売上が一時95%減まで落ち込んだ民泊運営のMASSIVE SAPPORO、22年春にコロナ前同水準まで回復
外国人観光客の受け入れ再開がV字回復を後押し
当社は、北海道・関東・九州エリアにて、訪日外国人旅行者を主な対象とした宿泊施設を拡大してまいりましたが、20年2月以降は新型コロナウイルスによる影響を受け、一時売上が95%下落いたしました。しかし、日本人旅行者の需要を取り込む施策や、国内市場が回復してきたことなどを受け、22年3月には、コロナ前の19年同月を上回る売上高を記録いたしました。
22年6月以降は外国人観光客の受け入れが再開されたことにより、市況は段階的に、かつ明らかに回復期を迎えています。
当社は今後、人気エリアでの事業の開発を強化し、増加する訪日外国人旅行者の受け入れ体制を構築してまいります。
コロナ禍での民泊産業
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20年以降、国内の民泊産業は、世界的な渡航・行動制限と並行して大きな打撃を受け、休業・廃業・倒産が相次ぎました。
当社が本社を置く北海道・札幌市も例に漏れず、20年2月に道独自の緊急事態宣言が発令されてから訪日外国人旅行者数が激減。インバウンド市場の規模は大きく縮小いたしました。
当社の売上高がもっとも大きく落ち込んだのは20年5月、前年同月比で95%減を記録。当社の顧客・不動産オーナーが民泊事業から撤退する動きは、同年4月から11月頃まで続きました。
観光庁の集計*1では、全国で民泊を営業する”登録事業者数”がのべ3.0万件だったところ、22年5月時点ではそのうちの1.2万件が廃業。
札幌市の集計*2 では、市内の登録民泊事業者数が20年3月時点で約2,500件だったところ、21年6月以降はおよそ半数の約1,300件まで減少し、現在も停滞しています。
▼コロナ前〜現在までの当社の売上推移(22年5月現在)
※1…観光庁『民泊制度ポータルサイト』住宅宿泊事業法施行状況より
https://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/business/host/construction_situation.html
※2…札幌市公式ホームページ『札幌市内の民泊の宿泊(営業)実績について』より
https://www.city.sapporo.jp/keizai/kanko/minpaku/jisseki.html
コロナ禍での市場の変遷
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新型コロナウイルスの感染拡大初期から現在に至るまで、国内の民泊市場は官公庁や行政が発令する緊急事態宣言やまん延防止等重点措置、GoToトラベルキャンペーンをはじめとする各自治体の観光促進キャンペーン等の様々な施策に影響を受けてきました。
当社が宿泊事業を展開する北海道、関東、九州地方において、現在見受けられる特筆すべき傾向は、①予約確定日からチェックイン日までの期間(LT)が伸びていることが挙げられます。
■予約確定日からチェックイン日までの期間 (LT = Lead Time/リードタイム)
当社の場合、コロナ前のインバウンド市場成長期には、宿泊客がチェックイン当日の数ヶ月前から宿泊予約を確定する傾向が見られましたが、コロナ禍以降には予約確定日〜チェックイン当日までの期間(LT)が平均21日前後で短縮・停滞していました。
しかし、22年3月以降は、LTがコロナ前と同等の2ヶ月以上かつ国外在住者からの予約が増加傾向にあり、22年5月末時点では、LT平均がコロナ禍と比較して約3倍の”66日”を記録しています。
例)22年5月末時点で、22年12月下旬の宿泊予約が確定している等
これは、緊急事態宣言等の行動制限の発令・延長、観光促進施策の中断・再開などが繰り返され、先行きが見えず予定を組み難かったコロナ禍とは大きく異なり、現在は消費者がそれらの制限なく旅行を計画していることに起因しています。
潮目が変わった22年春
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上述の通り、22年春を境に、市況の潮目が大きく変化しました。
これは主に、①国内外のワクチン接種率の向上、②緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などの実質的な行動制限が全面解除されたこと、③政府による訪日外国人旅行者の受け入れの再開に大きく起因しています。
