価格や機能を載せるだけじゃない!展示会パンフレットが果たす企業にとって重要な役割とは?

展示会パンフレットは「機能」以上に「企業の信頼」を伝えるツールでした。300名への調査で判明した、比較検討の鍵となるデザインの重要性と、廃棄を防ぎWebへ誘導して成果を出すための戦略をご紹介します。

株式会社デザポケ

展示会やイベントで、多くの企業が配布するパンフレット。

「とりあえず配っているけれど、本当に読まれているのだろうか?」

「すぐに捨てられているのではないか?」

そんな不安を感じたことはありませんか?

実は、来場者がパンフレットを持ち帰るか、それとも処分するかを決める背景には、製品スペック以外の「ある重要な要素」が関わっていました。

株式会社デザポケは、この実態を解明すべく現役ビジネスパーソン300名を対象に「企業展示会やイベントで用意されているパンフレットに関するアンケート」を実施しました。

本記事では、調査結果から見えてきた「選ばれるパンフレット」の条件と、展示会後の成果を左右する意外な事実について解説していきます。

【 調査概要 】

調査対象:300名

年齢層:20代~60代

調査方法:インターネットアンケート調査

実施期間:2025年11月11日~2025年11月18日

また、本調査の結果をより詳細に解説している記事もご用意しております。

記述式回答から明らかになった、展示会で実際にどのようなきっかけでパンフレットを手に取ったのかや、パンフレットを利用しての実際の購買経験の有無と、その内容の実態について解説しています。

詳しくは以下の記事をご覧ください。
https://deza-poke.com/blog/exhibition_brochure_role

パンフレットの生存率を左右するデザインの重要性が明らかに

この調査により、展示会後の比較検討において、顧客がパンフレットのデザインや材質といった非機能的な要素(無形の価値)を重視している実態が明らかになりました。

さらに、Webとの連携やサイズ感といったデザイン要素が、パンフレットの生存率と次の行動(問い合わせ)に大きく影響していることが推察されます。

比較検討は「機能」と「信頼性」の二軸で進行

展示会でパンフレットを受け取った顧客は、その日のうちに冷静な比較検討に入ります。
このとき、単なる製品スペックだけでなく、企業への信頼性といった心理的要素も重要な判断基準となっていることがわかりました。


【 質問① 】受け取ったパンフレットを、他社のパンフレットと比較検討しましたか?

【 選択肢 】

・はい、価格や機能面を比較した

・はい、デザインや信頼感、ブランドイメージを比較した

・いいえ、比較せず、すぐに判断した(または捨てた)

・その他

Q.受け取ったパンフレットを、他社のパンフレットと比較検討しましたか?

人数

割合

はい、価格や機能面を比較した

140

46.67%

はい、デザインや信頼感、ブランドイメージを比較した

89

29.67%

いいえ、比較せず、すぐに判断した(または捨てた)

71

23.7%

合計

300

100.0%

選ばれる理由は「ブランド力」。スペック以上の安心感をデザインする

回答者の約7割が比較を行っており、その基準は機能だけでなく「信頼感やイメージ」に及びます。

スペックが横並びになった際、最後に選ばれるのは、デザインを通じて伝わる企業の「誠実さ」や「プロ意識」であることがわかります。

価格競争から一歩抜け出し、顧客に「この企業なら安心だ」という確信を与えるためにも、戦略的なデザイン設計が不可欠なことが推察できます。


保管されるパンフレットの条件:「シンプルさ」と「高級感」が信頼を作る

顧客に「捨てずに保管する」という行動を取らせるためには、デザインによる強い印象付けが必要です。
アンケート結果では、デザインの具体的な要素が企業の信頼性を補強していることが明確になりました。


【 質問② 】印象に残った、または捨てずに保管しているパンフレットの具体的な特徴は何ですか?

Q2.印象に残った、または捨てずに保管しているパンフレットの具体的な特徴は何ですか?

人数

割合(N=300)

デザインがシンプルで見やすい(余白が多い、写真がキレイ)

140

46.67%

他社製品との違い(比較)が明確に記載されていた

118

39.3%

企業のベネフィット(提供価値)がキャッチコピーで一目でわかった

86

28.7%

厚みや材質がしっかりしていて、高級感・信頼感があった

51

17.0%

サイズや形状がユニークで、持ち帰りに便利だった

49

16.3%

資料請求用のQRコードやURLが分かりやすかった

30

10.0%

その他

7

2.3%

延べ回答数

481

-

「デザインがシンプルで見やすい」という回答がトップなのは、情報過多な展示会において、読み手への配慮として情報が整理されていることが評価されていることが考えられます。

過剰な装飾ではなく、余白を活かしたデザインは、「細部にまで気を配る、丁寧な企業だ」という無言のメッセージを顧客に伝え、信頼感の向上に繋がります。

さらに、「厚みや材質がしっかりしていて、高級感・信頼感があった」という触覚的な要素も、企業の品質や姿勢を代弁していると言えるでしょう。

安価な紙や雑な印刷物はブランドイメージの毀損に繋がりかねず、パンフレットという「モノの品質」が企業の評価に直結していると考えられます。


処分リスクを回避する!デザインの新しい役割は「導線」と「コンパクト化」

パンフレットが処分される理由を分析すると、デザイン制作会社が担うべき新しい役割が見えてきました。


【 質問③ 】受け取ったパンフレットを、最終的に処分した場合、その理由は何ですか?

