大学教授たちとの連携により『キャリアブレイクのプロセス図解』〜乖離から再起への変容プロセスを作成。企業のダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンにも。
法政大学大学院教授・早稲田大学講師とキャリアブレイク研究所が4つの理論 と独自調査によって執筆した書籍『キャリアブレイク(千倉書房 2024 )』を基にプロセス図解を作成。

人生に一時的なブレイクを取り入れる「キャリアブレイク」という考え方を研究・発信している一般社団法人キャリアブレイク研究所(所在地:神戸市垂水区、代表理事:北野貴大、以下:同研究所)は、法政大学大学院政策創造研究科教授 石山恒貴氏、早稲田大学グローバルエデュケーションセンター講師 片岡亜紀子氏との共著により2024年に発行した書籍『キャリアブレイク』(千倉書房刊)を基に、キャリアブレイク期間に当事者が価値観を作り直し再活躍するまでの共通プロセスを図解化し公開いたします。
<社会実態>閉塞感の中で自分を見失った個人が、余白期間に転機を見出すまでには共通のプロセスが見られることがわかりました。

個人は親の期待への配慮や社会通念など社会・他者の評価への囚われ、無限定総合職※やマッチョイズムなどいわゆる日本的雇用の特徴が要因となり閉塞感を感じると、ありたい姿と現状の姿とのギャップに乖離が生じ自分を見失うことがあります。
休職や退職・離職、長期休暇の取得など「余白期間」を持つことで、やがて人生と社会を見つめ直す機会が作れる人を数多く調査してきました。
またこの過程には、内省・対話・意味付け・出会い・俯瞰など共通のプロセスがあることをキャリアブレイクの実例から見出しました。
※無限定総合職とは全国転勤や部署異動を伴う幅広い業務をこなす正社員のこと。
<体制・理論>本レポートに関するキャリアブレイクの研究母体について

①『キャリアブレイク期間中の共通プロセス図解』を含むこのレポートに関するキャリアブレイクの研究体制
・キャリアブレイク研究所 代表理事/大阪公立大学大学院経営学研究科 附属イノベーティブシティ大阪ラボ 特別研究員 北野貴大(きたのたかひろ)
・法政大学大学院地域創造インスティテュート/大学院政策創造研究科/キャリアデザイン学部教授 石山恒貴(いしやまのぶたか)
・早稲田大学グローバルエデュケーションセンター 講師 片岡亜紀子(かたおかあきこ)氏
3名での共同研究や独自調査の体制をとっており、2024年には『キャリアブレイク』を千倉書房より共著で出版。
『キャリアブレイク期間中の共通プロセス図解』はこの書籍『キャリアブレイク』の第5章「キャリアブレイクの実態とプロセス」で、8名のキャリアブレイク当事者に研究者3名が同席し実施したインタビューの実例とともに、共通のプロセスがあることを紹介した図5−1「キャリアブレイク共通のプロセス」(P.182)を基にわかりやすく当研究所が図解したものです。
②キャリアブレイクを支える4つの理論
3名の研究は以下4つの理論を基礎とし、行なっています。()内はそれぞれの主な書籍です。
・トランジションモデル:ウィリアム・ブリッジズ(倉光修訳『トランジション人生の転機』創元社、1994年)
・段階モデル:ローレンス・M.ブラマー(楡木満生・森田明子訳『人生のターニングポイント』ブレーン出版、1994年)
・転機の分析:杉浦健(『転機の心理学』ナカニシヤ出版、2004年)
・離職期間のプロセス:片岡亜紀子(石山恒貴・北野貴大との共著による『キャリアブレイク』千倉書房、2024年)
<概念>事実としての余白(離職・休職期間)を「ブランク」から「ブレイク」へ捉え直すキャリアブレイクという考え方

欧州を中心に世界では一般的な文化として存在する「キャリアブレイク」という概念には、離職・休職を自分の見つめ直しや価値観を作り直す期間にすることで、主体性の回復など意味や意義があるということがわかってきました。
日本の企業や自治体・団体でもこの概念をもとに制度の見直しやキャリアブレイクを研修として取り入れたり、大学教授たちと共著の書籍が発行されるなど研究が進んでいます。
企業や組織のDE&Iにもおすすめする理由
同研究所の北野にキャリアブレイク期間のプロセスを図解した理由と、なぜ企業や組織のDE&Iにもおすすめするか聞きました。

「書籍でキャリアブレイクの事例として紹介した8人は、経緯や過ごし方が様々であったにもかかわらず、インタビュー内容を抽象化すると、共通する10段階のプロセスがあることが見えてきました。書籍の中でも「キャリアブレイク共通のプロセス」として提示していますが、今回発表した『キャリアブレイク期間中の共通プロセス図解』は、文ではなく一目見て全貌が把握できるようわかりやすくイラストを入れ作成しました。書籍では5章の「キャリアブレイクの実態とプロセス」に詳しく書かれていますが、このプロセス図は本全体から生まれたものであり、当事者や周囲の人、企業や自治体が全体像を掴みやすくするために図解し直しました。
またDE&Iへの取り組みは、長期休暇や休職など個人が立ち止まって、ありたい自分とのギャップに気づき再起することで、労働生産性が上がることが研究で明らかになっており、またそういったインクルーシブな働き方はこれからの世代にとっては必要不可欠な要素となっています。」
参考<影響要素>プラスになった行動の多くは、「サードプレイス」で起きていました。キャリアブレイク中にやってよかったこと100人調査

2024年に研究所が実施した「キャリアブレイク中にやってよかったこと100人調査」の結果、自分を整える、自分を深める、自分を繋げる、自分を広めるなど様々な行動は大まかに4つに分けられました。
またプラスになった行動の多くは、キャリアスクールや資格取得などのリスキリングやボランティア活動、イベントの開催や移住などのヒントや場を提供するサードプレイスの存在が大きいこともわかっています。
研究所では当事者とサードプレイスになる共感パートナーとのマッチングも随時行なっております。
『キャリアブレイク期間中の共通プロセス図解』の引用や利用について
当リリースで公開の『キャリアブレイク期間中の共通プロセス図解』は、引用・使用・利用することが可能です。「出典:一般社団法人キャリアブレイク研究所」と明記してください。
ご不明点や、取材、調査段階でのお問い合わせや質問等がございましたら、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
キャリアブレイク研究所について
団体概要
法 人 名 :一般社団法人キャリアブレイク研究所
所 在 地 :兵庫県神戸市垂水区塩屋町4-10-11
設 立 :2022年10月
代 表 理 事 :北野貴大
社 員 数 :3人
事 業 内 容 :キャリアブレイクに関するコンテンツ制作、コンサルティング
ホームページ :https://careerbreak-lab.com/
問い合わせ先 :https://tayori.com/form/a0744cfbeb27167b2b9f8f0b108d5f09f9788925/
研究所では、常時お問い合わせをお待ちしております。
キャリアブレイク研究が共に語られることの多いテーマ例
・女性活躍
・働き方の見直し
・地方移住や地方創生
・教育やギャップイヤー
・ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)
・リカレント教育やリスキリング
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