コロナ禍で就職活動に大きな変化?「3つの採用コンパクト化」オンラインでの就職活動で気を付けるポイントが判明
就活生・人事採用担当者対象に「コロナ禍における新卒採用実態調査」を実施
今回の調査は、【2020年に卒業する大学生】※1【2021年に卒業する大学生】※2、【企業の人事採用担当者】を対象に実施。「コロナ禍で就職活動・人事採用にどのような変化が起きたか」をテーマに、学生側、企業側の両方の視点から分析いたしました。
※1:以下、「20卒学生」と表記
※2:以下、「21卒学生」と表記
■調査結果から分かる「3つの採用コンパクト化」
①コスト
人事採用担当者・学生ともに今年度は人事採用・就職活動にかかるコストが減少。
企業は「会場費」、学生は「交通費」が減ったことが主な理由として挙がった。
②エントリー者数
前年に比べて、学生のエントリー数が「増えた」と答えた企業が12.6%に対し、「減った」と答えた企業は30.7%と、約2.4倍の結果に。
合同説明会の中止やコロナウイルスの影響から、安定した企業へのエントリーが絞ったことが理由と予想される。
③内定を出した学生数
前年に比べて、企業が内定を出した学生数を「増やした」と答えた企業が10.1%に対し、「減らした」と答えた企業は31.9%と、約3.1倍の結果となった。
理由としては、コロナウイルスによる不景気や、オンライン人事採用によるコミュニケーションの難しさから学生の魅力が分かりづらい。などが挙がった。
■今後も続くと予想される『オンライン就活』における新たなポイントとは
オンラインでの人事採用・就職活動が主流となった2020年。
それぞれ適応することが求められた【企業の人事採用担当者】、【21卒学生】を対象に、オンラインでの人事採用・就職活動で「企業側・学生側が感じたデメリット」 「実際に行った工夫」 、そして「新たなポイント」を調査した。企業も学生も、オンラインではなかなか伝わりづらい雰囲気やイメージをいかに伝えるか、従来の新卒採用とは異なる工夫が見られ、企業が学生を確認するポイントでも「話し方」や「顔の表情」「雰囲気の明るさ」などが上位に挙がった。
- 3つの採用コンパクト化
1. コスト:今年度は人事採用・就職活動にかかるコストが減少!
人事採用にかかるコストが前年と比べて「増えた」と答えた採用担当者が11.8%に比べ、「減った」と答えた採用担当者は26.8%。コスト削減につながった理由として挙がったのは、「会場費が減ったから」(54.2%)、「採用にかかる人数が削減できたから」(30.5%)、「広告費が減ったから」(29.9%)という結果になりました。
また、最も多く挙がったオンライン人事採用のメリットは、「コストを抑えられた」(35.9%)となり、今年度の人事採用にはコストがコンパクト化した傾向が見られました。
一方、学生に対して行った調査でも、20卒学生に比べて21卒学生が就職活動にかけたコストは平均23%減少していました。就職活動で最もかかったコストは何か、という問いに対し、「交通費」と答えた21卒学生は、20卒学生に比べて10%以上減少。 オンラインでの就職活動で感じたメリットでも、21卒学生のうち41.3%が「就職活動のコストを抑えられた」ことを挙げています。
2. エントリー数:学生のエントリー数をした企業数が減少傾向
企業の人事採用担当者に対し、学生のエントリー数の変化を調査したところ、前年に比べてエントリー数が「増えた」と答えた企業が12.6%に対し、「減った」と答えた企業は30.7%と、約2.4倍の結果に。
その理由として、人事採用担当者は、「コロナの影響からか、手堅い企業が好まれた傾向が見える」「合同説明会からの腰掛け的な選考参加者が減り、業種を絞って選考に参加する学生が増た」と、コロナウイルスの影響で学生が企業を選ぶ基準に変化があったと分析しています。(自由回答による)
3. 内定者数:前年に比べて、企業が内定を出した学生数が減少傾向に
企業の人事採用担当者を対象に、内定を出した学生数の変化を調査したところ、前年比べて「増やした」と答えた企業が10.1%に対し、「減らした」と答えた企業は31.9%と、約2.4倍の結果になりました。
内定を出した学生数を減らした理由として、自由回答では、「業績が悪化した為」「先行きの分からない中で固定費を増やせない」というコメントが多く、コロナウイルスによる不景気の影響があったことが分かりました。また、他にも「リモート等では学生の魅力が分かりづらく、判断つかないから」と、オンライン人事採用のためにコミュニケーションのとりづらさなどの弊害があるようです。また、採用人数を減らしたことは「人事採用の期間の短縮」「人事採用コストの削減」にも繋がっており、コスト削減と内定者数の減少は関係があると予想されます。
- 今後も続くと予想される『オンライン就活』における新たなポイントとは
1.オンラインでの就職活動で感じるデメリット
企業・学生ともに、オンラインでの人事採用・就職活動で感じたデメリットとして、上位に「電波状況によってコミュニケーションがとりづらい」「オフィスや社員の雰囲気が分かりづらい」が挙がり、直接会えないことに対する弊害を感じたようでした。
2. オンラインでの人事採用・就職活動で行った工夫
オンライン就職活動で学生が行った工夫として挙がったのは「部屋を片付けた」(34.1%)、「カメラの映り方を研究した」(28.2%)。対面ができない分、大きく印象を左右する映り方を改善する様子が見られました。
一方、企業がオンライン人事採用で行った工夫は、多岐にわたっています。自由回答では、「人事業務フロー、ネット環境などのインフラの見直しと整備」「Web面談と、電話、メールを多用した」など、コミュニケーションをスムーズに取るための工夫が多く挙がりました。また、「自分で撮った動画をあげてもらって審査をした」「事前にアンケートをとり、個人を深く知る質問を増やした」など、学生の人となりを知る工夫や、「実際に働いている現場をwebカメラで写した」「働いている社員の声を採用希望者へ伝えてもらった」と社内の雰囲気を伝える工夫を行っていました。
3. オンラインでの就職活動における新たなポイント
人事採用者に聞いた「オンラインでの就職活動の際に、新たに確認するようになったポイント」で最も多かったのは「(学生の)話し方」(41.9%)でした。次いで、「顔の表情」(38.4%)、「雰囲気の明るさ」(36.1%)となり、学生が最も工夫していた「部屋の様子(片づけ)」は12.9%という結果になりました。直接会うことができないオンライン就活。印象が重要なポイントとなる面接では、対面以上に学生自身の雰囲気やイメージを伝える必要があるようです。
【詳しくは:】https://research.grill.co.jp/release/202012.pdf
■調査設計
・調査方法 :インターネットリサーチ
・サンプル数 :大学生(439人)
人事採用担当者(662人)
・実施時期 :10月12日~10月20日
■株式会社Grill 会社概要
会社名 :株式会社Grill(代表取締役:岩館大地)
事業内容 :リサーチ事業、コンテンツ制作事業
所在地 :東京都港区赤坂一丁目12番32号
出資比率 :株式会社Gunosy:65%、株式会社サニーサイドアップ:35%
URL :https://grill.co.jp/
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