サラリーマンの節税に対する意識とその方法とは?
「サラリーマンの節税意識と実践方法を徹底解説!」
「ステルス増税」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ステルス増税とは、税率や税額を直接引き上げるのではなく、控除額や給付額を減らすなど、間接的に税負担を増やすことを言います。
2022年の所得税法改正では、給与所得控除の額が引き下げられ、基礎控除の額は現行のまま凍結されることになりました。
また、2023年度の予算案では、年金の支給額が引き下げられる方向で検討されています。 税金が増えることに対して、サラリーマンはそこへの対策「節税」はどのくらい出来ているのでしょうか?
そこで今回、全国の20代~50代の会社員で年収400万円~600万円台の方を対象に「サラリーマンの節税事情」に関する調査を実施しました。
サラリーマンの節税意識について
始めに日本の会社員の平均年収に近い収入の方に、「節税について、どの程度意識していますか?」と聞いてみました。
『かなり意識している(21.3%)』『意識している(47.0%)』と約7割の方は意識をしているということが分かりました。
国税庁が2023年9月27日に発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は457万6000円でした。
全体の平均給与はほぼ横ばいで推移していますが、2018年からの正社員の平均給与を見ると、順調に上昇していることがわかります。
そのうち正社員だけで見た場合、平均給与は523万3000円となりました。
平均給与額は上昇はしておりますが、昨今の物価高の影響を踏まえるととても手元のお金が多く残っているとは言えないでしょう。
節税は、可処分所得を増やすための一つの方法としてとても重要なものになっています。
そこで、節税の目的は、手元に残るお金を増やすためですが、それ以外にも理由を聞いてみました。
「節税の目的は何ですか?(あてはまるものすべて)」と聞いたところ、最も多かったのは『 手元のお金(可処分所得)を増やすため(56.3%)』と過半数でした。
次に、『 将来の資産形成や老後の生活資金を確保するため(43.0%)』『貯蓄をするため(36.1%)』『 生活費や娯楽費などの捻出(33.3%)』『投資をするため(16.1%)』『 教育費や住宅費などに充てるため(15.6%)』と続きました。
サラリーマンの節税方法と、節税目標額は!?
サラリーマンの節税への意識と、目的が分かったところで次は、どれくらいの金額を節税したいのかと、具体的に行っている節税方法について聞いてみました。
「年間でどのくらいの節税を目標にしていますか?」と質問したところ、『10万円未満(44.4%)』と最多でした。
次いで多かったのは、『 10万円~20万円未満(26.6%)』でした。
単身の会社員で年収が500万円の方の場合、手取りの年収が約390万円ほどで、約110万円ほどが税金で支払っている金額です。
節税にて、約1割~2割ほどを目標にしている方が全体の7割という結果になりました。
続いて、実際に行っている節税方法も聞いてみました。
「実際に行っている節税方法は何ですか?(あてはまるものすべて)」と質問したところ、『ふるさと納税を利用する(47.0%)』が最も多い結果となりました。
次いで多かったのは、『生命保険料控除や個人年金保険料控除を利用する(42.0%)』でした。
生命保険や個人年金保険に加入している方は、控除が利用できるため、その分税金で納める金額を少なくすることができます。
そういった控除の内容を利用している方は多いようです。
3番目に多かった回答は『 iDeCo(イデコ)やNISA(ニーサ)を利用する(40.9%)』でした。
2024年から始まる新NISAは、非課税投資枠の拡大と、非課税保有期間が無制限に拡大、口座開設機関が恒久化される等、長期の資産形成を支援する制度として、より使いやすくなりました。
そういった制度を利用している方は全体の約4割に留まりました。
その後、『 扶養控除や配偶者控除を利用する(27.1%)』『 医療費控除を利用する(21.1%)』『 住宅ローン控除を利用する(20.1%)』と、控除により税金を減らす対策をしている方が多いことが分かりました。
一方、『節税対策を行っていない(16.7%)』と回答した方が約6人に1人いました。
節税対策を行う上で重視していることとは?
最後に、サラリーマンが節税対策をする上で重視していることを聞きました。
■税を理解すること
■知識を増やすこと
■あまり手間がかからないこと、楽しく感じられる程度に済ませること
■控除項目を増やす
■年末調整をちゃんとやること
■税金についての知識を得ること
■領収書を全て捨てずに取っておくこと
■節税になるからと言って、無駄なお金を払わないこと
■税金が増えるボーダーラインの把握
など様々な意見が上がりました。
仕組みをしっかりと理解し、知識を持っておくことが重要と言えるでしょう。
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