創業116年 老舗缶メーカーの下請け脱却をかけた新商品開発を支援

デザインで中小企業を支援。1年半に及ぶ開発の軌跡

株式会社プラグ

デザイン開発とマーケティング・リサーチで年間200商品以上の商品開発に携わる株式会社プラグ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小川 亮)は、老舗缶メーカーの側島製罐株式会社(本社:愛知県海部郡、代表取締役社長:石川 浩章)の初めての消費者向け商品の開発プロジェクトを支援いたしました。1年半の開発期間をかけた新商品プロジェクトについて公開します。

【プロジェクトの背景】
◆デザインで中小企業の新たな挑戦を支援
日本の全企業の99.7%は中小企業が占めます。その中には従来型の経営スタイルを脱却し、新しい価値を創出しようと挑戦する企業がいます。長年培ってきた素晴らしい技術を持っている一方で、これまで受注型の経営だったため新商品開発のノウハウがなく、開発が上手く進まないケースがあります。今回、当社は新商品開発にチャレンジする企業に対し、当社が持つ商品開発のノウハウを提供することで、中小企業の新たな挑戦を後押し、デザインを使った新商品開発の発展のために、無償でプロジェクトを支援することにしました。

【プロジェクトの概要】
◆老舗缶メーカー6代目アトツギに伴走
今回、当社が支援した側島製罐は、創業116年の業務用の缶を作り続けてきた老舗メーカーです。直近の売上は廉価な中国製品の台頭などにより、20年前の3分の1以下になったといいます。次期社長となる後継者から、起死回生を図るため、消費者向けの自社商品を作り、会社の新たな柱を作っていきたいと相談されました。当社の代表とデザイナー4名がプロジェクトメンバーとなり、商品企画段階から新商品のデザインが完成するまでアドバイス、提案しながらプロジェクトは進みました。

【開発中に乗り越えた3つの壁】
1.商品コンセプトの壁
側島製罐らしいストーリーのある商品企画が作りだされるまで最も時間がかかりました。他の会社では出せない商品をどう生み出すか。デザイナーがプロジェクトメンバーにいることで、商品アイデアを可視化しながら商品企画を進めていけることは有効な手段です。

2.決定力の壁
商品開発において、コンセプト、ネーミング、デザイン、生産数量、販売方法など決定しなければならないことが山ほどあります。今回は企画主旨に立ち戻ることで冷静な判断ができましたが、明確な判断基準がないと、商品開発が頓挫することが多くあります。

3.「出来ない」の壁
 「こんなことできますか?」と聞くと「〇〇だから出来ない」という言葉は商品開発の過程でよくでます。しかし、「出来ない」といってしまうとそれ以上前に進めません。今回の商品開発プロジェクトでは「出来ない」という言葉を2回目の打合せから封印しました。

【プロジェクトにおいて当社が行ったこと】
自社競合分析やマーケティング計画、コンセプトへのアドバイス、商品アイデアの提案、市場調査、クリエーターの発掘・選定、ロゴ、コピー、デザイン開発などを伴走しながら、新商品の開発を支援しました。

■側島製罐株式会社 6代目後継者 石川貴也氏のコメント  
30人程度の小さな会社で商品開発部やマーケティング室などもなく、これまで缶を作ることだけを生業としてきた弊社としては、自分たちでゼロから企画するプロセスは非常に苦しいものでしたが、自分たちの手で少しでも世の中を良くすることがしたいという想いで1年半の大きな挑戦をやり切りました。ただ言われたものを言われたとおりに作る下請け会社ではなく、自分たちが世の中に対して当事者意識を持ち、もっと明るい未来が作れるように、側島製罐では社員みんなでこれからも新たな挑戦を続けていきたいと考えています。