6月10日より訪日外国人旅行者の受け入れが再開されることが報道されて以降、当社が運営する宿泊施設では国外在住者からの予約が増加傾向にあり、それ以前にはほとんど0件だったところから、一部施設では宿泊客のインバウンド比率が全体の20%程度にまで回復いたしました。
コロナ禍での生き残り戦略
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コロナ禍以降、民泊事業者の撤退や倒産が相次ぐ中、当社は下記の施策を試みながら事業を継続してまいりました。
- コスト削減...オフィスの移転・縮小、グローバルオペレーションセンターの縮小など
- 札幌エリア外での事業展開(小樽・旭川・帯広・ニセコ・富良野・函館、鎌倉・横浜・別府・大阪・新潟)
- 銭湯の再生、別荘の宿泊DX化(無人運営化)などプロデュースに特化した事業の開発
- マンスリーマンション(短期賃貸)やレンタルスペースサービスの導入
- 国内の主要予約サイトの運用を強化(じゃらん・楽天トラベル)
- 各種観光促進キャンペーンへの参画
- 各種ツールやサービスの導入・変更による業務効率化
- レンタカー事業・シェアハウス事業を売却し、宿泊事業への選択と集中
市況の好転の兆しが見えてきた今、当社はこれから既存の有人型旅館・保養所・ビジネスホテル等への宿泊DX(無人運営)サポートおよび運営受託、グローバルオペレーションセンターの再興を推進し、今後増加する訪日外国人旅行者の受け入れ体制を構築してまいります。
V字回復中のいま、見えてきた勝ち筋
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当社が運営を行う宿泊施設のうち、コロナ前後で特に大きな変化が見られたのは北海道・札幌エリアであり、逆にゆるやかなV字を描いて回復しているのは神奈川・横浜エリアでした。
■札幌エリア
コロナ前までの札幌エリアは、宿泊客の約90%を訪日外国人旅行者が占めていたこともあり、コロナ発生当初からの2年間は非常に厳しく、客室の稼働率が上がらない状況が続きました。
しかし、22年3月からは劇的な回復の兆しが見えはじめ、5月以降も順調に稼働を伸ばし、この夏には更に高い稼働を見込んでいます。
▼当社が札幌市内で運営を行う、ある宿泊施設の売上推移(22年5月現在)
■横浜エリア
横浜エリアは、札幌エリアと比べて6ヶ月ほど早く回復の兆しが見られました。21年12月頃から好調に稼働が伸びはじめ、22年5月のGWシーズンには特に高い稼働率を記録。この夏は、インバウンド客の宿泊予約も加わり、5月を超える稼働を見込んでいます。
▼当社が横浜市内で運営を行う、ある宿泊施設の売上推移(22年5月現在)
今後の予測・展望
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政府による訪日外国人旅行者の受け入れ再開を皮切りに、市況は段階的に、かつ確実に回復へ向かいます。長きに渡るコロナ禍を経て、インバウンドの旅行需要は反動するように戻ってくると、当社は考えています。
中長期的に見ても、東南アジア諸国の高い経済成長、中長距離LCCの普及、昨今の円安トレンドなどを背景とし、インバウンド市場は国内でも数少ない成長産業の一つです。
訪日外国人旅行者に人気の高いエリアは上述の通りすでに明らかな回復を見せており、当社は今後、人気エリアでの事業の開発を推進し、運営室数を現在の160室から、2025年には400室、2030年には1,200室規模を目指し、来たるインバウンド6,000万人時代へ備えてまいります。
■関連オンラインセミナー
「全国で運営しているからこそ分かる。宿泊DX・民泊無人ホテル最新事情・最前線」
2022年6月29日(水) 第一部13:00-15:00 第二部18:00-20:00
2022年7月20日(水) 第一部13:00-15:00 第二部18:00-20:00 ※全4回すべて同じ内容です。
参加…無料 要予約 オンラインのみでの開催※ZOOMを使用します
お申し込み・お問い合わせ…info@massivesapporo.com
■株式会社MASSIVE SAPPOROについて
設立月:2010年11月
本社所在地:北海道札幌市中央区北5条西17丁目4-8 ノースファインN5 2F
代表者:川村健治
資本金:5,120万円
事業内容:民泊・無人ホテルの企画・運営・関連コンサルティング、不動産売買仲介等の不動産関連事業
■当リリースに関するお問い合わせ
株式会社 MASSIVE SAPPORO
info@massivesapporo.com
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