従業員が本当に求める福利厚生とは?福利厚生に関するアンケート調査結果

人材確保に逆効果?従業員が"いらない"と思う福利厚生も調査!

エフアンドエムネット株式会社(本社所在地:大阪府吹田市、代表取締役社長:上枝康弘)は、管理部門向けのビジネスメディア「労務SEARCH(労務サーチ)」にて、20代以上の男女300名を対象に、福利厚生に関するアンケート調査をおこないました。

アンケート詳細はこちら:https://romsearch.officestation.jp/report/48238

300人が回答!福利厚生に関するアンケート調査【2024年】

 企業の福利厚生は、従業員のワークライフバランスを整えたり、働く意欲を高めたりする効果が期待できます。魅力的な福利厚生は、優秀な人材確保や離職防止にもつながるといわれており、企業の成長を支えるひとつの要素です。

 しかし、導入する福利厚生を「多くの企業が導入しているから」「一般的なものであるから」などの理由で選んでしまうと、上記のような効果は発揮できません。時代に伴い従業員の価値観やライフスタイルは変化しているので、企業は従業員のニーズをしっかりと把握し、定期的に福利厚生の内容を見直す必要があります。

 今回『労務SEARCH』編集部では、20代以上の働く男女300名を対象に、福利厚生に関するアンケート調査を実施しました。これからも労務SEARCHでは、管理部門の悩みを解決できるようなアンケート調査を実施し、バックオフィス業務に役に立つ、価値のある情報を発信してまいります。


<当調査の引用・転載に関して>

当調査のデータを引用・転載する場合には、必ず「出典:労務SEARCH」の表記をお願いいたします。

出典として下記ページへのリンクをお願いいたします。
https://romsearch.officestation.jp/report/48238


【主な調査結果】

・最も導入されている/利用されている福利厚生は「通勤手当」

・従業員からは「リモートワーク」「人間ドック・健康診断の補助」「住宅手当・家賃補助」「リフレッシュ休暇」などの福利厚生が人気
・従業員が”いらない”と思う福利厚生の第1位は「社員旅行・レクレーション」
・就活時に福利厚生の有無や内容を「確認した」人は46.3%

・転職時に福利厚生の有無や内容を重視する人は8割以上

●最も導入されている/利用されている福利厚生は「通勤手当」

 まず、企業ではどのような福利厚生が導入されており、どの福利厚生の利用率が高いのかを調査してみました。

Q. あなたの勤務先にはどのような福利厚生がありますか?

 最初に、あなたの勤務先にはどのような福利厚生がありますか?と質問してみたところ、最も回答数が多かった福利厚生は「通勤手当」でした。続けて、2位が「育児・介護休暇」、3位が「慶弔休暇」、4位が「退職金」、5位が「人間ドック・健康診断の補助」となりました。

 上位に挙がった福利厚生は、法律で定められているものや、従業員の生活を支えるうえで重要な役割を果たすものなど、企業にとって必須といえる福利厚生が多い印象です。

 反対に、この質問で最も回答数が少なかった福利厚生は「託児所・保育施設」で10票でした。2番目に少なかったのは「オフィスコンビニ」、3番目に少なかったのは「社宅・寮」となっています。

 次に、実際に利用したことのある福利厚生を教えてくださいといった質問をしてみました。その結果、最も回答数が多かった福利厚生は、前問と同じく「通勤手当」でした。次いで「人間ドック・健康診断の補助」が第2位、「慶弔休暇」が第3位、「リモートワーク」が第4位、特別休暇(リフレッシュ休暇等)が第5位と続きました。

 利用率が高い福利厚生の共通点は、利用できる頻度の高さでしょう。従業員にとって身近で利用しやすい福利厚生が上位にランクインしていることがわかります。

 導入率が高い福利厚生と利用率が高い福利厚生を比較してみると、以下の表のとおりです。

Q. 実際に利用したことのある福利厚生を教えてください。

導入率が高い福利厚生

利用率が高い福利厚生

第1位

通勤手当

通勤手当

第2位

育児・介護休暇

人間ドック・健康診断

第3位

慶弔休暇

慶弔休暇

第4位

退職金

リモートワーク

第5位

人間ドック・健康診断

特別休暇
(リフレッシュ休暇等)

