「母乳はたいへん」と言われがちな背景に、なにがあるのか？
実際のLINE相談データを元に、不要な負荷を防ぐ情報の共有を目指す
【掲載URL】 https://llljapan.org/advocacy2023/
「母乳はたいへん」って本当？ ー辛さの背景は変えられるー
公開に至った背景
厚生労働省の平成27年の調査によると、96.5％の人が、生後１ヵ月時点で赤ちゃんに何らかの形で母乳を与えており、現在も、日本で出産した人のうちの大部分は、何らかの形で母乳を与えていると推測されます。このように「赤ちゃんに母乳を与えること」は、ほとんどの人の子育てのスタートに関わることでありながら、子育て支援における重要なポイントとして焦点をあてられることがあまりありません。そのような中、当法人がコロナ禍に開設したLINE相談窓口に届く授乳についての悩みには、悲痛な叫びともいえる声が多くみられました。私たちは、そのような悩みの多くが、実は、適切な支援や情報があれば避けられたと思えるものであることに、たいへん心を痛めていました。そこで、母乳について実際に困っている生の声が集まるという当法人ならではの特色を生かし、授乳中の人がどのようなことに困っているのか、そしてその背景には何が見えるのかという現状を広く社会に伝えるべく、様々な場で共有いただきやすい形で情報を公開しました。
公開した情報ページの概要
「母乳はたいへん」って本当？ ー辛さの背景は変えられるー
https://llljapan.org/advocacy2023/
このページを読むことで次の情報が得られるように構成しています。
相談内容の概況（どのような人がどのようなことで困っているのか）
相談される方たちの思い（授乳に悩む人は、どのようなつらさを抱えているのか）
授乳を困難にしているものは何か（背景に何があるのか、それを変えるためにできることは何か）
共有したい提案1：
産後すぐからルーティンでミルク補足することがその後の困難につながっていることへの理解と対応
共有したい提案2：
「母乳は欲しがるたびに欲しがるだけ」を合言葉にすることよくある思い込みと知っておくと助けになる情報（授乳の困難を予防するのに役立つ科学的根拠のある情報）
母乳育児を難しくする指導の例（授乳が困難になるような指導が現実に今も行われている事実の共有）
この情報の活用について
この情報は、ウェブサイトからPDFとしてもダウンロードできます。
母乳育児に関して、本来避けられるはずの負荷を多くのお母さんたちが負っている現状を変えるために、次のような場面で積極的に活用いただくことを願っています。
国や政府が政策を検討する際の資料として
自治体に子育て支援拡充を求める際の根拠として
医療機関が患者のケアを検討する際の資料として
出産する方が、医療機関や行政に支援を求める際の情報源として
出産する方やその家族、周囲で支援する方にとっての適切な情報のよりどころとして
メディアによる問題提起や情報共有の際の情報源として
授乳や子育てを支援する団体が協働する際のベースになる情報として
NPO法人ラ・レーチェ・リーグ日本について
世界的な母乳育児支援団体ラ・レーチェ・リーグ・インターナショナルの認定リーダーによる授乳サポートを提供しているNPO法人です。
【主な活動】
・妊娠・授乳中の母親が集まって話せる場の提供
・LINE、電話、メール、対面などでの個別授乳相談
・授乳に関する情報発信
【特徴】
・自らも授乳経験のある母親によるピアサポート
・カウンセリングスキルのトレーニングを受けたスタッフが共感的にサポートを提供
・科学的根拠のある情報を提供するためのネットワークを持つ
【法人概要】
法人名：NPO法人ラ・レーチェ・リーグ日本
所在地：大阪府四條畷市
代表者：飯村ひとみ
設立：2016年9月（前身の任意団体は1992年10月）
URL：https://llljapan.org/
事業内容：
・母乳育児について話す場を提供し、相談を受ける事業
・セミナー、講演会、会報の発行など情報発信及び教育活動事業
・母乳育児に関する発行物の執筆、翻訳、出版、および販売事業
・母乳育児支援のためのコミュニケーション・スキルに関する研修事業
・母乳育児支援員育成のための事業
・目的を同じくする他団体への活動助成事業
・その他の当法人の目的を達成するために必要な事業
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