問いと本の定期配信サービス「ほんのれん」、企業や自治体に導入拡大中
本を使って対話する、新しいコミュニケーションと学びのかたち
これまでに、広島県が運営するイノベーション・ハブ施設や株式会社POLA、ヒューマンリンク株式会社のオフィスに導入いただき、本を使ったコミュニケーションの創出に活用されています。
【「ほんのれん」の概要】
思いがけない気づきや発見に出会い、自然と対話が起きる場所を、日常のなかに作りたい
「ほんのれん」は、「問い」と「本」の力で「対話」を起こす“一畳ライブラリー”です。
オリジナルデザインの本棚に、思考の基盤となる100冊の本を丸善雄松堂と編集工学研究所がセレクトし、それをセットしてご提供します。さらに、毎月新しい「問い」と5冊の本をお届けします。
※ほんのれんの概要ムービー(約3分)は「ほんのれん」公式ウェブサイトからご覧いただけます。
【開発の背景と「ほんのれん」の想い】
●本の力で、場や組織がイキイキする
丸善雄松堂と編集工学研究所は、書棚空間づくりや本を使ったワークショップの開発・実施を行ってきました。本を介して人が出会うと、本から多様な視点を借りたり、本の言葉を隠れ蓑にして自分の思いを伝えやすくなったりと、日常のコミュニケーションとは質の異なる対話や関係性が生まれます。本を使った対話の力を、手軽に日常の中で活用できる方法はないか。オフィスのライブラリースペースや学校の図書空間の活性化に悩まれるお客様の声に背中を押されて、「対話を生む、本の空間」の開発に取り掛かりました。
●コロナ禍を経て見直される「場の力」
リモートワークやオンラインミーティングが常態化した今こそ、偶然の出会いや、目的に縛られない対話の重要性が見直されています。学校やオフィスでは、人が集まることで生まれる共創や創発の力を活性化する場づくりが問われるようにもなりました。日常会話の枠を超えて、よりよく相手を知り、新しい価値を生み出すような交わし合いを促すために、「ほんのれん」という本の空間を設置することを提案しています。
●「問い」で対話が活性化する
「ほんのれん」が重視するのは「問い」の力です。情報が溢れかえる時代において、思考の基盤としての「自ら問う力」は一層重要性を増してきました。毎月変わる「問い」と、その問いを考える「5冊の本」が気づきをもたらし、自分自身で問いを生む力を育む。普段の勉強や仕事から少し離れたテーマで対話すると、固定化しがちなものの見方に変化が生まれ、他者の意外な一面や、自分の忘れていた大事な価値観がふと顔を覗かせます。
問いと本を介した「読み」の体験を交わし合う空間で、対話が生まれて、場や組織や社会がイキイキする。そんな仕組みを作りたいという思いから、「ほんのれん」を開発しました。
【利用者の声】
〇広島県 イノベーション・ハブ・ひろしまCamps:イノベーションを支える思考基盤に。
広島県が運営するイノベーションの共創拠点に、「ほんのれん」を導入いただきました。月に2回ワークショップを実施し、様々なバックグラウンドの方々が集まって対話をしています。
「ほんのれん」の仕組みがイノベーションの原動力になる。
インタビュー記事は編集工学研究所のウェブサイトからご覧いただけます。(URL: https://www.eel.co.jp/topics/report/4279)
〇株式会社POLA:お客様に寄り添う力を育む。
POLA社では、国内の販売事業を統括するTB(トータルビューティー)営業企画部のフロアに「ほんのれん」を設置いただきました。
お客様に寄り添う「対人の感性」を重視する同社では「ほんのれん」を活用して、社会のあらゆるものごとと自らの仕事を結びつける力を育むことを目指しています。
インタビュー記事は編集工学研究所のウェブサイトからご覧いただけます。(URL: https://www.eel.co.jp/topics/report/4340)
〇ヒューマンリンク株式会社:ポストコロナのオフィスを再定義する。
ポストコロナにおけるオフィス活用法の再定義を模索するヒューマンリンク株式会社では、本社内のオープンスペースに「ほんのれん」を設置いただきました。
社員同士の対話や交流を取り戻すために「ほんのれん」の本を貸出自由にし、本の貸し借りを通じた社員同士の交流が生まれています。
インタビュー記事は編集工学研究所のウェブサイトからご覧いただけます。(URL: https://www.eel.co.jp/topics/report/4302)
