なぜ日本人は「寄付」をしない?
チャリティーブランド【regaty(レガティ)】代表取締役 藤田彰(ふじたあきら)氏インタビュー。
チャリティーの意識が世界的に見ても低い日本。
チャリティーに熱心な国ランキング(世界寄付指数)で、日本は100位以下。
そんな日本で「寄付を身近に」というコンセプトを掲げ、regaty(レガティ)を立上げた藤田彰氏に2017年からの新しいサービスについてお聞きしました。
チャリティーに熱心な国ランキング(世界寄付指数)で、日本は100位以下。
そんな日本で「寄付を身近に」というコンセプトを掲げ、regaty(レガティ)を立上げた藤田彰氏に2017年からの新しいサービスについてお聞きしました。
Q 1.日本はそんなにチャリティーの意識が低いのですか?
A.【藤田】
はい。低いと思います。
これには理由はいくつかあると思います。
文化的なことや税法上、宗教などです。
とは言え、欧米諸国と比較するとあまりにも違いすぎるんです。
1世帯あたりの年間寄付額が
アメリカ→約260,000円
に対して
日本→約2,400円
というデータがあります。
なんと、日本はアメリカの108分の1なんです。
震災が起こると各地で募金活動が行われ、多額の寄付が集まります。
ただ、悲しいことに長くは続きません。
報道の回数は日に日に減っていき、瞬く間に忘れ去られていきます。
災害が起こった時に寄付をする方は多いのですが、年間を通して寄付をしている方は非常に少ないのです。
Q 2.何故そんなにチャリティーへの意識が低いのでしょうか?
A.【藤田】
僕は日本人の寄付に対する「経験不足」だと思っています。
寄付をする、という経験がないため抵抗を感じたり。。
だから「寄付」と聞くと『うさんくさい』というように裏から見る方も少なくないと思います。
現に僕がそうでしたから。(笑)
「本当にこのお金は寄付先に届いているの?」
とか疑ってましたし。
僕に限らず、こう思っている人は多いと思います。
このことは
「NPOって、実際なにをしてるか分からないから怪しい」
って思ってる人が多いことと共通していると思います。
これはNPO側にも責任はあると思っています。
日本にNPO団体は約5万団体あるのですが、どんな活動をしているのか分かり辛い団体が多い。
そして「寄付の使いみち」が分かりにくかったり。
それが不信感へと繋がっているのだと。
Q 3.藤田さんが考える問題解決の方法は?
A.【藤田】
正直そんなに簡単ではないと思っています。
いまだに
『ボランティアは無償でなければならない』
とか
『NPOは利益を上げてはいけない』
などと間違った認識の人が非常に多いのが現状です。
「有償ボランティア」もボランティアですし、NPOは利益を上げてもいい、ということを知らない人がまだまだ多いんですよね。
なので、僕が考える問題解決の方法は
『知ること』
だと思っています。
まずは『知ること』から始まると思うんです。
世界中では様々な社会問題が起きています。
僕たちが住む日本は、あまりにも平和すぎて日常生活の中で「死の危険」を感じることはまずありません。
でも、今この瞬間でも世界中で「生と死の間」で戦ってる人たちが沢山います。
まずはこの現状を多くの方に知ってほしい。
その上で、どう動くかは人それぞれだと思いますし、寄付をしなければいけない、ということはありません。
とは言え
「なにか自分に出来ることはないだろうか。」
と考える人も多いと思うんです。
でも、そんな経験がないので何をしたらいいのか分からない。
regatyを起業したのは
そんな方々が寄付の体験をする
『キッカケ作り』
のお手伝いが出来ればいいな、との想いからでした。
Q 4.regatyの新しいサービスとは?
A.【藤田】
regatyはチャリティーブランドです。
regatyの商品には全てに700円の寄付がついています。
昨年(2016年)までは各団体の支援を「期間限定」という形で行っていました。
クラウドファンディングのように「◯月1日〜◯月30日まで」と期限を決め、その間にregaty商品を購入いただいた寄付金をその期間に支援している団体様にお届けする、という仕組みです。
しかし、それでは1年間で支援できる団体も限られてしまいますし、継続的に支援することが難しくなります。
そこで、お客様が商品を購入した際に「寄付先を選べる」システムに変更しました。
regatyが現在支援させて頂いているボランティア団体は15団体です。
例えば、あなたがregatyでTシャツを1枚購入したとします。
その際に、regatyの支援先のひとつである【国境なき医師団】を寄付先に選んだとします。
※【国境なき医師団】は苦境にある人びと、天災・人災・武力紛争の被害者に対し、人種、宗教、信条、政治的な関わりを超えて差別することなく援助を提供する民間の団体です。
あなたからの寄付金700円は国境なき医師団に寄付されることになります。
《国境なき医師団が700円で出来ること》
28人分の、基礎医療セット(マラリヤやケガの治療)を届けることができます。
つまり、あなたがTシャツを1枚購入するだけで28人を救うことが出来るんです。
以前、regatyのTシャツを購入していただき、国境なき医師団を寄付先に選ばれたお客様に
「私は今まで寄付をしたことがありませんでした。でも、このTシャツを買うことで寄付を初めて経験しました。私がこのTシャツを着ていることで28人の命救うことが出来た、そう考えると凄く嬉しく思います。」
と言って頂きました。
このお客様にはその後も定期的にregatyの商品を購入して頂いています。
regatyの商品をキッカケにこの「寄付の経験」をする方が増えていけば、ここ日本でももっとチャリティーの意識は高くなると思っています。
regatyはなるべく「可視化」出来るようにしています。
700円の寄付金の使いみちにしてもそうです。
各団体が、寄付をどんな活動に充てるのか、700円で何が出来るのかを出来るだけ分かりやすく掲載しています。
2017年も常識にとらわれず、regatyは新しい事にチャレンジしていきます。
Q 5.regatyの商品はどんなものがありますか?
