大企業を含む6割がマーケ人材不足と回答 フリーランス活用の実態調査
株式会社LiKG(所在地:東京都、代表取締役:近藤光生)は、マーケティング部門に所属するビジネスパーソン300名を対象に「企業のマーケティング部門におけるフリーランス活用実態調査2025」を実施しました。本調査により、62%が「自社にマーケティング人材が不足している」と回答しました。また、半数以上の企業が外部マーケターを積極的に活用している実態が明らかになりました。フリーランス人材を活用する企業では専門性の補完や生産性の向上などの成果が得られている一方で、「信頼性・実績の見極めが難しい」「マネジメントが分からない」といった課題も浮き彫りになりました。
【背景】
AIの著しい成長・DXといったデジタル化や消費行動の変化に伴い、企業におけるマーケティング人材の需要が急速に高まっています。とりわけデータ分析やデジタル広告、SEOといった専門領域は人材獲得競争が激化しており、人材の流動性も激しくなる中で自社内だけで十分な体制を整えることが難しい状況です。今回、こうした背景のもとで企業がどのようにフリーランス人材を活用しているのか調査を行いました。
6割の企業がマーケティング人材不足

「マーケティング人材は不足しているか」という質問では、300人中210人が「不足している」と回答し、マーケティング人材の確保が企業共通の課題であることが浮き彫りとなりました。
さらに従業員規模別に見ても、100名以上の企業でも約6割が不足を実感していることが分かりました。中小企業に限らず大企業においても人材不足が深刻であり、「大規模組織は人材が潤沢」という従来の見方は必ずしも当てはまらない実態が示されました。
半数超の企業がフリーランスを活用

続いて、外部人材の活用状況を尋ねたところ、161人が「業務委託や派遣を活用している」と回答。従来は広告代理店や制作会社への外注が主流でしたが、現在ではフリーランスや専門性を持つ個人マーケターを直接採用する企業が増えています。企業規模や業種を問わず、社内人材だけでは対応しきれない領域を補完する存在として、外部人材が一定の役割を果たしていることが明らかになりました。

外部人材を活用している企業にその分野を聞くと、「マーケティング戦略コンサルタント、グロースマーケター」(60.3%)が最多で、次いで「広告運用担当、デジタルマーケター」(52.2%)、「SEOマーケター」(42.9%)が続きました。
特筆すべきは、単なる制作補助ではなく、戦略設計やデータ分析など経営に近い領域での活用が広がっている点です。フリーランスが持つ専門性をプロジェクトごとに柔軟に取り入れる動きが、競争力強化の手段として定着しつつあります。

外部人材を活用することで得られた効果については、「専門性を補完できた」との回答が62%と最も多く、特に社内に不足する専門スキルを外部から取り込む会社が増えていることが分かりました。次いで「生産性の向上」(58%)が挙げられており、リソース不足の補完に加えて業務効率化にも一定の成果があったことがわかります。また、「コスト削減」と回答した企業も34%あり、従来型の正社員採用に比べて柔軟かつ効率的な経営資源配分につながっている様子がうかがえます。

外注比率については、約半数の企業がマーケティング業務の3〜5割を外部に依存している状況でした。これにより、外部人材は補助的役割にとどまらず、実務全体を担う重要な存在となっていることがうかがえます。
採用にはフリーランス人材ならではの課題も

一方で、活用していない企業(46.3%)に理由を聞いたところ、「予算がないため」(45.3%)が最も多く、次いで「人員が足りており必要性がない」(28.1%)、「セキュリティ面での不安」(28.1%)が上位を占めました。コストとリスク管理の観点から導入を見送る企業が少なくないことが分かります。
ただし、セキュリティや情報管理に関する不安は近年のリモートワーク普及とも関連しており、今後はガイドラインや契約ルールの整備によって改善余地があると考えられます。

さらに、外部のマーケターと協働する際の難しさについても尋ねたところ、「コミュニケーション」(27%) が最多となりました。次いで、「コストに見合った効果の不透明さ」(19%)、「契約期間や条件の硬直性」(15%) などが挙がり、外部人材活用の有効性が一定程度認められる一方で、スムーズな連携や成果の見える化といった課題も浮き彫りとなりました。
自由回答から見えるフリーランス協業の課題感
業務委託やフリーランス人材との協働において「改善したい点」を尋ねた自由回答では、以下のような声が多く寄せられました。
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コミュニケーションの改善(頻度を高めたい、ツール導入、情報共有の迅速化など)
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成果の可視化(KPI設定や達成度の見える化、費用対効果の明確化)
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コストと契約条件(コストに見合った効果、契約期間や条件の柔軟化)
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採用面の課題(専門性の高い人材の確保、適材適所の配置、自社にマッチした人材選定)
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業務効率の向上(残業削減、仕様書精度の向上、期限遵守)
これらの意見からは、単に外部人材を導入するだけでなく、組織内での受け入れ体制や評価制度の整備が今後の大きな課題であることが示されています。
また、エージェントを通さず直接フリーランスを採用する場合、選定や契約条件の設計、業務進行管理の難易度が高まることも原因の一つとして考えられます。特に専門性の高いマーケティング分野では他職種と比較してもマッチングの見極めが難しいと言えるでしょう。
調査結果総括
今回の調査から、企業規模を問わずマーケティング人材が不足している一方で、フリーランスや外部人材の活用が着実に広がっている実態が浮かび上がりました。今後は、外部人材の受け入れ体制や契約ルールの整備、セキュリティや情報管理の標準化、社内人材との役割分担の最適化といった点が、フリーランス人材との連携拡大に向けた重要な課題となると考えられます。
調査概要
調査名:企業のマーケティング部門におけるフリーランス活用実態調査2025
実施日:2025年9月18日
調査対象:マーケティング部門に所属する正社員、経営者300名
調査方法:オンラインアンケート freeasy
株式会社LiKGについて
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株式会社LiKGは、「本源的に備わる人間の可能性を最大限引き出す会社になる」をビジョンに掲げ、webマーケティング・webプロダクションの2領域にて幅広いサービスを提供しています。本調査で明らかになったように、フリーランス人材の活用にはコミュニケーションや成果可視化の仕組みが不可欠です。
LiKGでは、戦略立案から実務運用までを一気通貫でサポートし、フリーランス人材の活用と組織体制の整備を同時に実現する支援を行っています。
フリーランスの導入や人材不足に課題を感じている企業様は、ぜひ LiKGwebサイトよりお問い合わせください。
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