IASの不正対策専門機関が新種のアドフラウド手口を特定、その全容を解説したホワイトペーパーを公開
IAS Threat Labが、被害拡大を防ぐためAds.txtの更新を業界関係者に喚起
インターネット広告の計測と効率化を実現するアドベリフィケーション・ソリューションを提供するIntegral Ad Science(本社:米国ニューヨーク、CEO:リサ・アッツシュナイダー / 日本オフィス:東京都千代田区、マネージングダイレクター:藤中太郎、以下 IAS)は米国ニューヨーク時間2020年2月25日、ブラウザのデータを偽装して偽URLを生成し、広告主からメディア広告費用を不正搾取するアドフラウド「404bot」の脅威拡大について注意喚起を行いました。 このアドフラウドは存在しないURLを偽装するという特徴的なふるまいを持つことから、404bot と名づけました。新たに特定されたこのアドフラウドによって、少なく見積もっても6億超の広告インプレッション、金額にして1500万ドルを超える規模の被害が発生していると推計しており、インターネット広告業界全体での素早い対応が求められます。
■ 404botの主な特徴
- 過去に検出された3eveやHyphbot同様、広範囲なドメインスプーフィングを実行
- 人間の目視での確認では判別されにくい、巧妙な偽URLを生成
- Windows上で稼働する純正のChromeで作動
- 404botによるトラフィックの多くがVIP72というVPNサービスに関連付けられる
■ 拡大防止にはAds.txt の適切な運用が求められる
Ads.txtは、IAB Technology Laboratory (IAB Tech Lab)が主導する、広告のリセラーを認証する取り組みです。アドテク企業は、Ads.txt を活用して、自社で販売を許可している自社以外の広告在庫を公表することができますが、404botは、適切に運用されていないAdx.txtを狙って不正行為を行うことが分かりました。攻撃を受けてきたパブリッシャーの多くに共通しているのが、設置されているAds.txtが非常に大型だということです。あまりに膨大なリセラーが記載されている場合は、パブリッシャーがリセラーの認証を精緻に行っていない、適切に更新を行っていない、あるいは形式的にAds.txtを利用しているだけ、というケースが疑われます。404botは、Ads.txtのこの脆弱性を狙って、アドフラウドに利用する偽のURLを生成します。
■ 被害額は1,500万ドル以上
IASの推計では、404botによるインターネット広告の被害総額は1,500万ドルを超え、さらに拡大を続けています。また、被害を受けた動画広告は15億件以上、その他のフォーマットでは6億件以上に上ります。
IAS Threat Labの代表Evgeny Shmelkov は「当社では、日々ボットを検知し、私たちのお客様をその悪影響から保護しています。2018年以降、404botの被害は拡大の一途をたどっており、歯止めの効かないこの状況に対して今こそ業界全体での対応が求められます」と述べ、「パブリッシャーが Ads.txt を採用したことは高く評価されるべきですが、これまでの経緯から分かるように、404bot に対してはAds.txt を継続的に検査・更新することが極めて重要です」とも指摘しました。
IASでは、デジタル広告業界に不要な混乱を招くことの内容、検知したすべての内容について詳細を公開することは控えていますが、ステークホルダーに対しては404botの活動を抑制するために必要な情報を提供してまいります。また、IAB Tech Labやパブリッシャーとも緊密に連携し、Ads.txt によるデジタル広告の透明性向上に取り組んでまいります。
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【IASについて】 www.integralads.com/jp/
Integral Ad Science (インテグラル アド サイエンス、IAS) は、洗練されたテクノロジーで高品質な広告メディア環境の実現をサポートするアドベリフィケーションのグローバルリーダーです。IASは、広告主とパブリッシャーの皆様の広告予算を広告不正やブランド棄損のリスクから守ると同時に、消費者のアテンションを獲得し、ビジネスのゴールを達成するために必要なインサイトとテクノロジーを提供しています。
IASは2009年に創業、米国ニューヨークに本社を構え、13か国・18都市で事業を展開しており、世界トップレベルのソフトウェア企業とともにVista Equity Partnersのポートフォリオに名を連ねています。
Integral Ad Science, Inc.
代表者 :リサ・アッツシュナイダーCEO
所在地 :95 Morton Street, 8th floor, New York, NY 10014
日本オフィス:〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-1-2 日比谷三井タワー12F、代表 藤中太郎(マネージングダイレクター)
開設 :2015年7月
事業内容 :デジタル広告の検証・不正対策・最適化のためのデータとソリューションの開発と提供
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