【 選択肢 】

・興味が薄れたから

・情報量が多すぎて読む気がしなかったから

・サイズが大きくてかさばり、保管に困ったから

・デザインや紙質が安っぽく、企業に信頼感が持てなかったから

・webサイトで同じ情報が見られたから

・連絡先や次の行動(CTA)が分かりにくかったから

・その他

Q3.受け取ったパンフレットを、最終的に処分した場合、その理由は何ですか?

人数

割合(N=300)

興味が薄れたから

134

44.7%

webサイトで同じ情報が見られたから

116

38.7%

サイズが大きくてかさばり、保管に困ったから

106

35.3%

情報量が多すぎて読む気がしなかったから

39

13.0%

デザインや紙質が安っぽく、企業に信頼感が持てなかったから

12

4.0%

その他

11

3.7%

連絡先や次の行動(CTA)が分かりにくかったから

5

1.7%

延べ回答数

423

-

物理的サイズが招く「検討前廃棄」。配布後の到達率を高める「携帯性」の戦略

顧客は、手元に紙で持つ必要がないと判断した瞬間にパンフレットを処分します。
この処分リスクを回避するために、以下の2点がデザインに強く求められます。

①Webとの明確な役割分担

紙面には核となる情報と「信頼性」を伝えることに特化し、詳細情報はWebサイトに任せることで、「情報量が多すぎる」という処分理由を解消できます。

②コンパクト設計

「サイズが大きくてかさばる」という物理的な問題は、デザインのサイズ・形態で解決できます。

顧客が持ち帰りやすく、デスクで保管しやすいA4三つ折りやA5サイズなど、コンパクトな設計が重要です。

実際に、回答者の58.33%がパンフレットからWebにアクセスしていることからも、パンフレットは「情報の全て」ではなく、「Webサイトや動画へのアクセスを促す強力な導線」としてデザインされるべき時代に入っていることが推察されます。


まとめ:デザインは「信頼」と「実利」を生む戦略投資

今回のアンケート調査の主な概要は以下の通りです。

【 調査結果ハイライト 】

・無形価値の比較
比較検討した顧客のうち、約3割(29.67%)が「デザインや信頼感、ブランドイメージ」を軸に評価。機能性と同じくらい、デザインが決定打となる。

・保管される理由1位
印象に残ったパンフレットのトップ理由は「デザインがシンプルで見やすい」(46.67%)。情報量の抑制が信頼性を生む。

・処分リスクの要因
処分理由として「Webサイトで同じ情報が見られた」(38.67%)、「サイズが大きくてかさばり、保管に困った」(35.33%)が上位に。紙とWebの役割の重複が処分を加速させている。

・デジタル誘導
回答者の58.33%が、パンフレットに掲載されたQRコードなどからWebサイトへアクセスしており、紙媒体の「導線」としての機能が強く求められている。

この調査結果は、展示会パンフレットが、単に情報を羅列する媒体ではなく、「企業の信頼性を裏付け、顧客の次の行動を誘導する戦略的なツール」へと変化していることを示しています。

制作会社は、この市場の要求に応えるため、顧客に「安心感」「高級感」「誠実さ」といった無形の価値を伝えるための、材質選定からレイアウト、デジタル誘導に至るまでの戦略的なデザイン設計が求められます。


また、本調査の結果をより詳細に解説している記事もご用意しております。

記述式回答から明らかになった、展示会で実際にどのようなきっかけでパンフレットを手に取ったのかや、パンフレットを利用しての実際の購買経験の有無や、その内容の実態について解説しています。

詳しくは以下の記事をご覧ください。
https://deza-poke.com/blog/exhibition_brochure_role

■本アンケートの引用について

本記事を引用する際には必ず以下の形式での記載をお願いいたします。
「引用:株式会社デザポケ(https://deza-poke.com/)」

■会社概要

会社名:株式会社デザポケ
所在地:東京都千代田区神田小川町一丁目10-2 VORT 神田小川町 II
代表取締役:髙橋篤史
設立:2021年1月4日
資本金:3,000万円
事業内容 :広告・印刷・Web・ブランディング領域における企画・制作・運営
企業URL:https://deza-poke.com/

■オウンドメディア

株式会社デザポケでは、オウンドメディアを通じてデザイン制作や広告・ブランディングに関する情報を発信しています。

https://deza-poke.com/blog

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会社概要

株式会社デザポケ

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URL
https://deza-poke.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区神田小川町一丁目10番2号
電話番号
-
代表者名
髙橋篤史
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
2021年01月