布の風合い評価技術「KES」　製品誕生から50年　商標登録を完了

カトーテック株式会社のロゴ

カトーテック株式会社（本社：京都府南区、代表取締役：加藤敦子）は、1972年頃に開発した布の風合い評価を行う技術や試験機を指す「KES」、「KAWABATA EVALUATION SYSTEM（以下、KESと表記）」の商標登録が完了したことをお知らせいたします。

KESは1972年頃に京都大学工学部の川端季雄教授とカトーテックが「布の風合い」を数値化するために共同開発した技術や試験機です。

近年AIの普及により人間の五感である視覚や聴覚を活用した人工知能の研究が進んでいます。しかし触覚の分野においては、人間の繊細な手や指の感覚を再現することはまだまだ発展途上の段階です。このような時代背景から、さわり心地を数値化するアプローチに再び注目が集まっており、KESのような技術の模倣が増えています。

今回商標登録を完了したことで、自社独自の製品・技術の認知度を高め、商標の侵害・無断使用の防止などの対策を一層強化し、顧客と社会に技術や製品への信頼感・安心感を高めていきます。KES誕生から50年にわたり守り続けた技術を未来に継承するため、今後も新たな試みや製品開発を実施してまいります。

KESとは

KESはKAWABATA EVALUATION SYSTEMの略。KESにより布のはり、こし、ぬめり、しゃり、ふくらみなどを数値化することが可能となり、当時の繊維業界に革新をもたらしました。現在では繊維をはじめ化粧品や食品、製紙や自動車などさまざまな分野の「手触り」や「使い心地」を数値化し、50ヵ国以上の研究者の間で製品開発や品質向上のために活用されています。

【KESシリーズ一例】

KES-F7　サーモラボ

ものの「あたたかさ」「つめたさ」を測定する試験機。接触冷温感、保温性、熱物性を測定。夏向け寝具のひんやり感や冬用インナーの温感評価、化粧品の清涼感などを測定します。

KES-FB2-SH　一本曲げ試験機

繊維や髪の毛一本の「やわらかさ」「弾力性」「こし」などを測定。自社の精密加工技術を使って「純曲げ」試験を可能にした試験機。シャンプーやコンディショナー使用前後の毛髪のハリコシ評価やナイロン糸の曲げ特性評価などに使用されています。

カトーテック株式会社について

繊維・製紙・化粧品・樹脂・自動車など生活にかかせない様々な分野の製品開発・品質向上のために、ものの「風合い」や「触り心地」、「使用感」、「耐久性」などを測定する試験機を製造販売しています。自動車でいうとシートの風合い、座り心地（快適な温度、通気性、快適なシートの硬さなど）やタッチパネルの傷つき性、シートベルトの柔らかさなど、多岐にわたる項目の快適性を測定します。2012年には、国際的にテキスタイルの発展に功績を残した機関や企業に与えられるThe Textile Institute「Innovation Award 2012」を受賞しました。現在は慶應義塾大学と共同で指の機械受容器の振動を拾い「触感」を測定する試験機を開発中です。

【会社概要】

社名：カトーテック株式会社

本社所在地：京都市南区西九条唐戸町26番地

代表取締役：加藤　敦子

事業内容：1. 電子計測装置

2. 高分子材料関連機器

3. 各種製造装置

4. 大型特殊機械

設立：1961年9月1日

HP：https://www.keskato.co.jp/company

※「KES」「KAWABATA EVALUATION SYSTEM」は、カトーテック株式会社の登録商標です。