【家族のむし歯菌感染に関する意識調査】親の約7割がキスやお箸の共有で子どもへのむし歯菌感染を心配 母親の約6割が「パートナーにも子どもの歯みがきに介入してほしい」と回答
小児歯科医師が妊娠中から家族で出来るお手軽むし歯予防習慣について解説
■調査サマリー
母親・父親の約7割が「親のむし歯菌が子どもに移ること」を認識。さらにお子さまへのキスやスプーン・お箸の共有によりむし歯菌が移ると心配した経験あり。
母親の73.6%は「歯科健診・妊婦健診」や「メディア」から家族のむし歯菌感染を知ったと回答した一方で、父親の22.6%は母親から教えてもらったと回答。母親から父親へ情報を共有しているご家庭が多いことが明らかに。
妊娠期にキシリトール入り食品を活用している親の割合は15%以下という結果に。一方でキシリトールのメリットが伝わると約7割は「取り入れたい」と回答!
お子さまの歯みがきを行っているのは「母親」という回答が最も多い結果に。母親の約6割がパートナーにも子どもの歯みがきに介入してほしいと思っていることが判明。
調査結果
1.家族のむし歯菌感染について母親から父親へ情報共有しているご家庭が多いことが明らかに。
「親や周りの大人のむし歯菌が子どもに移ることを知っていますか?」という質問に対して、母親の77%が「知っている」、16%が「やや知っている」と回答し、9割以上の母親が大人のむし歯菌が子どもに移ることを知っていることがわかりました。父親は64%が「知っている」、18%が「やや知っている」と回答。母親と比較すると認知率は低いものの、父親の8割を超えることが判明しました。
「むし歯菌が子どもに移ることを知っている」と回答した母親・父親に対し、知ったきっかけを聞いたところ、母親は「妊婦健診での案内(26.3%)」が最も多く、次いで「メディア(25.3%)」「歯科健診での案内(22.0%)」が上位を占めることがわかりました。一方で父親は「メディア(28.7%)」が最も多く、次いで「パートナーから教えてもらった(22.6%)」「妊婦健診での案内(17.1%)」という結果に。
特に「パートナーから教えてもらった」と回答した父親が22.6%に対し、母親2.2%と大きく差が開く結果となりました。父親自身も自ら子育てに関する情報を得ているものの、母親から父親へ情報を共有しているご家庭が多いことが伺えます。
2.母親の約8割、父親の約7割がスプーン・お箸の共有で家族間のむし歯菌感染を心配した経験あり
「パートナーや祖父母等がお子さまの口にキスをしたり、スプーンやお箸を共有した際にむし歯菌が移ることを心配したことはありますか?」という質問では、母親の38.7%が「ある」、37.1%が「ときどきある」と回答、約8割の母親が心配した経験があることがわかりました。父親も28.7%が「ある」、40.9%が「ときどきある」と回答し、母親と比べると少し割合が低いものの全体の約7割が心配した経験ありという結果に。大人のむし歯菌が子どもに移ると認識しながらも、愛するお子さまとのスキンシップやスプーン・お箸の共有など、育児に潜む感染シーンにヒヤリとする親御さんが多いということが分かりました。
3.妊娠期にキシリトール入り食品を活用している親の割合は15%以下という結果に。一方で妊娠期からのキシリトール摂取で子どものむし歯感染時期を遅らせることができるとことがわかると約7割の親は「取り入れたい」と回答!
大人のむし歯菌が子どもに移ることをご自身もしくはパートナーの妊娠前・妊娠中に知っていた方に対して「自分もしくはパートナーが妊娠中に歯みがき以外に自分自身が取り組んだこと」を聞いたところ、 母親・父親ともにトップ3は「デンタルフロスを使用した」「マウスウォッシュを使用した」「定期的に歯科医院で健診を受けている」という結果に。一方で、キシリトール配合のガムやタブレットを取り入れている方の割合が最も低く、普段のケアにキシリトールを活用している方が少ないことも明らかになりました。
また母親・父親の6割以上が、妊娠期からキシリトール入り食品を摂ることで子どものむし歯感染時期を遅らせることができることを知らないと回答。知らないと回答した母親・父親へ「妊娠期にキシリトール入り食品を摂ることで子どものむし歯菌感染時期を遅らせることができることを知っていたら取り入れたいと思いますか?」と聞いたところ、親の約7割が「取り入れたい」 という結果となりました。キシリトール入りガムやタブレットを活用している親の割合は低いものの、キシリトールのメリットが伝わると日頃のケアとして取り入れたいと思うことが分かりました。
4.母親の約6割が父親にも子どもの歯みがきに介入してほしいと思っていることが明らかに
普段、お子さまの歯みがきを行っている人を聞いたところ、母親・父親ともに「母親」が最も多い回答結果に。さらに、「もう少しパートナーに介入してほしいか」という質問に対し、母親の62.5%、父親の33.5%が「はい」と回答。
調査結果を通して、子どものオーラルケアへの認識は母親・父親で大きな差はないものの、実際に子どもの歯みがきを行っているのは母親という家庭が多く、母親自身は父親にも介入してほしいと思っていることがわかりました。
【小児歯科医師が解説!】家族間のむし歯菌感染予防には、妊娠中からのキシリトール習慣が有効!