【「ほんのれん」の体験方法】
「ほんのれん」は、編集工学研究所(東京都・世田谷区)やDNP PLAZA(東京都・新宿区)内のショールームで、ご覧いただけます(要予約)。オンライン相談も承っております。お問い合わせ、ご予約は「ほんのれん公式サイト(honnoren.jp)」よりお願いいたします。
*DNP PLAZAでのご案内は10月22日まで可能です。
また、10月24-25日開催の第25回図書館総合展(パシフィコ横浜)にて、丸善雄松堂ブースで「ほんのれん」を展示いたします。こちらでは実物をご覧いただけるほか、「ほんのれん」を使ったワークショップ(計4回/各回45分)も開催いたします。(https://www.libraryfair.jp/booth/2023/252)
【今後の展開】
ほんのれんは今後、企業・大学・地域への幅広い展開を通じて、越境を誘いつながりを結ぶ「ほんのれんネットワーク」の構築を目指します。
SNSなどのデジタルプラットフォーム上で対話をつなぐことで、場所や時間の制約や日常の範囲を超えて、お互いの問いやアウトプットが交わされ、新たな出会いや気づきが生み出される場を目指します。人と知がつながり、動き、成長していく様をイメージしています。
このつながりが広がった先に、江戸時代に文化を花開かせた「連」*のような創造ネットワークが花開くことを思い描いています。これからの世界を切りひらく柔らかな知のネットワークが立ち上がり、当たり前を乗り越えた現在と未来を編み出していく。そんな社会像の実現に向かっていきます。
*江戸のクリエイティブ・ネットワーク「連」:
「連」は、中世の日本に形成され、江戸時代に隆盛した経済文化サロンです。個人に閉じない創造が集まって表現や発見が次々に連なることで、新たな様相を生みだすダイナミックなネットワークを形成しました。たとえば松尾芭蕉、伊藤若冲、平賀源内、杉田玄白、葛飾北斎、写楽、蔦谷重三郎。彼らの活動はいずれも、連というサロンなしではありえませんでした。(『江戸はネットワーク』田中優子(2008)平凡社ライブラリーより )
【参考情報】
● 丸善雄松堂について https://yushodo.maruzen.co.jp/
丸善雄松堂は、大学をはじめとする全国の教育・研究機関への学術資料の提供や学習空間・商空間のプロデュース、図書館など教育機関・文化施設の運営支援等の事業を通じ、150年以上にわたり、日本の教育・科学・文化の発展に貢献してきました。現在、こうした知見をもとに、地域や社会に広がる「まなびのつながり」を育み、人びとの持続的なまなびを促進する環境づくりを支援しています。
※2016年2月に丸善㈱(1869年1月創業)と㈱雄松堂書店は経営統合し、丸善雄松堂㈱になりました。
● 編集工学研究所について https://www.eel.co.jp/
「編集工学」とは、情報を取り扱う全ての行為を「編集」と捉え、そのプロセスと機能を取り出し、社会に適用できる技術として構造化したものです。所長松岡正剛が長年に亘る研究で打ち立てたこの方法を、編集工学研究所では、未来を切りひらく柔らかなソフトウェアとして活用し、経済、文化、教育、地域活動など、様々な場面での課題解決に取り組んでいます。
●「ほんのれん」の関連メディア
「ほんのれん」の毎月の「問い」や「本」を取り上げた連載記事や音声番組も、配信中です。ぜひ合わせてご確認ください。
〇連載記事「ほんのれん旬感本考」
https://www.businessinsider.jp/series/hon-noren-shunkanbonkou/
〇ポッドキャスト「ほんのれんラジオ」
https://podcasters.spotify.com/pod/show/honnorenradio
【取材・お問い合わせ】
●本件に関する問い合わせ
株式会社編集工学研究所 ほんのれん事務局 広報担当
Mail:info@honnoren.jp
●丸善雄松堂株式会社に関する問い合わせ
丸善雄松堂株式会社 経営企画部 広報担当
Mail:ml-mycc@maruzen.co.jp
TEL :03-6367-6006
FAX:03-6367-6153
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