イヌの拡張型心筋症モデルに対する有効性評価結果の論文を発表

~iPS細胞から作った細胞とバイオマテリアルのハイブリッド製品~

iHeart Japan株式会社

再生医療を〝特別な治療″から〝当たり前の治療″にするiHeart Japan株式会社(本社:京都市、代表者:角田健治、以下「当社」)は、当社が開発しているヒトiPS細胞由来心血管系細胞多層体(*1)(以下「IHJ-301」)を病態モデル動物の心臓に貼付して有効性と安全性を評価した研究(以下、「当研究」)の成果をまとめた論文が『Stem Cell Research & Therapy』に掲載されたことをお知らせします。

https://doi.org/10.1186/s13287-026-05207-x

高速ペーシングによる病態モデル作製には、高速ペーシングを続けると動物が死んでしまい、高速ペーシングを止めると自然回復してしまうという問題がありました。当研究では、従来法を改良し、高速ペーシングによって病態を作り出した後、準高速ペーシングを継続することで、動物を死なせずに病態を維持することができました。

さらに、当研究では、当該方法で作製した拡張型心筋症(*2)様の非虚血性の心不全の病態モデル動物であるイヌの心臓の左心室表面にIHJ-301を貼付した結果、左室駆出率(LVEF)等の心機能を表す指標の有意な改善が認められました。

現在、当社は拡張型心筋症を治療対象とする治験(*3)を実施しています。

論文情報

誌名: Stem Cell Research & Therapy

題名: Efficacy of multi-layered human iPS cell-derived cardiovascular cell sheets in a pacing-induced canine dilated cardiomyopathy model

著者: Yu Shimoyama, Kenji Kakuta, Kiho Araki, Hyoe Komae, Minoru Ono, Jun K. Yamashita

DOI: 10.1186/s13287-026-05207-x

*1【ヒトiPS細胞由来心血管系細胞多層体(IHJ-301)について】

健常ドナーの細胞から作製したiPS細胞を分化させた心臓や血管などの細胞の層とゼラチンハイドロゲル粒子の層から成る〝細胞とバイオマテリアルのハイブリッド再生医療等製品″です。ゼラチンハイドロゲル粒子の作用によって、細胞だけを貼付した場合よりも生着性が高くなり、その結果として治療効果が高くなることが動物実験によって示されています。

( JTCVS Open. 2021 Oct 1;8:359-374. doi: 10.1016/j.xjon.2021.09.038. )

*2【拡張型心筋症と心不全について】

心不全は、心筋梗塞等の虚血性心疾患や拡張型心筋症などが原因で、十分な血液を心臓が送り出せなくなった病態を指します。日本では130万人、世界では6,500万人が心不全と推計されています。厚労省の『令和6年(2024年)人口動態統計』によると、日本では、「心疾患(高血圧性を除く)」が「悪性新生物(腫瘍)」に次ぐ死因の第2位です。

拡張型心筋症は、心臓の筋肉が薄くなり、心臓の内腔が大きくなることを特徴とする疾患で、国内の患者数は2万人前後と推計されている希少疾患です。遺伝子変異やウイルス感染などとの関連性が指摘されているものもありますが多くの場合は原因不明で、心臓移植以外に根治的な治療方法が無く、難病に指定されています。心臓移植には、ドナー不足や待機時間の長さ(平均で約5年)などの大きな課題があり、新たな治療法の開発が求められています。

*3【治験について】

https://jrct.mhlw.go.jp/latest-detail/jRCT2033240447

この治験は第I/II相(Phase I/II)に相当し、目標症例数は10例です。

治験に参加した患者さんの全員がIHJ-301を用いた治療を受けられる単群、非盲検、非対照の試験です。拡張型心筋症と診断され、心不全の程度を表す指標であるNYHA分類のIII又はIIIになったことがあるIIで、LVEFが15%以上40%未満である患者さんを対象としています。

免疫抑制剤投与下で、左側の肋骨の間を切開し、器具を使って拡げた肋間から、IHJ-301を左心室の心外膜に貼付します。約6箇月後に免疫抑制剤の服用を止め、患者の免疫によってIHJ-301中の細胞を死滅させます。その約6箇月間にIHJ-301から出る様々な因子によって、心臓の組織が修復され、心機能が改善すると期待されています。

【iHeart Japan株式会社について】

http://www.iheartjapan.jp

2013年の設立以来、「心臓移植をしなくても良い社会の実現」を掲げ、IHJ-301の開発に取り組んでいます。2021年に、経済産業省の『J-Startup』に選定されました。

【問い合わせ先】

info@iheartjapan.jp

iHeart Japan株式会社 広報担当

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会社概要

iHeart Japan株式会社

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URL
http://www.iheartjapan.jp/
業種
製造業
本社所在地
京都府京都市中京区天神山町280
電話番号
-
代表者名
角田健治
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2013年04月