「コールセンター向け日本語特化音声AI」をSpark+とElevenLabsが共同開発開始
人口減・人材難時代にAIコールセンターが未来を拓く
“AIで産業課題解決に挑む”株式会社Spark+(本社:東京都文京区、代表取締役社長:本田 純平、以下「Spark+」)と、AI音声技術をリードする イレブンラボジャパン合同会社(本社:東京都千代田区、Japan & Koreaゼネラルマネージャー:田村 元、以下「イレブンラボ」)は6月10日、コールセンターに対応した日本語特化型AIの共同研究・開発を開始したことをお知らせします。

人口が減少する日本でも高品質なコールセンターのある未来を創る
海外ではすでに多くの企業で導入が進められている「AIコールセンター」。日本では言語的な難しさや、顧客の求める品質の高さがハードルとなってきました。
そのため日本のコールセンターでは、迅速かつ高精度な顧客応対と同時に日本語に特化した音声AIソリューションが長年求められてきていました。
Spark+はAIの研究開発・実装に強みがあり、国内大手メーカー・金融機関のコールセンターDXプロジェクトを多数手掛ける中で、日本語特化型SLM(Small Language Model)(※1)の高速化・高精度化に関するノウハウを蓄積してきました。
一方のイレブンラボは2022年の創業からわずか2年で時価総額33億ドルに達した音声生成AIのユニコーン企業として注目を集める企業の日本法人で、日本語特化型TTS(Text-to-Speech)(※2)の高度化を推進しています。
今回、両社は2025年内に「高速・軽量・高精度」を兼ね備えた日本語特化型SLMをイレブンラボの音声生成プラットフォームへ組み込み、大企業向け次世代コールセンターAIソリューションとして共同提供することを目指します。
※1 特化型SLM(Small Language Model):特定の用途・領域に最適化された小規模な自然言語モデル。大規模言語モデル(LLM)と比較してモデルサイズは小さく、用途が絞られている代わりに、応答速度や実装の軽さ、精度の最適化が期待できる。
※2 TTS(Text-to-Speech):入力されたテキストデータを自然な音声として出力する技術。近年では、ディープラーニング技術の発展により、感情や抑揚を表現できる「人間らしい声」が実現。
本プロジェクトのスポンサー募集
さらに、本プロジェクトでは、一部の大手企業向けに既に先行提供を始めていますが、今般、新たにスポンサーとして本プロジェクトに賛同いただける企業を継続募集しています。
「オペレーターの確保が難しい」「応対品質にばらつきがある」「高コスト」「多言語対応の遅れ」など、多くのコールセンターではさまざまな課題を抱えています。
これらの課題に対し、単なるコスト削減に留まらず、最先端のAI技術により人間の感情を理解し、きめ細やかな対応が可能な「顧客に寄り添うAI」を開発します。顧客満足度と業務効率を飛躍的に向上させるAI音声コールセンターの実現を目指します。
本プロジェクトにご賛同いただくことで、
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先行事例として、次世代コールセンターの標準を共に築き、業界をリードする機会
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最新AI技術へのアクセスと、固有の課題に合わせたカスタマイズ開発への参画機会
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イノベーションへの積極的な取り組みをする企業ブランディングの強化
をご提供できるものと考えております。
共同プロジェクトの概要

フェーズ |
期間 |
主な取り組み |
フェーズ1 |
2025年5月~ |
・共同開発キックオフ ・日本語コールセンター用データセット設計 ・高速推論アーキテクチャ設計 |
フェーズ2 |
2025年9月~ |
・国内大手企業(調整中)におけるPoC/先行導入 |
フェーズ3 |
2025年12月~ |
・汎用日本語コールセンターAIソリューション正式提供 |
共同プロジェクトの背景
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市場機会:日本国内の音声AI市場は2029年までに年平均成長率(CAGR)30%超で拡大が見込まれ、特にコールセンター領域ではオペレーションコスト・CX向上の両面で需要が高まっています。
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課題:日本語は高低アクセントや助詞省略など独特の言語特性があり、グローバルモデル単体では自然さ・応答速度の両立が困難でした。
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シナジー:Spark+は大手企業様のコールセンターDXを数多く担っており、独自データの取得ノウハウとSLM技術、システムへの組み込みノウハウを保有。一方、イレブンラボは32言語対応の統合型音声プラットフォームを有し、シリーズCで調達した潤沢なリソースを開発に投入可能です。
各社コメント
株式会社Spark+ 代表取締役社長 本田 純平
「イレブンラボの卓越した音声生成技術と、当社が大手企業様などと培った日本語コールセンター向けのSLMによるDXの知見が結実することで、国内外の顧客体験を飛躍的に変革できると確信しています。本共同開発を通じ、"高速で自然な日本語音声AIエージェント”という未踏領域に挑戦します。」
イレブンラボジャパン合同会社 Japan & Koreaゼネラルマネージャー 田村 元
「日本語の繊細なイントネーションとビジネス現場が求める低遅延要件は、音声AIにとって大きなチャレンジです。Spark+のSLMデータと実運用ノウハウを得ることで、イレブンラボのプラットフォームをさらに進化させ、日本を皮切りにアジア全域での価値提供を加速します。」
会社概要
株式会社Spark+(スパークプラス)
Spark+は東大 松尾研発スタートアップとして、最先端AI技術を活用したソリューションを提供しています。創業約1年で三菱重工やライフネット生命をはじめとした数多くの大手企業との協働プロジェクトを実施するなどAIを活用したDXサービスを提供しています。
所在地 : 東京都文京区本郷6-25-14 宗文館ビル3F(HONGO EGG内)
設立 : 2024年2月
代表者 : 代表取締役社長 本田 純平
事業内容 : 産業向けAIソリューション・コンサルティング
URL : https://sparkplus.co.jp/
イレブンラボジャパン合同会社(ElevenLabs Japan G.K.)
設立2年で時価総額33億ドルのユニコーン(時価総額10億ドル以上の未上場企業)となったイレブンラボ(本社:アメリカ)初の海外拠点。あらゆる声・言語・音で情報へアクセスできる未来の実現をミッションとし、音声AIの可能性を拡張する、唯一無二の統合型プラットフォームの構築に挑んでいます。
所在地 : 東京都千代田区丸の内1-6-5
設立 : 2025年4月
Japan & Koreaゼネラルマネージャー : 田村 元
事業内容 : 音声生成AIプラットフォームの開発・提供
URL : https://elevenlabs.io/ja
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