2022年4月16日開催 4都道県の小1〜高1までの子どもたち16人が参加。自分なりの「勉強」の定義を考える あしてら授業レポート
〜北海道、青森県、東京都、福岡県の寺子屋6校を繋いでオンライン授業を開催〜
地域における子どもの世界を拡げる日常的な居場所を、オンラインで繋げてプラットフォーム化する株式会社あしたの寺子屋(本社:北海道札幌市、代表取締役:嶋本勇介)は、2022年4月16日(土)に「正解のない問いに向き合い、自分なりの答えを見つける力」を育むオリジナル授業「あしてら授業」を開催しました。当日は4都道県の寺子屋6校が参加し、各校に集まった子どもたち16人をオンラインで繋ぎ、授業を行いました。
- 4/16(土)あしてら授業のテーマ:「勉強」を自分なりに定義する
- 今回のあしてら授業のゴール
- 授業レポート
オンラインツールを用いながら、まずは子どもたちから「勉強」に対するイメージを挙げてもらうと「めんどくさい」、「たのしい」、「やらないと損する」、「先生が好きなこと」など様々な意見がありました。
■漫画・ゲーム・スポーツと勉強の「違い」に対する意見
次に、勉強とその他遊びのジャンルに分類されることとの違いについて、小グループに別れて意見を出し合いました。
・勉強は今まで知らなかったことを知るためにやるもので、それ以外のスポーツとかゲームとかは楽しむためにやるもの。 (小学生)
・楽しくないけど、ためになること。ためになるっていうのは、将来仕事とかするときにどうしても計算とかやらなくちゃいけなくなっちゃうから、しっかりとやっていた方が未来の自分のためになる 。(小学生)
・勉強とは社会で生きていくために絶対に必要なもの。たとえば、英語とかも海外との交流も増えて必要だと思う。 (中学生)
・勉強は自然を調べたり、危険なことを知ったりして被害に合わないためにするもの。 (小学生)
講師の阿曽沼氏はみんなの意見を聞いた上で、この問いが正解かどうかは大事じゃないことを伝え、さらに考えを深めるための問いを出しました。
■「勉強ができる」のはかっこいい?「勉強」は役に立つの?
できすぎくん、ガリ勉、東大王・・・など社会には「勉強」を得意とする人を表現する様々な言葉があります。ただ、この問いかけに対して子どもたちは「勉強ができる = かっこいい」とは思わないという意見がほとんどでした。また「勉強ができることが格好いいかは分からない。けど勉強ができるっていうのは、野球ができるみたいにやりたいことを一生懸命頑張った結果だと思う。」(中学生)という意見も上がるなど、勉強とその他、と分けずに捉える考え方などが出た際には、画面越しに子どもたちが頷く姿もみられました。
■勉強の好き・嫌いってどう決まる?
