延べ42万人を支援した日本発NGO、ミャンマーとラオスでSDGsに対応する新規プロジェクト開始
- ダルニー奨学金とは
公益財団法人 民際センターは、経済的貧困で中学校教育を受けられない東南アジア5カ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム)の子どもたちに「ダルニー奨学金」を提供しています。
ダルニー奨学金は、日本の支援者と東南アジアの子どもを1対1でつなぐ里親型の奨学金制度です。その子どもの中学校入学から卒業までを、1日40円(年間14,400円)の寄付により実現します。1987年の設立以来、多くの支援者と子どもをつなぎ、現在までに延べ42万人の子どもたちの中学就学を支援しています。
- 新規プロジェクトの必要性
「ダルニー奨学金」を通じて子どもたちの教育支援を行う中で、民際センターでは新たな問題に直面しています。教育を受ける場である「学校の環境」が劣悪であることによる教育への影響です。しかし、トイレ建設や寮建設といった学校の環境整備のプロジェクトには高額な資金が必要となることから、クラウド(群衆)が集まることで、より大きなプロジェクトを実現することのできる「クラウドファンディング」の仕組みを用いた寄付の受付を2021年に開始しました。先行してスタートしたカンボジアでの「学校にトイレを贈ろう!プロジェクト」は目標金額を達成して、現在、現地でトイレの建設が始まっています。※
※Rolear Bier District, Kampong Chhnang Province Kiri Sovann Vong Lower Secondary Schoolに建設しています。4月末の完成予定です。ご寄付いただいた方には、完成後にレポート等が送付されます。
- 職員有志が「クラウドファンディングサイト」を開発
民際センターでは、クラウドファンディングサイトを職員が開発しています。プラットフォームに掲載した場合、通常15%程度の手数料が発生しますが、民際センターのクラウドファンディングサイトは独自に開発した専用サイトのため、賛同者からいただいた寄付金をダイレクトにプロジェクトの支援に充当することができます。また、民際センターへの寄付は税制優遇(寄付金控除)の対象となります。
- 現地職員が「本当に必要な支援」を選定・プロジェクト化
民際センターでは、支援先の東南アジア5カ国に現地事務所を設置しています。過去の歴史や教育の在り方などを含め、現地の状況は現地の人間が最も理解しているとの考えから、現地事務所は原則として現地出身の職員で構成されています。民際センターの新規プロジェクトは、現地に深く精通した職員が起点となり、今必要としている支援をクラウドファンディングの仕組みを用いてリアルタイムにプロジェクト化しています。
2022年度は、ミャンマーとラオスの2カ国で新規プロジェクトを開始することが決定しました。
- 浄水プロジェクト(ミャンマー)
ミャンマーに初めてのダルニー奨学金以外のプロジェクトが発足します。ミャンマーの学校は設立時に教室のほかに水道やトイレなど、基本的な設備を備えることが条件となり、ほぼ全ての学校に給水設備が整っています。それら給水設備は、地下水をくみ上げたり雨水を貯めたりしたのちに一晩以上置いてから手洗いやトイレに活用しますが飲み水としては活用できません。そのため学校の水を飲み水としても活用できるよう、浄水装置を設置するプロジェクトです。
- 学校内生ごみ処理プロジェクト(ラオス)
ラオスのごみ問題は、近年深刻になりつつあります。労働人口の7割以上が農業従事者と言われるラオスでは、食品ごみに加えて農業廃棄物が多いものの、これらが再利用されることは少なく、環境問題の一因となっています。このまま問題を先送りにしてしまえば、現在の子どもたちが大人になる頃には、状況はさらに深刻化するばかりです。そこで民際センターでは教育支援活動の一環として「学校内生ごみ処理プロジェクト」を立ち上げ、現地の学校で手軽にごみ問題に取り組み、継続することのできる環境整備を目指します。
- SDGs への取り組みについて
No.6 安全な水とトイレを世界中に
2030年までに、誰もが安全な水の普遍的なアクセスを達成し、淡水の自得可能な供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させることついても検討され、その目標は17の目標の6番目「安全な水とトイレを世界中に」となっています。発展途上国の特に地方の学校には水道設備やトイレが設置されていないことも多く、この目標は、そこで勉強する生徒や先生方の健康にも目を向けています。ミャンマーで開始する「浄水プロジェクト」は、学校に設置されている給水タンクを修復・また溜めている水を飲料可能なレベルまで引き上げることで、生徒や教師が安心して学校内で水を使用できるようにします。
No.12 つくる責任つかう責任
私たちは地球上の限りある資源を使い、生活に必要な様々なものを日々作り出していますが、大量生産・大量消費を続ければ、やがて資源は底をついてしまいます。途上国・先進国を問わず、つくる側とつかう側の両方の視点から、資源を使いすぎない、無駄にしない、そして繰り返し使っていくための努力が必要です。その一環として、このSDGsの12番目のゴールでは「世界全体の一人当たりの食料廃棄の半減」「収穫後損失などの食品ロスの減少」「再生利用及び再利用による廃棄物の発生の大幅削減」なども掲げられています。ラオスで開始する「学校内生ごみ処理プロジェクト」は、生ごみの処理管理とリサイクルを通じてこうした環境問題を考え、限りある資源の有効活用へとつなげるものです。
- クラウドファンディング特設ページ
URL https://www.minsai.org/CF/?PR
- 【本リリースに関するお問い合わせ】
公益財団法人 民際センター 広報担当
TEL : 03-6457-5782
Email: info@minsai.org
- 【団体概要】
名称 : 公益財団法人 民際センター(EDF-JAPAN)
代表者: 代表理事 秋尾 晃正
所在地: 〒103-0023 東京都中央区日本橋本町2丁目6-13 山三ビル 7F
設立日: 2009年4月1日(1987年4月1日 日本民際交流センター設立)
URL : http://www.minsai.org/?PR
ダル二ー奨学金(1日40円の寄付で1年間、学校に通うことができます)
http://www.minsai.org/LP/?PR
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