【事後レポート】乳がん治療後の「日常」に必要な情報が届いていない——当事者の声から見えた課題

株式会社カノアクルーとno-buが、乳がん経験者・専門家とともに「身体と暮らし」を考えるメディア勉強会を開催

株式会社キャンプ

株式会社キャンプ(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:榊原美歩)が展開するブラレスウェアブランド「no-bu(ノーブ)」は、装着式人工乳房「ルアナブレスト®」を提供する株式会社カノアクルーと共同で、2026年9月25日(金)、東京都三鷹市のカノアクルーサロンにて、乳がん治療後の「身体と暮らし」をテーマとしたメディア向け勉強会を開催しました。

当日は、日刊ゲンダイ、フェムテックプレスの記者および都内私立大学の大学教員らが参加。乳がん経験者の体験談、リンパ浮腫の専門家による解説に加え、人工乳房や補整具、ブラジャーなしで着られる洋服「ブラレスウェア」などを実際に見て、触れながら、治療後の日常を支える選択肢について理解を深めました。今回の勉強会は、治療後の生活を支える製品やサービスが存在していても、その情報が必要な人に十分届いていないという課題意識から企画したものです。まずは知る機会、伝える機会を少しずつ増やしていくことから、この課題に向き合っていきます。10月のピンクリボン月間にあわせ、治療そのものだけでなく、その後の暮らしにも目を向けることの大切さを伝えていきます。

開催背景:治療後の「日常」を支える情報は十分に届いているのか

乳がんの治療を終えても、日常生活や社会生活に戻る過程では、一人ひとり異なる困りごとがあります。術後の身体の変化による下着や洋服選びの難しさ、外見の変化への戸惑い、リンパ浮腫への対応、仕事や家庭生活への復帰など、治療後にもさまざまな課題が残ります。

こうした身体や外見の変化に伴う悩みを、身体的・心理的・社会的な側面から支える取り組みの一つが「アピアランスケア」です。しかし、人工乳房や補整具、衣服、専門的なケアなど、さまざまな選択肢があっても、その存在を知らなければ、自分に合った方法を選ぶことはできません。

今回の勉強会は、まず情報を発信する立場にあるメディア関係者に、治療後の日常で生じる困りごとや、それを支える選択肢を知ってもらいたいという思いから企画しました。

乳がん経験者が語った、治療後の情報収集の難しさ

当日は、乳がんを経験されたお二人から、治療後の生活で直面した困りごとについてお話を伺いました。お二人のお話から共通して見えてきたのは、治療後の暮らしに必要な情報を、自分自身で探さなければならない負担の大きさです。

病院では治療に関する説明を受ける一方、術後の下着や衣服、人工乳房、ウィッグなど、日常生活を支える製品やサービスについて十分な情報を得られず、自分に合うものを探すのに苦労したといいます。

インターネットで調べても、情報の正確性や製品の品質を判断することは簡単ではありません。

人工乳房については、新聞記事を偶然目にして初めて存在を知ったという体験も紹介されました。また、ウィッグなどの情報は友人とのつながりから得ており、一人で必要な情報を集めることの難しさが語られました。さらに、治療後の日常には、身体的なケアだけでなく、心理的なサポートも欠かせません。今回登壇されたお二人は、子育てが一段落しており、お子さんを含む家族からのサポートを得られた一方、子育て中に治療を受ける場合には、さらに多くの負担が生じるのではないかという思いも共有されました。人工乳房やウィッグなど、費用負担が大きくなる製品については、助成制度のさらなる充実を望む声もありました。治療後の生活にどのような変化が起こり得るのか、どのような選択肢や支援があるのか。そうした情報を事前に知ることが、身体的な負担だけでなく、心理的な不安を軽減することにもつながるのではないか。当事者の体験談は、治療後の暮らしを支える情報の重要性を改めて考える機会となりました。

 リンパ浮腫ケアの課題と、専門人材の育成

リンパ浮腫に関する解説では、六本木鍼灸治療院フランシラ院長の竹内恵美氏にお話を伺いました。

乳がん術後に起こることのあるリンパ浮腫について、日本では正しい知識がまだ十分に普及しておらず、適切なケアに対応できる人材も限られているという課題を紹介しました。竹内氏が携わる「フランシラ ナチュラルセラピストスクール日本校」では、これまでに1,000名以上の卒業生を輩出しています。

人工乳房・補整具・衣服を実際に見て、触れて、選択肢を知る

勉強会の後半では、カノアクルーが提供する装着式人工乳房「ルアナブレスト®」や補整具、no-buのブラレスウェアなどを紹介し、実際に手に取っていただく時間を設けました。参加者からは、人工乳房の普及における最大のハードルについて質問が寄せられました。人工乳房は約30万円という価格面の負担に加え、その存在自体が十分に知られていないことも、普及の課題として共有されました。また、乳がん治療後の生活を支えるアピアランスケアについて、治療後に必要となる支援がまだ十分に整っていないことへの気づきもありました。