なお、導入率は高いものの、従業員の利用率が低い福利厚生としては「退職金」、「レジャー施設等の優待」、「慶弔・災害見舞金」などが挙げられます。

●従業員からは「リモートワーク」「人間ドック・健康診断の補助」「住宅手当・家賃補助」「リフレッシュ休暇」などの福利厚生が人気

 では、従業員はどのような福利厚生を本当は求めているのでしょうか?ここからは、働き方/健康/生活支援/休暇/職場環境/キャリアアップに関する福利厚生について、それぞれ勤務先にあると最も嬉しい福利厚生を調査してみました。

Q. 勤務先にあると最も嬉しい働き方に関する福利厚生は何ですか?
Q. 勤務先にあると最も嬉しい健康に関する福利厚生は何ですか?
Q. 勤務先にあると最も嬉しい生活支援に関する福利厚生は何ですか?

 まず、働き方に関する福利厚生については、「リモートワーク」が28.0%と最も多く、次いで「時短勤務」が26.3%、「フレックスタイム制」が24.7%という結果になりました。

 続いて健康に関する福利厚生については、「人間ドック・健康診断の補助」が51.3%で第1位、「運動施設の利用補助」が18.3%で第2位、「予防接種の補助」が18.0%で第3位となりました。「人間ドック・健康診断の補助」は、今回の調査において、導入率が42%・利用率が27%と比較的人気な福利厚生です。従業員の健康管理をおこなうためにも、導入すると企業と従業員の双方にとって満足度が高い福利厚生になるといえるでしょう。


 生活支援に関する福利厚生については、「住宅手当・家賃補助」が48.7%と約半数近い回答を集めました。2位以降はあまり回答数に差がなく、第2位が「退職金」で10.0%、第3位が「通勤手当」で8.7%となりました。

Q. 勤務先にあると最も嬉しい休暇に関する福利厚生は何ですか?
Q. 勤務先にあると最も嬉しい職場環境に関する福利厚生は何ですか?
Q. 勤務先にあると最も嬉しいキャリアアップに関する福利厚生は何ですか?

 続けて休暇に関する福利厚生は、「リフレッシュ休暇」が34.3%で第1位、「夏季・冬季休暇(年末年始休暇)」が27.3%で第2位、「病気休暇」が13.0%で第3位という結果になりました。厚生労働省はリフレッシュ休暇について、心身の疲労回復などのため、勤続3年ごとに5日間の休暇を付与することを例として挙げています。

【参考】代表的な特別な休暇制度の例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト

 職場環境に関する福利厚生については、「社員食堂」が37.0%と最も多く、次いで「オフィスコンビニ」が29.7%、「託児所・保育施設」が16.7%となりました。

 最後にキャリアアップに関する福利厚生は、第1位が「資格取得支援・スキルアップ」で62.3%、第2位が「書籍購入補助」で18.0%、第3位が「キャリアカウンセリング」で8.7%という結果になりました。福利厚生として資格取得支援を設ける場合、一般的には『資格取得にかかる費用の一部または全額を負担する』、『資格取得後に報奨金や手当を支給する』などの方法があります。

●従業員が”いらない”と思う福利厚生の第1位は「社員旅行・レクレーション」

Q. 最も魅力を感じない福利厚生はなんですか?

 次に、最も魅力を感じない福利厚生はなんですか?と質問してみたところ、最も多く回答が集まったのは「社員旅行・レクレーション」でした。

 労働者が「社員旅行・レクレーション」に魅力を感じない理由としては、『休日にまで会社の人と関わりたくない』『リフレッシュにならない』『気を使うだけで精神的に疲れる』『仕事の延長に感じる』などの意見が多く挙げられました。

 この質問では、託児所・保育施設や家族手当など、子供がいる人・結婚している人のみが利用できる福利厚生も選択肢に含めましたが、それらをおさえて約40%の人が「社員旅行・レクレーション」を選んだことから、大半の従業員は社員旅行・レクレーションは不要だと考えていることがわかります。

利用者が限定される福利厚生は人気度が低い

 なお、第2位の「レジャー施設等の優待」に関しては、『割引される施設が魅力的でない』『限られた施設しか利用できない』など利用できる施設に対する不満の声が多く集まりました。第3位の「オフィスコンビニ」に関しては、『会社の近所にコンビニがあるから』といった意見が大半を占めていました。

