東南アジアのビー・インフォマティカ、プレシリーズAラウンドで総額2.1億円の資金調達を実施

~定量×定性データでマイクロファイナンスをアップデート~

2025年7月17日

ビー・インフォマティカ株式会社

プレシリーズAラウンドで総額2.14億円を調達

東南アジアにて中小企業向けデジタルマイクロファイナンス事業を展開するビー・インフォマティカ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:稲田史子、以下「当社」)は、プレシリーズAラウンドにて、第三者割当増資およびデットファイナンスにより、総額2.14億円の資金調達を実施いたしました。

エクイティ調達額:1.9億円

(引受先:デライト・ベンチャーズ、千島土地株式会社、株式会社フォーデジット、末成武大氏、個人投資家1名)

デット調達額:2,400万円

(引受先:ファルス株式会社、エージェント株式会社、株式会社ミオアンドカンパニー、あかりキャピタル代表の齋藤慶子、ミッドメディア有限会社)

これにより、累計資金調達額は3.6億円となりました。

事業進捗と資金使途

当社は2025年3月にマレーシア政府よりデジタル貸金業ライセンスを取得し、4月より完全デジタル運用を開始。2024年8月の本格ローンチ以降、11ヶ月連続で融資件数・残高ともに目標を達成しています。

今回の資金は、以下の目的に活用いたします:

  • マレーシア市場における与信枠の拡大(貸付原資強化、マーケティングの多角化)

  • AIを活用した定性情報による与信モデルの高度化と自動化

  • UI/UXの改善によるユーザー体験の向上

  • インドネシアなど新規国への市場調査と戦略立案

  • イスラム金融、組込型金融(ペイメント連携)等の新スキーム導入


ビー・インフォマティカの事業背景とビジョン

東南アジアでは中小企業の約7割が銀行融資にアクセスできず、自己資金や家族からの借入れで事業を始めるのが一般的です。しかし黒字実績が3年以上ないと銀行からの融資は困難で、多くが非正規・高利貸しに頼らざるを得ない状況です。

当社は、財務数値(定量データ)に加え、経営者の人柄・ネットワーク・返済態度といった定性データを掛け合わせた独自の信用スコアリングモデルを構築し、アーリーステージでも融資判断が可能な仕組みを提供しています。

私たちが目指すのは「すべてのスモールビジネスがファイナンスにアクセスできる世界」です。


直近1年間の成長実績

2024年8月のシード調達以降、2025年6月末までの事業成長は以下の通りです:

  • 2025年6月の売上げが、前年同月比で58.4倍に成長

  • 2025年4月以降、単月黒字化を達成

現在もこの成長ペースを維持し、通期黒字を目指して邁進しています。

写真提供:Gaspard Shinya Takei

投資家コメント

デライト・ベンチャーズ マネージングパートナー 渡辺大 氏

「新興国の経済成長を支えるSMBや新しいビジネスオーナーのための金融サービスには、10年以上前から個人的に強い関心がありました。ですのでシードラウンドでのご縁から続き、今回のプレAラウンドもリードさせていただけることに、ビー・インフォマティカの立ち上がりを目の当たりにした大ファンとして心が躍っています。そのAIを駆使した金融サービスは、東南アジアのビジネスオーナーから熱い支持を集めてきました。これまでご一緒させていただき、稲田さんのバックグラウンドと胆力は、このビジネスを次のステージへ導くのに最適だと確信しています。東南アジアを代表するデジタルファイナンスの旗手へ ー 共にその未来を創っていけることを楽しみにしています。」

デライト・ベンチャーズ パートナー 西田光佑 氏

「私たちはシードラウンドに続き、本ラウンドでもリード投資家としてビー・インフォマティカを支援できることを大変嬉しく思います。経済的なチャンスが限られている人々に、金融という武器を届ける──ビー・インフォマティカの挑戦は、まさに社会を変える原動力です。マレーシアという多様性に富む市場で、テクノロジーと現場力を融合し、地に足の着いたソリューションを提供してきた同社を、我々は全力で支援してまいります。」