大切なのは、特定の製品や方法を唯一の正解とすることではありません。人工乳房を選ぶ方もいれば、補整具を使う方、締め付けの少ない衣服を必要とする方もいます。その人の身体や暮らし、希望に合わせて選べるようにすること。そのために、まず選択肢の存在を知ってもらうことが重要だと考えています。

no-buが乳がん治療後の暮らしに関わるようになった理由

no-buが展開する「ブラレスウェア」は、ブラジャーを着用せずに過ごせるよう、胸元に独自の構造を備えた洋服です。もともと乳がん術後の方に向けて開発した商品ではありませんでしたが、販売後、乳がんを経験されたお客様から「術後に助かった」「通院時に着ている」といった声が寄せられるようになりました。術後は腕を動かしづらい、ブラジャーの締め付けがつらい、下着の縫い目や刺激が気になる、胸元の左右差が気になるなど、衣服選びにさまざまな困難が生じる場合があります。

no-buにも、ブラジャーの着用が難しい方や、術後の肌への刺激が気になる方などから、日常の衣服として活用しているという声が届いています。こうしたお客様の声をきっかけに、乳がん経験者や医療・ケアに携わる方々との交流が生まれ、カノアクルーとの出会いや「ここからマルシェ~がんと共に生きる~」への参加につながりました。今回の勉強会も、そうしたつながりから生まれた取り組みの一つです。no-buは、ブラレスウェアを乳がん術後の方にとっての唯一の選択肢として提案するのではなく、日常を少しでも心地よく過ごすための衣服の選択肢の一つとして届けていきたいと考えています。

主催者コメント

株式会社キャンプ 代表 榊原美歩

私自身、母を乳がんで亡くしており、乳がんについてはある程度知っているつもりでした。しかし、今回の勉強会を企画するなかで、治療後の身体の変化や暮らしを支える選択肢について、知らなかったことが数多くあると気づかされました。

治療方法も、治療後に必要なケアも、一人ひとり異なります。だからこそ、どれか一つを正解とするのではなく、自分に合ったものを選べることが大切だと思います。

no-buも衣服という立場から、必要な情報や選択肢が届くきっかけを、少しずつ増やしていきたいと考えています。

株式会社カノアクルー 取締役 秋沢 京子

勉強会を通じ、がん罹患後の生活やアピアランスケアについてメディアの皆様にお伝えできたことは貴重な機会でした。補助金が拡充されても知らない方が多く、情報が届いていない現状があります。今後も関連する製品・サービスを提供する方々と協業し、少しずつ情報を伝えていきたいと思っています。

■ 今後の展望:必要な人に、必要な情報と選択肢を届けるために

今回の勉強会で共有されたのは、治療後の日常を支えるさまざまな選択肢が存在する一方、その情報が十分に届いていないという課題でした。株式会社カノアクルーと株式会社キャンプは、今後も連携し、勉強会や啓発活動を通じて、乳がん治療後の暮らしを支える製品やサービスについての情報発信を続けていきたいと考えています。no-buでは、10月のピンクリボン月間にあわせた情報発信を行うなどを予定しています。さらに、治療院やサロンでのブラレスウェアの展示・販売など、必要とする方々が製品や情報に触れられる機会を広げる取り組みを広げています。「知らなかった」から「知っている」へ。そして、必要なときに自分に合ったものを選べるように。両社は今後も、それぞれの立場から、乳がん治療後の暮らしを支える選択肢を広げる活動を続けてまいります。

■ 開催概要

イベント名:乳がん治療後の「身体と暮らし」を考えるメディア勉強会

開催日:2026年9月25日(金)

時間:第1回 10:30〜12:00/第2回 14:00〜15:30

会場:カノアクルーサロン(東京都三鷹市)

主催:株式会社カノアクルー、株式会社キャンプ

参加者:日刊ゲンダイ、フェムテックプレス、都内私立大学より計3名

内容:乳がん治療後の身体や暮らし、乳がん経験者の体験談、リンパ浮腫に関する解説、人工乳房・補整具・衣服の選択肢の紹介、質疑応答

■株式会社カノアクルーについて

乳がんにより乳房を摘出された方に向けて、装着式人工乳房「ルアナブレスト®」を提供する企業です。東京都三鷹市の専用サロンで、一人ひとりに寄り添ったカウンセリングや試着、肌に合わせた色合わせなどを行い、自分らしい日常生活を送るための選択肢を提案しています。

■no-buとは

no-bu(ノーブ)は、“快適を着る服。”をコンセプトに、下着をつけずに外出できる新しい服の選択肢「ブラレスウェア」を提案するブランドです。ゴムやワイヤーを使わず、胸元の透けを防ぐ独自の縫製構造によって、リラックス感と外出着としてのきちんと感を両立。

no-buのブラレスウェアは、「今日はブラなしで、で心地よく過ごそう!」と自由に選べる選択肢を“服のかたち”で提案しています。下着ではなく“服”としてデザインすることで、1枚で着られる快適さと、そのまま外に出られる利便性や安心感も実現しました。「ブラレス=ブラをしない時間」の選択肢があることで、女性がもっと自由に、軽やかに、そして活動的に過ごせると信じています。2024年7月のMakuakeローンチ以降、4回の合計応援購入総額は3,000万円を超え、大ヒットを記録しています。

■株式会社キャンプ 概要

会社名 : 株式会社キャンプ

所在地 : 東京都渋谷区千駄ヶ谷5- 12- 16益本ビ2F

代表取締役:榊原 美歩

設立 : 2023年8月

事業内容 : 商品企画・販売、イベント・ワークショップ企画・運営

ECサイト:https://no-bu.shop/

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会社概要

株式会社キャンプ

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URL
https://no-bu.shop/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-12-16 益本ビル2階
電話番号
03-5315-0050
代表者名
榊原美歩
上場
未上場
資本金
100万円
設立
2023年08月