厚生労働省「バイオ後続品国内製造施設整備支援事業」助成対象事業者に採択ならびに同製造施設整備事業推進における協働開始のお知らせ
アルフレッサ ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:荒川 隆治、以下「アルフレッサ ホールディングス」)、キッズウェル・バイオ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:紅林 伸也、以下「キッズウェル」)、株式会社カイオム・バイオサイエンス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:小池 正道、以下「カイオム」)は、この度、厚生労働省による「医療施設等施設整備費補助金(バイオ後続品国内製造施設整備支援事業)」(以下、本助成事業)に係る公募に対し、3社共同で申請を行い、2025年5月21日付で採択されたことをお知らせいたします。
本助成事業は、バイオ後続品注1(以下「バイオシミラー」)の安定供給体制を日本国内に構築することを目的としています。3社は、厚生労働省の支援を通じてバイオシミラーの国内製造拠点の整備を進めます。なお、台湾においてバイオシミラーを含むバイオ医薬品の開発製造受託機関(CDMO)としての多くの受託実績と、GMP認証工場注2を建設・運用し、最先端の製造設備と国際基準の品質管理体制を整備してきた経験を有するMycenax Biotech Inc.(以下「MBI」)が重要関係者として本助成事業に参画いたします。
バイオシミラーは、先行バイオ医薬品注3と同等の品質、安全性および有効性を有しながら、薬価制度上、安価に設定されていることから、その普及は患者様の治療選択肢の拡充や医療費負担の軽減、医療費の適正化にも寄与します。こうした背景を踏まえ、厚生労働省は近年、バイオシミラーの使用を促進する施策を積極的に進めています。一方で、日本国内で上市されているバイオシミラーは欧州や米国との比較で少ない状況であり、またバイオシミラーの使用率が80%以上となった先行バイオ医薬品の成分数は18.8%(16成分中3成分)注4に留まっています。さらに、現在日本国内で販売されているバイオシミラーの多くは、海外の製造所で製造された原薬や製剤の輸入に依存しており注5、経済安全保障の観点からも、バイオ製造人材の育成とバイオシミラーの安定供給体制の構築が求められています。
本助成事業の採択を受け、医薬品等製造事業を有し、医療用医薬品等卸売事業において国内に医薬品等の全国流通ネットワークを構築しているアルフレッサグループ、複数のバイオシミラーの製品開発と安定供給に携わるキッズウェル、抗体医薬の研究開発に長年の経験を有するカイオム、施設設計から人材育成を含めたバイオ医薬品製造実績・ノウハウ・人材等を有するMBIの4社は、それぞれの強みを活かし、バイオシミラーの開発から製造、そして流通までを含む供給プロセスの一貫したトータルバリューチェーン構築に向けて協働を進めます。
注1:国内で既に承認・販売されているバイオ医薬品(先行バイオ医薬品)の特許期間・再審査期間満了後に、異なる製薬企業から販売される、先行バイオ医薬品と同等・同質の製品です。
注2:医薬品および医薬部外品の製造管理ならびに品質管理の基準であるGMP(Good Manufacturing Practice)に基づき、原料の受け入れから最終製品の出荷までのすべての工程で、適正な製造管理と品質管理が徹底されていると第三者機関や行政から認定された工場を指します。
注3:先行バイオ医薬品とは、バイオシミラーの基準となる、国内で既に承認・販売されているバイオ医薬品を指します。バイオ医薬品は、遺伝子組換え技術や細胞培養技術を用いて生物が作るタンパク質などを有効成分とする、構造が複雑な医薬品であり、従来の化学合成医薬品では治療困難な病気にも効果が期待されています。
注4、注5:出所:厚生労働省「バイオ後続品の使用促進のための取組方針」
https://www.mhlw.go.jp/content/10807000/001310038.pdf
■アルフレッサ ホールディングスについて
アルフレッサ ホールディングスは、医薬品等の開発・製造から流通、そして調剤薬局の運営に至る事業を展開し、連結売上高2兆9,000億円を超える医療用医薬品卸売上高国内No.1の企業グループです。「すべての人に、いきいきとした生活を創造しお届けします」をグループ理念に掲げ、日本の医療を支える社会インフラである医薬品等のサプライチェーンをグループ全体で支え、幅広い医療ニーズに貢献しています。
■キッズウェルについて
キッズウェルは、「バイオで価値を創造する-こども・家族・社会をつつむケアを目指して-」を企業理念に掲げ、既にバイオシミラー医薬品4製品を上市し安定的な収益基盤であるバイオシミラー事業と、臨床開発ステージに入り今後の飛躍的な成長基盤として期待される細胞治療事業(再生医療)を推進しています。病気に苦しむ患者様に、革新的な治療薬・治療法を提供し、明るく幸せに暮らすことができる社会の実現に貢献できるよう、日々研究開発活動に取り組んでいます。
■カイオムについて
カイオムは、独自技術のADLib®システムや Tribody®等の多重特異性抗体作製技術を駆使して、医療のアンメットニーズの高い疾患に対する抗体医薬の開発候補品創出に取り組むバイオベンチャーです。自社創薬を手掛ける「創薬事業」と、製薬企業等に高品質な技術サービスを提供する「創薬支援事業」に加え、IDD(Integrated Drug Discovery)型ビジネスとしてバイオシミラービジネスや日本の創薬エコシステム循環への貢献に向けて製薬企業やスタートアップとのコラボレーションを推進しています。
■MBIについて
MBIは、台湾におけるバイオ医薬品CDMOのパイオニアであり、同社は細胞株構築・製造プロセス・分析方法・製剤化等開発から、商用生産・無菌充填に至るまで、一連のバリューチェーンを有し、台湾を開発・製造拠点としてバイオ医薬品の領域における上流から下流まで統合し、全世界の顧客に対しCDMOサービスを提供しています。
https://www.mycenax.com/?lang=jp
<本件に関するお問い合わせ先>
アルフレッサ ホールディングス株式会社 コーポレートコミュニケーション部
(TEL:03-5219-5102 email: ir@alfresa.com)
キッズウェル・バイオ株式会社 経営企画部
(email: info@kidswellbio.com)
株式会社カイオム・バイオサイエンス IR担当
(TEL:03-6383-3561)
以 上
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。