NUKEM、チェルノブイリ原発事故後の国際廃止措置支援の軌跡を公開

1980年代の原子力転換期を振り返る

株式会社ムロオシステムズ

NUKEM Technologies Engineering Services GmbH(本社:ドイツ・カールシュタイン、代表:トーマス・ザイポルト、以下「NUKEM」)は、1986年に発生したチェルノブイリ原子力発電所事故以降の国際支援の取り組みと、自社が担当した廃止措置・放射性廃棄物管理プロジェクトの成果を改めて発表いたします。

■ 1980年代—原子力拡大からチェルノブイリ事故へ

1980年代は原子力発電が世界的に普及し、多くの国で原発建設が活発化した時代です。しかし1986年4月26日、旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発4号機で史上最悪の原子力事故が発生し、世界は原子力のリスクを強く認識することとなりました。

RBMK型原子炉特有の設計欠陥と人的ミスが重なり、大量の放射性物質がヨーロッパ全域に拡散。ドイツ国内でも放射性降下物が確認され、国際的な原子力政策や安全基準の全面的な見直しが行われる契機となりました。

■ NUKEMの使命—欧州連合との協力によるチェルノブイリ支援

事故後、EUが主導するTACISプログラムの一環として、NUKEMはウクライナのチェルノブイリ原発区域にて放射性廃棄物処理を目的とした総合施設「ICSRM(Industrial Complex for Solid Radioactive Waste Management)」プロジェクトを担当しました。

このプロジェクトは、以下の4つの主要施設で構成されています:

  • Lot 0:中・高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設(3,500㎥の容量)

  • Lot 1:既存の廃棄物貯蔵庫から廃棄物を安全に回収するシステム(1日3㎥処理可能)

  • Lot 2:放射性廃棄物を焼却・圧縮・固化処理する総合的な自動化ライン

  • Lot 3:短寿命の放射性廃棄物向け浅地中最終処分施設(容量55,000㎥、設計寿命300年)

NUKEMは設計・施工管理・調達を包括的に担当し、2024年に施設が本格稼働を開始しました。このプロジェクトにより、ウクライナは国際的安全基準に基づいた廃棄物管理インフラを整備し、放射性廃棄物の安全かつ長期的な処理を実現しています。

■ 信頼の技術—国際社会とのパートナーシップの実現

NUKEMのエグゼクティブオフィサー兼プレジデント、トーマス・ザイポルト氏は「チェルノブイリ事故の影響を克服するために、我々の技術と経験を役立てることは国際的な責務であり、NUKEMが築いてきた信頼の象徴です」と述べています。

また、エグゼクティブオフィサー兼マネージングディレクターの二宮暢昭氏は「廃止措置や廃棄物管理は、過去を清算するだけでなく、将来世代への安全な環境を継承する取り組みです。NUKEMはこれからも責任感と技術力を持って、持続可能な原子力エネルギー利用を支えていきます」と語りました。

🔳 会社概要

NUKEM Technologies Engineering Services GmbHについて

NUKEMは、60年以上にわたり、放射性廃棄物・使用済み燃料管理、原子力施設の解体・廃止措置の分野で最先端の技術と高品質なソリューションを提供しています。長年の経験を活かし、世界各国で原子力関連プロジェクトを支援し、安全かつ効率的な廃棄物管理と施設解体を実現しています。株式会社ムロオシステムズの100%子会社として、グローバルな視点で原子力産業の安全と発展に貢献しています。
• 本社所在地:Zeche Gustav 6, 63791 Karlstein am Main, Germany
• 代表:トーマス・ザイポルト
• 設立:1960年
• URL:https://www.nukemtechnologies.de/
• 事業内容:放射性廃棄物と使用済み燃料の管理、原子力エンジニアリング及びコンサルティング事業

株式会社ムロオシステムズについて

株式会社ムロオシステムズは、2006年に設立された日本のIT企業で、分散型計算力センターを中心としたITソリューションを提供しています。再生可能エネルギーを基盤とした電力開発プロジェクトにも注力し、環境技術分野での成長を目指しています。NUKEM Technologies Engineering Services GmbHの100%親会社として、原子力技術とITの融合を推進し、グローバル市場での競争力強化に取り組んでいます。
・ 本社所在地:東京都中央区日本橋本町4-15-1 タカコービル4階
・ 代表:潘 忠信
・ 設立:2006年

・ URL: https://group.muroosystems.com/
・ 事業内容:ITソリューション、再生可能エネルギー関連プロジェクト

📩 本件に関するお問い合わせ先

NUKEM Technologies Engineering Services GmbH
イヴォンヌ・アメンド(Yvonne Amend)
メール:yvonne.amend@nukemtechnologies.de

株式会社ムロオシステムズ

社長室 広報担当
メールアドレス:hp-info@muroosystems.com

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会社概要

株式会社ムロオシステムズ

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URL
https://group.muroosystems.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区日本橋本町4-15-1 タカコービル4階
電話番号
03-6892-0550
代表者名
潘 忠信
上場
未上場
資本金
7000万円
設立
2006年06月