7割が複数施設を受診、2割は診断に1年以上_ケアネット×マクロミルケアネット、シェーグレン症候群の医師・患者調査を実施

株式会社ケアネット

株式会社ケアネット(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:藤井勝博、URL:https://www.carenet.co.jp)と株式会社マクロミルケアネット(本社:東京都港区、代表取締役社長:徳田茂二、URL:https://www.macromillcarenet.jp)は、一次性シェーグレン症候群の患者さん(71名)とその診療に携わる医師(183名)を対象に「シェーグレン症候群に関する実態調査」を実施しました。

調査では、患者さんの多くが確定診断までに複数の医療機関を受診し、診断確定までに1年以上を要するケースも少なくないことが明らかになりました。加えて、シェーグレン症候群では「乾燥症状」にとどまらず多様な症状が見られ、QOLに大きな影響を与えていることが確認されました。8割以上が「根本治療がないこと」に不満を抱えており、周囲の疾患への理解不足や将来への不安など、日常生活や心理面でも多くの課題が浮き彫りとなりました。

1. 主な調査結果:一次性シェーグレン症候群の患者さん(71名)/シェーグレン症候群の診療に携わる医師(183名)

(1)〈確定診断までに複数医療機関を受診/診断まで1年以上かかった患者さんも2割〉

医療機関に初めて受診してから現在までに通院した医療機関数を1施設のみと回答した患者さん(n=71)は25%で、75%が2施設以上を受診していました。3施設以上の患者さんは35%おり、4施設以上も15%と、確定診断を受けるまでに複数の医療機関を受診した患者さんが多いことがわかりました。

また、最初の受診から確定診断されるまでの期間も患者さんによって異なり、1カ月以内に診断された患者さんは45%にとどまり、1年以上かかった患者さんが21%と5人に1人もいることが明らかになりました。シェーグレン症候群を診療する医師(n=183)への調査でも平均4割(38%)の患者さんが「症状が発生してから来院までのタイミングが遅い」と回答しており、こうした受診・診断の遅れは、多様な症状により患者さんにとって主診療科が分かりづらい疾患特有の課題も原因であると考えられます。

(2)〈シェーグレン症候群は乾燥症状だけではない〜多様な症状とその影響〉

患者さんが経験したことのある症状として最も多く挙げられたのは「口の乾燥(ドライマウス)」(82%)、「目の乾燥(ドライアイ)」(82%)で、次いで「皮膚の乾燥」(56%)、「全身倦怠感」(47%)、「鼻・気道の乾燥」(42%)、「関節・筋肉の痛み」(38%)と、乾燥症状以外の症状も多く挙げられました。

また、患者さんの3人に1人(31%)が、シェーグレン症候群によって「QOL(生活の質)が下がった」と回答しました。さらに「食事に支障がでるようになった」(30%)、「外出しにくくなった」(28%)、「症状により睡眠の質が低下した」(21%)など、患者さんの日常生活に強く影響を及ぼしていることが示されました。

(3)〈患者さんの8割が「根本治療がない」ことを不満に感じている〉

シェーグレン症候群の治療に関して患者さんが不満に感じることでは「根本治療がない」が83%ともっとも多く、次に「定期的な検査が必要」(48%)、「経済的負担(医療費)が大きい」(38%)、「複数の診療科にかかる必要がある」(35%)など、治療に限界があることや継続的な通院に関する不満が挙げられました。

(4)〈疾患に対する患者さんの不満の6割が「周囲の疾患に対する知識や理解」と「日常生活への影響」を占め、一方、医師の不満は「治療方法が十分ではないこと」が多数〉

症状や診療の満足度の点で、もっとも「不満」の割合が多かったのは「周囲の疾患に対する知識や理解」(58%)と「日常生活への影響」(58%)で、ともに6割を占めました。「シェーグレン症候群の治療全般」に対しても49%が「不満」と回答しました。こうした治療への不満の理由としては「治療の期待値に対する達成度」(54%が不満)や「治療の効果」(49%が不満)などが影響していると考えられます。

同様に、医師調査でも「シェーグレン症候群の治療全般」に対する「不満度」は60%で、他にも「患者さんの期待値に対する達成度」(68%)、「治療薬の効果」(67%)、「症状のコントロール状況」(58%)と、治療に関連して不満を感じている医師も多く、診断・治療ともに課題が山積していることがうかがえました。

(5)〈患者さんの多くが「進行への不安」をかかえている/治療や日常生活に後ろ向きになっている患者さんも〉

さらに、患者さんが疾患・症状が原因で感じる気持ちとして、「膠原病・自己免疫性疾患が発症するのではないかと不安を感じる」(63%)、「シェーグレン症候群の病態の進行や合併症の発症に不安を感じる」(61%)など、病状の進行への不安を抱えていることが明らかになりました。他にも「疾患名が知られていないので、自分の症状を周囲の人に説明するのが嫌になる」(37%)や、「症状が改善されないので、治療を継続していく自信がなくなる時がある」(27%)など、治療や生活に前向きになれない患者さんもいることがわかりました。

今回の調査から、シェーグレン症候群における診断の遅れや治療への満足度の低さ、また認知度の低さから周囲の人びとの疾患理解が十分ではない現状が明らかとなりました。これは、患者さんが適切な治療にたどり着くまでに大きな負担を抱えている現状を示すものであり、医療現場における早期診断体制の強化、疾患啓発の必要性を改めて問いかけるものです。