 第4位と第5位にランクインした「託児所・保育施設」と「出産お祝い金・育休手当」については、『子供がいる人いない人で不公平感がある』『結婚していないので利用することがなさそう』など、そもそも利用対象者が限られる福利厚生であることに不満を感じている方が多いようです。

 これらの結果から、従業員にとって福利厚生は”あれば良い”というものではなく、本当に必要なもの・自分にとって価値のあるものが求められていることがわかります。企業は、従業員のライフスタイルや価値観の変化を捉え、時代に合った福利厚生を導入していく必要があるといえるでしょう。

●就活時に福利厚生の有無や内容を「確認した」人は46.3%

Q. 今の勤務先に就職する際、福利厚生の有無や内容を確認しましたか?

 福利厚生を充実させると、企業のイメージアップになるといった印象がありますが、実際にどれほど人材確保につながっているのでしょうか。最後に、福利厚生と人材確保の相関関係を調査するために、就職活動や転職活動時、企業の福利厚生をどれくらい重視するのかを聞いてみました。

 まず、今の勤務先に就職する際、福利厚生の有無や内容を確認しましたか?と質問してみたところ、「確認した」と回答した人が46.3%、「確認していない」が38.0%、「覚えていない」が15.7%という結果になりました。約半数の方は、企業の福利厚生の内容などを確認してから就職したようです。

●転職時に福利厚生の有無や内容を重視する人は8割以上

 次に、今後転職する際、福利厚生の有無や内容を重視しますか?と聞いてみたところ、「まぁまぁ重視する」が58.3%、「かなり重視する」が27.3%と、合わせて8割以上の人が、程度に差はあるものの「福利厚生を重視する」と回答しました。

 反対に「あまり気にしない」と回答した方は13.7%、「ほとんど気にしない」と回答した方は0.7%と、企業の福利厚生を気にせずに転職活動をする方は少数であることがわかります。これらの結果から、企業の福利厚生は、就職活動や転職活動において重要な判断材料となっているといえるでしょう。

Q. 今後転職する際、福利厚生の有無や内容を重視しますか?

【調査結果まとめ】

 今回のアンケート調査結果から、多くの企業で導入されている福利厚生は必ずしも従業員が最も求めている福利厚生とは限らないことが明らかとなりました。特に、近年は企業に対し、働き方改革や健康経営の推進が求められているため、今後はリモートワークや時短勤務、健康診断の補助など、従業員のワークライフバランスや健康をサポートする福利厚生の重要性はますます高まっていくと考えられます。

 また、企業の福利厚生は、多くの労働者が就職活動・転職活動時に重視するポイントです。企業は、従業員が本当に必要としている福利厚生を導入することで、従業員満足度を高めるだけでなく、人材の確保および定着につなげられるでしょう。

 「労務SEARCH」ではこれからも、こうしたアンケート調査を通じて、人事・労務管理に関する課題を解決する手助けとなる情報を発信してまいります。

<調査の実施概要>

調査対象

20代以上の働く男女300名

調査方法

インターネット調査

調査日

2024年9月24日~2024年10月8日

掲載記事

従業員が本当に求める福利厚生とは?福利厚生に関するアンケート調査結果

■労務SEARCHについて

労務SEARCH

労務SEARCHとは、管理部門の日々の業務課題を解決する記事コンテンツや、管理部門のニーズに合ったBtoBマッチングに役立つ資料を提供するビジネスメディアです。会員数は2万人超え、そのうち半数は管理部門の役職者です。またコンテンツの高い専門性から、士業の方々からも支持されています。

サイトURL:https://romsearch.officestation.jp/

■エフアンドエムネット株式会社 概要

会社名

エフアンドエムネット株式会社

代表者

代表取締役社長 上枝 康弘

設立

2000年9月

資本金

5,800万円

事業内容

・SaaSの提供

・ホームページ制作

・業務用システムの企画・開発・運用代行

事業所

大阪・東京

サイト

https://www.fandmnet.com/

すべての画像


ビジネスカテゴリ
ネットサービス
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
https://www.fandmnet.com/
業種
情報通信
本社所在地
大阪府吹田市江坂町 1丁目23番38号 F&Mビル
電話番号
06-6339-9403
代表者名
上枝 康弘
上場
未上場
資本金
5800万円
設立
2000年09月