護士や臨床心理士などの専門家との連携を図り、被害者を総合的に支援する体制を整える予定です。
改善に向けて
まだまだスタートアップ業界のジェンダーギャップ 問題は目に余るものがあります。環境改善までには時間がかかることが推測されます。
セクハラ・性加害が起きる背景として、加害者の中には知識がなく、無意識的にセクハラ・性加害をしてしまう人もいますが、中には「セクハラは良くない」「DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)が大切」とSNS等で発信をしながら、起業家に対してはセクハラ行為を繰り返し行っている確信犯もいます。このような現状を引き起こす要因として、起業家の立場が弱く権力でハラスメント行為を隠蔽できるとたかを括っていることや、加害行為が野放しにされてきた業界の慢性化した環境、そもそも法律が制定されていないことが理由として挙げられます。
当協会では、単に知識を学ぶだけではなく、経営者や投資家・VCが一切咎められない無法地帯である社会構造を変えていく必要があると考えています。そのためには業界内で何が起きてきたのか実態を明らかにし、もし被害にあった際には被害者が孤立することなく声をあげられる環境の整備を行います。そして、スタートアップ業界におけるセクハラ、性犯罪の撲滅、ジェンダーギャップの改善を目指し、強く推進してまいります。
(※1)NHKニュース “女性起業家の半数がセクハラ被害” スタートアップ業界で何が
https://www.nhk.or.jp/minplus/0026/topic132.html
(※2)女性起業家の52%が性的ハラスメントを経験 - 日本のスタートアップ・エコシステムの構造的課題と解決の方向性:予備調査https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000041658.html
(※3)金融庁レポート 資金調達・上場といった過程で大きな男女格差が存在
https://www.fsa.go.jp/common/about/kaikaku/openpolicylab/dei_startup01.pdf
被害に遭われた方へ
被害に遭われた方はお辛い心境かと思います。一人で抱え込まず辛い心境は支え合い、ぜひ匿名で構いませんのでお気軽にコミュニティに参加してください。また被害を見かけた方の声もお待ちしております。あなたの声が未来の起業しやすい環境を作ります。ぜひ一緒に問題の解決に向けて力を合わせていきましょう。
▼コミュニティへ参加ご希望の方は以下QRコードよりご参加ください
▼起業家・投資家・VCにおいてセクハラ・性犯罪・いじめを目撃したなどの情報提供はこちら:info@startupunion.net
■スタートアップユニオン
HP:https://www.startupunion.net/
住所:東京都港区
問い合わせ:info@startupunion.net
発起人:松阪美穂 他2名
顧問事務所:弁護士大竹寿幸(東京法律事務所)
<スタートアップユニオン という名称について>
起業家と出資者は雇用関係はありませんが、(1)被害者同士が団結し内容証明の送付や加害者への交渉は可能、(2)スタートアップ社員が起業家に対して団体交渉することも想定していること を踏まえ、ユニオンに近い活動のためわかりやすく「ユニオン」と名付けております。
<本リリースに関するお問い合わせ>
メール:info@startupunion.net
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