仲井 雪絵(なかい ゆきえ)先生
(静岡県立大学短期大学部教授/小児歯科専門医指導医)
静岡県立大学短期大学部教授。小児歯科学、社会歯科学、行動科学、母子歯科保健などを専門とする臨床家であり研究者。主たる著書に『マイナス1歳からはじめるむし歯予防』。
口の中に住みついているむし歯菌(ミュータンスレンサ球菌)は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在しません。むし歯菌は他の人から移ることによって、口の中に住みつくことになるのです。
このむし歯菌を保有する他者から赤ちゃんの口腔内に菌が感染することで、赤ちゃんのむし歯への一歩がはじまります。基本的には家族内感染といわれ、赤ちゃんにとって最も身近な母親だけでなく、父親、 祖父母、兄弟など家族の誰もが感染源になりえます。
感染経路としては、食事時に大人が使ったスプーン・箸を共用したり、口にキスをしたりする行為などが挙げられます。それらの行為によって、唾液を介してむし歯菌が移ります。
忙しい子育てライフの中で効果的に感染予防を行うには、感染源へのアプローチがカギになります。感染源になりうるご家族の口内環境を赤ちゃんが生まれる前、つまり妊娠前や妊娠中から整えておくことが重要です。
妊娠中や子育て中に、お手軽に出来るセルフケアとして習慣にしてほしいのが、口内環境を整えるのに有効と言われるキシリトールです。
天然甘味料であるキシリトールは、むし歯菌の元となるネバネバ物質(不溶性グルカン)がつくられないため、歯からはがれやすくなり、むし歯菌は定着しにくくなります。毎日の歯みがきやフッ素入り歯磨き剤の活用に加えて、1日合計5~10グラムのキシリトールを3回以上(食前、食後、食間など)にキシリトール入りのガムやタブレットを取り入れることもむし歯予防に効果的です。
感染源はけっして母親だけではありません。子どもへの感染予防の確実性をあげるためには、父親や祖父母など、子どもと接する家族みんなが自分の口内環境を整えることが大切です。
【参考情報】お母さんが妊娠期からキシリトール入りガムを噛むと、赤ちゃんへのミュータンス菌感染を予防し、感染時期を遅らせることができる
仲井先生は、妊婦107名をキシリトール群とキシリトールをとらなかった群の2グループにわけ、比較対照研究を行いました。両群のお母さん達は歯磨き・食事指導を同じように受け、キシリトール群はさらにキシリトール入りガムを妊娠6カ月から出産後9カ月まで13カ月間の間、1日平均3回摂取しました。その結果キシリトールを妊娠中からとっていたほうが、お母さん自身のミュータンス菌数が減少し、さらに子どもへのミュータンス菌伝播も予防できることがわかりました。生後9カ月時点でお母さんがキシリトールの摂取を中止しても、母子伝播予防の効果は子どもが2才になるまで続くこともわかりました。感染時期については、8カ月以上も遅らせることができました。
(注釈)キシリトール摂取を開始して3か月後の母親のミュータンス菌数の変化。
ミュータンス菌のコロニーが減少している。
(注釈)【研究内容について】妊娠3~5カ月の妊婦に、むし歯菌検査を実施。そのなかで、むし歯菌の量が多かった妊婦107名を研究対象者とし、2つのグループに分類。1つは、保健指導を受けつつ、妊娠6カ月目から子どもが生後9カ月になるまでの13カ月間、キシリトール入りガムを毎日噛む。もう一方のグループでは保健指導だけを受ける。
■調査概要 ※ロッテ調べ
調査方法 :WEBアンケート調査
調査対象 :0~3歳の子どもを持つ親(全国/20~40代)
有効回答数 :400名
調査期間 :2023年10月13日(金)~16日(月)
■株式会社ロッテ 会社概要
社 名:株式会社ロッテ
所 在 地:東京都新宿区西新宿3-20-1
設 立:1948年6月
売 上 高:2,820億円(2022年度/海外拠点・グループ会社含む)
従 業 員 数:2,459名(2023年3月31日現在)
資 本 金:2億1,700万円
事 業 内 容:菓子、アイスクリーム、健康食品、雑貨の製造および販売
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