「コオロギ✕乳酸菌」で免疫賦活効果の相乗効果を発⾒ サプリメントやプロテイン、ペットフードの商品開発へ

特許出願のお知らせ。コオロギ粉末と乳酸菌K-1を組み合わせた場合のNK細胞活性化作⽤は約2.6倍に。

株式会社エコロギー（本社：東京都新宿区、代表取締役CEO: 葦苅 晟⽮、以下エコロギー）は、乾燥コオロギ粉末と乳酸菌を組み合わせることで、免疫賦活効果を向上させる効果があることを確認し、特許出願いたしました。今後、サプリメントやプロテイン、ペットフードへ活用するため、得た知見をもとに新しい商品の開発に取り組んでまいります。

■研究背景
当社は、約6年に渡り、コオロギの研究・開発・生産・販売を行ってまいりました。豊富なタンパク質を含み、また環境に負荷の少ない状態で生産が可能なコオロギが、現在の食糧生産プロセスが抱える課題感を解決するひとつであると考えています。すでにコオロギには、栄養を豊富に含むことに加えて、免疫賦活効果があることが研究で証明されていますが、乳酸菌とコオロギの両方を含む組成物の免疫賦活効果は知られておらず、その効果を明確にするため研究を開始しました。

■研究結果
試験1. 植物性乳酸菌L.カゼイK-1 (Lacticaseibacillus casei K-1、以下乳酸菌K-1)及びコオロギ粉末のそれぞれにおいて、濃度依存的にナチュラルキラー細胞(NK細胞)活性化作用が見られました(図1)。NK細胞は腫瘍細胞やウイルス感染細胞に対して攻撃を加え、抗体などからの情報を受けずに攻撃が可能なため、感染した場合にまず最初に働く細胞です。

試験2. 乳酸菌K-1単独よりも、乳酸菌K-1とコオロギ粉末を組み合わせた場合のNK細胞活性化作用は約2.6倍となり、相乗効果が期待できます(図2)。

本研究では、免疫賦活作用はマウスマクロファージ様細胞株を使用し、NK細胞を活性化するサイトカインの一種インターロイキン12（IL-12）濃度を指標に評価しました。サイトカインは、細胞から分泌される生理活性物質で、低分子のタンパク質（小さなタンパク質）の総称です。インターロイキンは、主に免疫に関与する細胞から分泌されるサイトカインで、免疫機能に重要な分子であり、NK細胞を刺激し、分化を誘導します。

(参考サイト)
https://stemcells.or.jp/interleukin/

図1

図2

■今後の展望
本研究からコオロギ粉末と乳酸菌を併用した場合、乳酸菌の効果の増強効果を確認しました。乳酸菌をコオロギ粉末と併用することで、便通の改善や肌状態の向上、免疫作用の増進に併せ、タンパク質も強化することができます。研究で得られた知見をもとに、乳酸菌系製品とも連携し、サプリメントやプロテイン、ペットフードの商品開発に取り組んでまいります。

<コオロギ粉末について>
カンボジア産コオロギ粉末は、良質なアミノ酸を豊富に含む自然由来の新タンパク質素材です。またタンパク質だけでなく、鉄分や亜鉛などミネラルを豊富に含有しています。カンボジアの農家からコオロギを買い取り、食品の製造・開発を行っています。

<乳酸菌K-1について>
乳酸菌Ｋ－１とは、国際公開２０２０／１２９８８８号パンフレットに記載されたラクトバチルス　カゼイ亜種カゼイ（Ｌａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ　ｃａｓｅｉ　ｓｕｂｓｐ．　ｃａｓｅｉ）３２７株を指し、米及び米加工品から分離され、抗変異原性を有する植物性乳酸菌です。なお、Ｋ－１とは、亀田製菓株式会社から販売されている上記株の乳酸菌の製品名です。

<会社概要>
株式会社エコロギー（ecologgie Inc.）は、早稲田大学での昆虫コオロギの研究成果により創業した早稲田大学発ベンチャー企業です。“地球と生命が、食を通じて健やかになる持続可能な生態系を創る”というビジョンの実現のために、未利用資源である昆虫の用途開発を行います。現在はカンボジアでコオロギを量産し、それを食品や飼料としてグローバルに販売しています。

会社名：株式会社エコロギー（ecologgie Inc.）
URL：https://ecologgie.com/
本社所在地：東京都新宿区西早稲田　1-22-3 早稲田大学インキュベーションセンター12室
代表取締役：葦苅　晟矢
設立：2017年12月1日
事業内容：昆虫コオロギの養殖生産および昆虫コオロギを活用した食品、飼料の開発・製造・販売

主な商品：

・GRILLO PROTEIN https://griprotein.base.shop/

・GRILLO PET https://grillopet.base.shop/

・GRILLO BAR

<本件に関するお問い合わせ先>
e-mail：[e-mail]