今回の授業に参加した小学1年生から高校1年生までの子どもたちへ、「勉強が好きと回答する割合が学年が上がるに連れて減少する」という調査レポートを一例に挙げ、それぞれの経験や意見を聞いてみました。
上記の調査結果に、zoomのチャット欄には「がーーーん」とショックを受けるコメントや、「確かに・・・」と納得するコメントなども寄せられました。
<勉強の好き・嫌いの背景>
・小さいころは好奇心があっていろいろ勉強するのが楽しいけど、知識がついてきてからは、知ってるのに周りに合わせてやらなくちゃいけなかったり、繰り返さなきゃいけない。そういうところが楽しくないと思う。(小学生)
・小学2年生のときから勉強が好きじゃなかったから、いまも勉強するのが憂鬱。小学校2年生のときに周りがわかる問題がわからなくなってしまい、そこからやりたくなくなった。(高校生)
■東日本大震災後の被災地の子どもたちにとっての勉強とは
あしてら授業 講師の阿曽沼氏は自身の原体験について子どもたちに話をしました。同氏はかつて東日本大震災後の被災地で子どもたちの居場所作りをしていました。津波により家が流されてしまい、仮設住宅を余儀なくされる子どもたちには仮設住宅内の限られたスペース内に勉強する場所がありませんでした。外に寝そべって勉強をする子どもたちのために勉強ができる場所が作られ、阿曽沼氏はそこで働き、子どもたちに勉強を教えていました。
「彼らは、そこまでしてどうして勉強したんだろうね?」という問いや、「考え方1つで勉強が面白くなることもあるんだよね」という体験談を聞いた後に、子どもたちは改めて「自分なりの“勉強の定義”」を考えました。
■自分の辞書に、自分で考えた「勉強」の定義を書いていく
「勉強とは」について、自分の意見を書き出すワークや、小グループでの話し合いを経て、最後に授業を通してたどり着いた自分なりの「勉強とは」の定義を全体で発表しました。思いついたものをいくつでも挙げてもらうことで最初に考えていた定義と、周りの子どもたちの意見を聞いて新たに感じたことが個々人の定義に追加されていくなど、意見の変化が見られました。
<自分なりの「勉強」とは?>
・好きな事ややりたい事を学ぶこと(高校生)
・(どちらかといったら)新しいことを学ぶこと(中学生)
・自分の知っていることや知識を広げること (小学生)
・自分の身を守るためにするもの (小学生)
今回のあしてら授業を通して、「結局、勉強ってなんだろう?」には正解はないこと、そして正解であることが大事じゃないことを子どもたちと共有しました。そして、今回考えたことをどう生かし、言葉にするかは子どもたち次第ですが、“みんなと考えた時間”そのものが子どもたちにとっての価値ある時間となることを信じ、私たちは今後もあしてら授業を続けていきます。
- 株式会社あしたの寺子屋 代表取締役社長 嶋本勇介 コメント
あしてら授業は、正解のない問いに向き合い、自分なりの答えを見つける力を育む授業です。大人も「ん~」と悩んでしまうようなテーマを、年齢も地域も越境して、本気で考える90分の対話。「勉強」という言葉一つとっても、「確かにそんな考えもあるな。」「でも、こっちも正しそう。」そういう対話と気づきを重ねながら、自分なりの答えを考える視野(世界)が広がるきっかけを提供していきます。今後もあしてら授業を通して、日本中の子どもたちに、世界を拡げる一歩目となるような時間を提供し続けていきます。
- あしてら授業講師 / 株式会社あしたの寺子屋 執行役員 阿曽沼 陽登(あそぬま きよと)氏
北海道の牧場にて酪農業、被災地での教育NPOでの活動を経て24歳で慶應大学入学。大学2年時にまちの飲食 店を利用した中高生向け学び場の運営を始める。現在は非教育老舗企業の経営企画も担いながら教育コンテン ツ開発・デリバリーを行っている。
- 2019年世界経済フォーラムよりU33の世界組織 Global Shapers選出
- ルールメイキングコーディネーター
- あしてら授業とは
- 会社概要
【代表者】 代表取締役 嶋本勇介
【設立】 2020年11月
【本社】 北海道札幌市中央区大通西3-6 北海道新聞本社ビル2F SAPPRO Incubation Hub DRIVE
【公式サイト】開校者向け https://ashita-terakoya.com/ 保護者/生徒向け https://corp.ashita-terakoya.jp/
【事業内容】
⑴オンライン教材とコーチングを活用した個別最適化した学びの基盤の提供
⑵各寺子屋での学習者と運営者への全国横断コミュニティ機能の提供
⑶ふるさと納税などを活用した公設民営モデルの研究と自治体への提唱
⑷地域おこし協力隊、UIターン等希望者定着のための開業準備講座の提供
⑸ゲストハウスやカフェと寺子屋などの兼業寺子屋モデルの研究と提唱
▼3日間〜10日間で中学生・ 高校生に「次世代型」夏期・冬期講習を当社スタッ フが提供する「あしてらキャンプ」では、2022年度は北海道を中心に9市町村、10回にて開催予定。
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