■株式会社プラグ代表小川亮のコメント
 中小企業が今までの受注産業から脱却し、新しい顧客に向けて新しい商品を開発し市場を作っていくことは、今の日本にとって、とても大事なことだと思います。経営資源の限られる中小企業の新商品開発の中にはいくつもの壁が立ちはだかり、途中で中止になるプロジェクトもたくさんあります。 それでも、中小企業が新しい顧客に新しい商品を出すことには大きな価値があると思うのです。新商品開発のメリットは売上や利益の増加はもちろんですが、会社のスタッフのやる気やチームワーク、1人1人の自信、そして、お取引先様からの期待や印象といった数字に見えないものが大きく変わっていきます。それがまた次の挑戦につながっていくと思います。

【商品情報】

◆お子様の大切な思い出を保管し、親子の絆を深めてほしいと願う缶『Sotto』
・見るだけでその時の感情を思い出すような、お子様の宝物を保管してほしいという思いを込めた商品が完成しました。缶は保存性が高く、大切なものを保管するのに適しています。「あの日のこともこの日もこともいつか一緒におしゃべりしようね」のコピーには、お子様が大きくなったときに一緒に、缶に大切に保管したへその緒、おしゃぶり、ファーストシューズなど想い出の宝物を見ながら、その時の想いをお子様に話していただき、親子の絆を深めてほしいという願いが込められています。

◆フィンランドのイラストレーターによる子供を見守る動物親子のイラスト
側島製罐の後継者 石川氏の奥様はフィンランド出身です。フィンランドは国連が行う幸福度ランキングで5年連続1位を獲得し、そのデザインは日本でも人気が高まっています。石川氏によれば「彼らは幼少の頃の自然での原体験や見て触ったデザインを忘れずにいて、大人になってからもその想い出を家族と語り合い、同じヴィジョンを持っていることに喜びを感じて絆を深め合っている。子供の幸せを願う親の気持ちは万国共通だ。自然に基づく心の豊かさと親の愛情を、デザインの力で日常的に伝えて、親子の幸せなコミュニケーションを創造するとともに、一生涯親子の絆を深めていけるような、そんな製品が出来たら幸せに思う。」
今回のイラストはそのような思いを込め、海を越え、フィンランド在住のイラストレーターに子供の成長を見守る動物親子を描いてもらいました。
                                      
商品名:Sotto(ソット)
サイズ:縦31.3cm×横23.2cm×高さ10.0cm
価 格 :1缶2700円(税別)
種 類 :TUPA(トゥパ 青)METSÄ(メッツァ 赤)JÄRVI(ヤルヴィ 黄)の3パターン
販売場所:2022年5月21日(土)〜22日(日) 東京ビックサイトで開催されるデザインフェスタにて先行販売
     ※側島製罐通販サイト”SOBAJIMA”にて同日予約発売開始。(6月中旬発送予定)  
      https://sobajima.thebase.in/

【側島製罐株式会社 会社概要】
所在地:愛知県海部郡大治町西条字附田89
代表者:代表取締役 石川 浩章
事業内容:一般缶の製造販売・プレス加工
創業:1906年4月
URL:https://sobajima-daiwa.co.jp/

【株式会社プラグ 会社概要】
所在地:東京都千代田区神田神保町1-3-5  
代表者:代表取締役社長 小川 亮 
事業内容:パッケージデザイン開発、マーケティング・リサーチ、商品開発支援、AI×デザインのソフトウェアの開発
URL:http://www.plug-inc.jp/

デザイナーとリサーチャーの協業による商品開発支援を得意とします。
代表小川は、(公社)日本パッケージデザイン協会監事、(一社)日本マーケティング・リサーチ協会理事を務め、企業の商品開発支援だけでなく、デザイナーやリサーチャーの地位向上のために様々な取り組みをしています。早稲田大学マーケティング・コミュニケーション研究所 招聘研究員、明治大学 グローバルビジネス研究科(MBA)でデザインシンキングの講師を務め、マーケティングの実務家、研究者として、商品開発を支援。著書に『売れるパッケージデザイン150の鉄則』(日経BP)等多数。

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会社概要

株式会社プラグ

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URL
https://www.plug-inc.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区神田神保町1-3-5 冨山房ビル3F
電話番号
03-5577-7850
代表者名
小川亮
上場
未上場
資本金
6100万円
設立
1982年05月