A.【藤田】
現在は、Tシャツ、バッグ、ブレスレットがあります。
Tシャツ
販売価格 3500円(税込)うち寄付金700円
販売価格 3500円(税込)うち寄付金700円
ブレスレット(本革)
販売価格 4500円(税込)うち寄付金700円
今後も商品バリエーションは増やしていく予定です。
Q 6.最後に藤田さんのチャリティーに対する想いを聞かせて下さい。
regatyの認知度はまだまだ高くありません。
応援して下さる方も沢山いらっしゃいますが、否定的な方ももちろん多くいらっしゃいます。
「そんなに簡単に寄付の文化は定着しない」
「ビジネスとして上手くいくはずがない」
ご意見は真摯に受け止めています。
もちろん簡単だとは思っていません。
しかしながら、
「こういう事は無償でやらないとダメだ」
という意見には正直納得いかないところがあります。
「無償で、生活も切り詰めてこんなに頑張ってるんだから寄付して下さい」という姿勢でやらないと寄付は集まらない、という意見です。
この考えが、日本で寄付が定着しない大きな理由のひとつだと思うんです。
「良い事してるんだから、それに携わる人は稼いではいけない」
というような考え方。
ボランティア団体の方々も「お金」がないと生活していけません。
そして僕は「社会貢献で稼げる」という実例も作ることが出来ればいいな、と考えます。
そんな会社や団体が増えれば、より良い社会になるはずだと。
「寄付」に関しては、重く捉えるのではなく、もっと気軽に参加する人が増えればいいなと思います。
お買い物でチャリティー。
ファッションで社会貢献。
そんなちょっとした優しさで救われる人がいるんです。
まだまだ時間はかかるかも知れませんが、regatyは「寄付を身近に」感じてもらえる社会を目指して今後も活動していきます。
もし宜しければ、
あなたのちょっとした優しさを分けて頂けましたら幸いです。
https://www.regaty.jp/
A.【藤田】
はい。低いと思います。
これには理由はいくつかあると思います。
文化的なことや税法上、宗教などです。
とは言え、欧米諸国と比較するとあまりにも違いすぎるんです。
1世帯あたりの年間寄付額が
アメリカ→約260,000円
に対して
日本→約2,400円
というデータがあります。
なんと、日本はアメリカの108分の1なんです。
では、日本人には「思いやりがないのか」というと、そんなことはないと思います。
震災が起こると各地で募金活動が行われ、多額の寄付が集まります。
ただ、悲しいことに長くは続きません。
報道の回数は日に日に減っていき、瞬く間に忘れ去られていきます。
災害が起こった時に寄付をする方は多いのですが、年間を通して寄付をしている方は非常に少ないのです。
Q 2.何故そんなにチャリティーへの意識が低いのでしょうか?
A.【藤田】
僕は日本人の寄付に対する「経験不足」だと思っています。
寄付をする、という経験がないため抵抗を感じたり。。
だから「寄付」と聞くと『うさんくさい』というように裏から見る方も少なくないと思います。
現に僕がそうでしたから。(笑)
「本当にこのお金は寄付先に届いているの?」
とか疑ってましたし。
僕に限らず、こう思っている人は多いと思います。
このことは
「NPOって、実際なにをしてるか分からないから怪しい」
って思ってる人が多いことと共通していると思います。
これはNPO側にも責任はあると思っています。
日本にNPO団体は約5万団体あるのですが、どんな活動をしているのか分かり辛い団体が多い。
そして「寄付の使いみち」が分かりにくかったり。
それが不信感へと繋がっているのだと。
Q 3.藤田さんが考える問題解決の方法は?
