ネスレ ヘルスサイエンスが実施した、便秘患者に対する「食物繊維の高配合流動食」使用実態調査結果が「Clinical Nutrition Open Science」誌に掲載
なお、本調査の中間結果は、2023年5月神戸市で開催された『第38回日本臨床栄養代謝学会学術集会』にて、最終結果は2023年7月仙台市で開催された『第32回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会』にて、それぞれ発表されています。
2023年7月26日(水)発行ニュースリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000123851.html
論文情報
発表論文:
Nakajima A, Takano H, Kamada Y, Sakai S, Ichikawa M, Igarashi A. High-Fiber Liquid Diet for Chronic Constipation: An Exploration from Healthcare Providers' Survey Results. Clinical Nutrition Open Science. Published online: 23 Sep 2023.
論文概要
医師及び看護師を対象とした便秘患者に対する食物繊維高配合流動食の使用経験に関するWEB回答方式のアンケート調査を実施した結果、医師26名、看護師158名より回答が得られ、長期間の便秘を有 する患者(半年以上の病悩期間が91.8%)に対する食物繊維高配合流動食の使用実態が明らかになりました。なお、本調査時点での食物繊維高配合流動食の平均使用期間は41.6日間でした。
1. 食物繊維摂取量が増え、硬便が減少して正常便が増加した
本調査の結果から、食物繊維高配合流動食を使用する前は食物繊維摂取量が「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」で定める摂取目標量(65歳以上の男性20g以上、女性17g以上)を下回っていましたが、食物繊維高配合流動食を使用した後では一日当たりの食物繊維摂取量が著しく増えて平均値で摂取 目標量を満たしました。また、便性状が改善し、硬便回数の減少と正常便回数の増加が明らかになりました。
2.便秘治療内容が変化した
本調査の結果、食物繊維高配合流動食を使用する前に比べ、使用した後ではジフェニール系刺激性下剤の使用が顕著に減少していました。その他浸透圧下剤や浣腸の使用も減少していました。
3.排便に関する看護業務の負担が軽減した
本調査の結果、特に食物繊維高配合流動食の使用に合わせて下剤の調整を行った患者で、より下痢によるオムツ交換やシーツ交換の回数が減少したケースが認められ、排便ケア業務の負担感が減少していました。
以上の結果から、食物繊維高配合流動食は、経腸栄養管理を必要とする患者の正常な便の回数を増加させ、下剤や浣腸の使用を減少させることにより、医療従事者による排便ケアの負担を軽減することが示唆されました。
■横浜市立大学大学院医学研究科 肝胆膵消化器病学教室 主任教授 中島淳氏
横浜市立大学大学院医学研究科肝胆膵(かんたんすい)消化器病学教室主任教授。ハーバード大客員准教授を経て、2014年から現職。消化器や便秘改善の専門家として、メディアにも多数登場。
■ネスレ ヘルスサイエンスについて
ネスレ ヘルスサイエンスは、2011年食品飲料業界のリーディングカンパニーである「ネスレ」によって創設された、先進的な ヘルスサイエンスカンパニーです。世界140カ国以上で、12,000人以上の社員が在籍し、消費者向け健康製品、医療介護施設向け栄養補助製品、科学的知見を取り入れたビタミンやサプリメントなど、幅広いブランドを展開しています。「高い付加価値」と「グローバルな研究開発力」を強みとし、「栄養の力」を基軸に、総合的に健康をサポートする提案をしています。
■ネスレ ヘルスサイエンスのパーパスについて
ネスレ ヘルスサイエンスは、“Empowering healthier lives through nutrition(栄養を通じて、人々のより健康的な生活を支援すること)”をパーパスとしています。消費者、医療・介護現場が願う健康的な生活のため、高品質で科学的根拠に基づく栄養ソリューションを顧客に提供しています。
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