ケアネットおよびマクロミルケアネットでは、こうした実態を可視化し、医療従事者・製薬企業・社会全体と共有することで、治療法の早期開発・適正使用の促進、ひいてはドラッグラグ・ドラッグロスの解消に貢献できると考えています。今後も、難病や希少疾病領域を中心に、患者と医師の双方に根ざした実態調査を継続し、啓発活動などと組み合わせ、より良い医療の実現を後押ししてまいります。

2. 調査概要

一次性シェーグレン症候群の患者さんとその診療に携わる医師を対象に「シェーグレン症候群」に関する実態を調査するインターネット調査

【患者調査】

・調査期間:2025年3月3日~2025年3月10日

・調査⽅法:インターネットリサーチ

・調査対象:1次性シェーグレン症候群の患者 71名

・調査パネル:マクロミルモニタ

【医師調査】

・調査期間:2025年3月24日~2025年3月29日

・調査⽅法:インターネットリサーチ

・調査対象:1次性シェーグレン症候群の診療医師 183名

・調査パネル:CareNet.com登録医師

3. 調査結果:グラフ

(1)〈確定診断までに複数医療機関を受診/診断まで1年以上かかった患者さんも2割〉

現在までに受診した医療機関数

医療機関に初めて受診してから現在までに通院した医療機関数を1施設のみと回答した患者さんは25%で、75%が2施設以上を受診していました。3施設以上の患者さんは35%、4施設以上が15%でした。

症状が出てから受診・診断までの期間

最初の受診から確定診断までの期間では、1カ月以内に診断された患者さんは45%で、1年以上かかった患者さんが21%いました。

症状が発生してから来院までのタイミングが遅いと思った患者さんの割合

医師への調査でも平均4割(38%)の患者さんが「症状が発生してから来院までのタイミングが遅い」と回答。

(2)〈シェーグレン症候群は乾燥症状だけではない〜多様な症状とその影響〉

患者さんが経験したことのある症状として最も多く挙げられたのは「口の乾燥(ドライマウス)」(82%)、「目の乾燥(ドライアイ)」(82%)で、次いで「皮膚の乾燥」(56%)、「全身倦怠感」(47%)、「鼻・気道の乾燥」(42%)、「関節・筋肉の痛み」(38%)でした。

患者さんが困っているシェーグレン症候群の症状

また、患者さんの3人に1人(31%)が、シェーグレン症候群によって「QOL(生活の質)が下がった」と回答しました。さらに「食事に支障がでるようになった」(30%)、「外出しにくくなった」(28%)、「症状により睡眠の質が低下した」(21%)など、患者さんの日常生活に強く影響を及ぼしていることが示されました。

シェーグレン症候群による日常生活への影響

(3)〈患者さんの8割が「根本治療がない」ことを不満に感じている〉

治療に関して患者さんが不満に感じることでは、「根本治療がない」が83%ともっとも多く、次に「定期的な検査が必要」(48%)、「経済的負担(医療費)が大きい」(38%)、「複数の診療科にかかる必要がある」(35%)などが挙げられました。

シェーグレン症候群の診療で不満に感じていること

(4)〈疾患に対する患者さんの不満の6割が「周囲の疾患に対する知識や理解」と「日常生活への影響」を占め、一方、医師の不満は「治療方法が十分ではないこと」が多数〉

症状や診療の満足度の点で、もっとも「不満」の割合が多かったのは「周囲の疾患に対する知識や理解」(58%)と「日常生活への影響」(58%)で、ともに6割を占めました。「シェーグレン症候群の治療全般」に対しても49%が「不満」と回答しました。

医師調査でも「シェーグレン症候群の治療全般」に対する「不満度」は60%、他にも「患者さんの期待値に対する達成度」(68%)、「治療薬の効果」(67%)、「症状のコントロール状況」(58%)と、治療に関連して不満を感じている医師が多く見受けられました。

シェーグレン症候群の症状・診療の満足度

(5)〈患者さんの多くが「進行への不安」をかかえている。治療や日常生活に後ろ向きになっている患者さんも〉

患者さんが疾患・症状が原因で感じる気持ちとしては、「膠原病・自己免疫性疾患が発症するのではないかと不安を感じる」(63%)、「シェーグレン症候群の病態の進行や合併症の発症に不安を感じる」(61%)で多く、他にも「疾患名が知られていないので、自分の症状を周囲の人に説明するのが嫌になる」(37%)や、「症状が改善されないので、治療を継続していく自信がなくなる時がある」(27%)などでした。

患者さんがシェーグレン症候群の疾患・症状が原因で感じる気持ち

◆マクロミルケアネットについて

名称:株式会社マクロミルケアネット

代表者:代表取締役社長 徳田 茂二

所在地:東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー11F

設立:2014年12月

資本金:4,500万円

主な事業内容:医療専門の市場調査事業

ウェブサイト:https://www.macromillcarenet.jp/

◆ケアネットについて

名称:株式会社ケアネット

代表者:代表取締役社長 藤井 勝博

所在地:東京都千代田区富士見1-8-19 住友不動産千代田富士見ビル

設立:1996年7月

資本金:24億500万円

主な事業内容:製薬企業向けの医薬営業支援サービス、

医師・医療者向けの医療コンテンツサービスなど

CareNet.com https://www.carenet.com/

CareNeTV https://carenetv.carenet.com/

CareNet Career https://career.carenet.com/

Doctors’ Picks https://www.carenet.com/lp/doctorspicks/ 

しろぼんねっと https://shirobon.net/company.html

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

URL
https://www.carenet.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
千代田区富士見1-8-19 住友不動産千代田富士見ビル
電話番号
-
代表者名
藤井勝博
上場
東証プライム
資本金
-
設立
1996年07月