A.【藤田】
正直そんなに簡単ではないと思っています。
いまだに
『ボランティアは無償でなければならない』
とか
『NPOは利益を上げてはいけない』
などと間違った認識の人が非常に多いのが現状です。
「有償ボランティア」もボランティアですし、NPOは利益を上げてもいい、ということを知らない人がまだまだ多いんですよね。
なので、僕が考える問題解決の方法は
『知ること』
だと思っています。
まずは『知ること』から始まると思うんです。
世界中では様々な社会問題が起きています。
僕たちが住む日本は、あまりにも平和すぎて日常生活の中で「死の危険」を感じることはまずありません。
でも、今この瞬間でも世界中で「生と死の間」で戦ってる人たちが沢山います。
まずはこの現状を多くの方に知ってほしい。
その上で、どう動くかは人それぞれだと思いますし、寄付をしなければいけない、ということはありません。
とは言え
「なにか自分に出来ることはないだろうか。」
と考える人も多いと思うんです。
でも、そんな経験がないので何をしたらいいのか分からない。
regatyを起業したのは
そんな方々が寄付の体験をする
『キッカケ作り』
のお手伝いが出来ればいいな、との想いからでした。
Q 4.regatyの新しいサービスとは?
A.【藤田】
regatyはチャリティーブランドです。
regatyの商品には全てに700円の寄付がついています。
昨年(2016年)までは各団体の支援を「期間限定」という形で行っていました。
クラウドファンディングのように「◯月1日〜◯月30日まで」と期限を決め、その間にregaty商品を購入いただいた寄付金をその期間に支援している団体様にお届けする、という仕組みです。
しかし、それでは1年間で支援できる団体も限られてしまいますし、継続的に支援することが難しくなります。
そこで、お客様が商品を購入した際に「寄付先を選べる」システムに変更しました。
regatyが現在支援させて頂いているボランティア団体は15団体です。
例えば、あなたがregatyでTシャツを1枚購入したとします。
その際に、regatyの支援先のひとつである【国境なき医師団】を寄付先に選んだとします。
※【国境なき医師団】は苦境にある人びと、天災・人災・武力紛争の被害者に対し、人種、宗教、信条、政治的な関わりを超えて差別することなく援助を提供する民間の団体です。
あなたからの寄付金700円は国境なき医師団に寄付されることになります。
《国境なき医師団が700円で出来ること》
28人分の、基礎医療セット(マラリヤやケガの治療)を届けることができます。
つまり、あなたがTシャツを1枚購入するだけで28人を救うことが出来るんです。
以前、regatyのTシャツを購入していただき、国境なき医師団を寄付先に選ばれたお客様に
「私は今まで寄付をしたことがありませんでした。でも、このTシャツを買うことで寄付を初めて経験しました。私がこのTシャツを着ていることで28人の命救うことが出来た、そう考えると凄く嬉しく思います。」
と言って頂きました。
このお客様にはその後も定期的にregatyの商品を購入して頂いています。
regatyの商品をキッカケにこの「寄付の経験」をする方が増えていけば、ここ日本でももっとチャリティーの意識は高くなると思っています。
regatyはなるべく「可視化」出来るようにしています。
700円の寄付金の使いみちにしてもそうです。
各団体が、寄付をどんな活動に充てるのか、700円で何が出来るのかを出来るだけ分かりやすく掲載しています。
2017年も常識にとらわれず、regatyは新しい事にチャレンジしていきます。
Q 5.regatyの商品はどんなものがありますか?
A.【藤田】
現在は、Tシャツ、バッグ、ブレスレットがあります。
Tシャツ
販売価格 3500円(税込)うち寄付金700円
2wayショルダーバッグ
販売価格 3500円(税込)うち寄付金700円
ブレスレット(本革)
販売価格 4500円(税込)うち寄付金700円
今後も商品バリエーションは増やしていく予定です。
Q 6.最後に藤田さんのチャリティーに対する想いを聞かせて下さい。
regatyの認知度はまだまだ高くありません。
応援して下さる方も沢山いらっしゃいますが、否定的な方ももちろん多くいらっしゃいます。
「そんなに簡単に寄付の文化は定着しない」
「ビジネスとして上手くいくはずがない」
ご意見は真摯に受け止めています。
もちろん簡単だとは思っていません。
しかしながら、
「こういう事は無償でやらないとダメだ」
という意見には正直納得いかないところがあります。
「無償で、生活も切り詰めてこんなに頑張ってるんだから寄付して下さい」という姿勢でやらないと寄付は集まらない、という意見です。
この考えが、日本で寄付が定着しない大きな理由のひとつだと思うんです。
「良い事してるんだから、それに携わる人は稼いではいけない」
というような考え方。
ボランティア団体の方々も「お金」がないと生活していけません。
そして僕は「社会貢献で稼げる」という実例も作ることが出来ればいいな、と考えます。
そんな会社や団体が増えれば、より良い社会になるはずだと。
「寄付」に関しては、重く捉えるのではなく、もっと気軽に参加する人が増えればいいなと思います。
お買い物でチャリティー。
ファッションで社会貢献。
そんなちょっとした優しさで救われる人がいるんです。
まだまだ時間はかかるかも知れませんが、regatyは「寄付を身近に」感じてもらえる社会を目指して今後も活動していきます。
もし宜しければ、
あなたのちょっとした優しさを分けて頂けましたら幸いです。
regaty ホームページ
https://www.regaty.jp/
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