千島土地株式会社 VP オルタナティブ投資部 豊永将基 氏

「稲田さんの挑戦に株主としてご一緒できることを、大変嬉しく思います。弊社は大阪のファミリーオフィスであり、満期を持たず長期的にスタートアップを支える投資家として、投資活動を行っています。そんな弊社が出資検討させていただくにあたり、10年20年先の成長に対するビジョンを持っているかは非常に重要な検討材料の一つとなります。ビー・インフォマティカは目の前の諸課題に取り組み着実に事業成長を遂げていますが、何より稲田さんの持つIPOのその先のビジョンに共感し、今回出資させていただくこととなりました。東南アジアで戦う日本のスタートアップを代表する存在として、より成長していくものと期待しています。」

株式会社フォーデジット 代表取締役CEO 田口亮氏

「ビー・インフォマティカさんの構想シード期からお付き合いさせていただいておりますが、1年前から比べチームが組成されビジネスの着実な積み上げ、オペレーションの確立など、成長期に向けた着実な準備を進められており、今回も継続して支援させていただくことになりました。これから私たちもデザイン面や東南アジアでの経験を合わせてサポートさせていただきつつ、更なる多くの方々への金融機会の拡大と成長加速を期待しております。」

株式会社フォーデジット 取締役COO 末成武大氏

「フォーデジットは日本、東南アジアでサービスデザイン、ユーザーエクスペリエンスデザインを手掛ける会社です。ビー・インフォマティカさんが今後さらに成長していく過程でエクスペリエンス、デザイン含めて支援させていただきます。マレーシアのみならず、東南アジア全体でともに成長していけることを楽しみにしております。」


代表コメント

ビー・インフォマティカ株式会社

代表取締役 稲田史子

「今回ラウンドでは、ベンチャーキャピタル、フィンテック、地域経済、デザインなど各分野の第一線で活躍される皆様に参画いただき、大きな励みになりました。前回からリード投資家として参画いただいているデライト・ベンチャーズのおかげで、課題だったリソース配分、毎月の原資確保とキャッシュ管理が改善されました。さらに、オペレーションのフルデジタル化の布石が打て、顧客ニーズをつかめたことも大きな自信になりました。

私たちは“すべてのスモールビジネスが、ファイナンスにアクセスできる世界をつくる” というミッションに賛同し参画くださった、スタッフ、株主、クライアントおよびエコシステムの皆さまと一緒に、次の目標にむかって、引き続き挑戦を続けてまいります。今後の事業成長にご期待ください。」


デライト・ベンチャーズ

起業家・南場智子と起業や経営経験のあるメンバーが立ち上げた独立系のベンチャーキャピタルです。実務経験に基づいた圧倒的な起業家ファーストの支援を通して、大きな課題解決に挑戦する起業家が世界で活躍できるよう全力で応援します。

千島土地株式会社

江戸時代から続く芝川一族の資産を投資運用する大阪のファミリーオフィスです。不動産事業を軸に、航空機等オルタナティブ資産への投資を行っています。満期を持たない投資家として、2015年から国内外スタートアップへの投資を進めています。

株式会社フォーデジット

デザインの力で構想から実行までを並走するコンサルティングサービスを提供するデザイン会社です。東京のほかにタイ、ベトナム、マレーシアに拠点を持ち、現地市場での事業を自社で展開しています。


【本件に関するお問い合わせ先】

ビー・インフォマティカ株式会社

Email: info@fundingbee.my

Web: 日本語:https://jp.bee-informatica.com/ | 英語:https://www.fundingbee.my

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会社概要

URL
https://jp.bee-informatica.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区道玄坂1-10-8 渋谷道玄坂東急ビル2F-C
電話番号
-
代表者名
稲田史子
上場
未上場
資本金
8054万円
設立
2020年11月