【社会課題に光を当てるSIL 第4弾】「誹謗中傷」をテーマとした調査レポート・ソーシャルレターを公開
被害者への救済が足りていない実態と、身近な人の寄り添いや周囲の支持が助けになる可能性も明らかに
人と社会のために問いを探究する、リサーチとプランニングの会社であるQO株式会社(代表取締役社長:恒藤優/本社:東京都中央区、以下「QO」)は、社会課題に光を当てるSocial Issue Lab(以下、SIL)の一環として、「誹謗中傷」をテーマとした調査レポートと調査を踏まえ着目した生活者の生声をまとめたソーシャルレターを発表しました。
▼調査レポート・ソーシャルレターのダウンロードはこちら
SILは、調査の力で社会の声なき声を拾い、社会課題を知るきっかけを届ける研究機関です。
近年、政治や芸能、スポーツなど一部の著名人だけでなく、学校や職場など個人の身近な人間関係においてもインターネットやSNS上の誹謗中傷が社会問題となっています。日本のみならず世界で議論されている誹謗中傷という問題への向き合い方や解決の糸口を探ることを目的に、今回SILはプロジェクトの第4弾として「誹謗中傷」をテーマとする研究活動を行いました。
調査レポート「誹謗中傷」
■目次
PART1:誹謗中傷の実態
PART2:誹謗中傷 被害者の声
PART3:誹謗中傷 第三者がみているもの
PART4:救いや助けとは
■調査結果の詳細(一部抜粋)
4割弱が日常で誹謗中傷を見聞き。うち6割強は月1回以上の頻度で誹謗中傷に遭遇
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インターネットやSNSでの誹謗中傷の経験を聞いたところ、被害者*1が9.7%、加害者*2が2.8%と当事者の割合は全体的には少数である一方、誹謗中傷を見聞きしたことがある第三者*3は37.6%となり、決して少なくない数の人が日常のなかで誹謗中傷を目にしている実態が分かりました。
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第三者が誹謗中傷を見聞きする頻度としては、1日に1回以上が17.8%、週に1回以上が23.0%、月に1回以上が23.4%となり、合わせて64.2%が月に1回以上の高い頻度で誹謗中傷を目撃しています。
第三者の約7割が、誹謗中傷は「面倒くさそうなので関わりたくない」「無視するのがいい」と認識
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第三者が誹謗中傷の言葉を見聞きしたときに感じたことは、「面倒くさそうなので関わりたくないと思った」が70.4%、「無視するのがいいと思った」が66.6%で上位にあがり、誹謗中傷は無視すればいい・面倒なものであるとする風潮が見えてきました。
被害者の約半数が、誹謗中傷を「受け流すことができず、しばらくの間ひきずった」と回答
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被害者が誹謗中傷されたときに感じたことは、「絡まれて面倒くさく感じた」が75.9%で最も多く、被害者ですら第三者と同じように誹謗中傷を面倒くさいものと捉えている人が多いことが分かりました。
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一方で、「生きづらい、嫌な世の中になったと感じた」が68.4%、「受け流すことが出来ずにしばらくの間ひきずった」も49.5%と負の感情を抱く人も多く、被害者にとって無視や受け流すことが簡単ではないという事実も明らかになりました。
被害者の4割弱が、誹謗中傷をされたとき「助けになったことや気持ちが救われたこと」がない。一方で、「寄り添いの言葉」や「相談・共感できる人」の存在が助けや気持ちの救いに
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被害者に対して、誹謗中傷されたときに助けになったことや気持ちが救われたことを聞いたところ、「あてはまるものがない」とする回答が36.8%と最も多い結果となりました。被害者に向けた助けや救いとなる対応が足りていない世の中の現状が見えてきます。
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一方で、被害者にとって助けになったことや気持ちが救われたこととしては「自分に寄り添った言葉をかけてくれる人がいた」が21.9%、「相談できる人が身近にいた」が18.9%、「同じような経験をした人と気持ちを共有できた」が15.9%と上位となり、被害者に対する助けや救いが足りていない中でも、寄り添いの言葉や相談相手、共感できる人がいることがヒントになると考えられます。
ソーシャルレター
レターでは、今回の調査結果に基づき「誹謗中傷」の慢性化が生み出す現代の課題に焦点を当てていきます。深く傷つき孤立する被害者と無視を選ぶ第三者、加害者の正義。突如巻き込まれる日常の中の事故のような出来事に、わたしたちはどう向き合えばいいのか。被害者を救う助けとなる寄り添いがまだ十分ではない現状に対して、誹謗中傷を防ぐ社会に向けた手がかりを探ります。
ソーシャルレターはこちら: ソーシャルレター(2.68MB)
「誹謗中傷にお守りを。」特設サイトを公開
当社では今回の調査結果を受け、誹謗中傷をされた方々に寄り添うための取り組みとして、歌人・木下 龍也さんに「心のお守り」となる短歌を詠んでいただきました。傷ついた心に寄り添い、少しでも癒しや励ましを届けることを目指した短歌を特設サイトで公開しています。詳細は下記URLをご覧ください。
https://socialissuelab.com/omamori
■調査概要
調査対象者:全国の男女18-69歳
回答者数 :3,800人
割付方法 :令和2年国勢調査の性年代の構成比に基づいて割付し、世の中の縮図を再現
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2024年9月26日(木)~30日(月)
調査企画 :QO株式会社
調査委託先:株式会社マクロミル
調査内容 :誹謗中傷における被害者・加害者・第三者の実態
誹謗中傷に触れた際に思ったことや感情・行動、誹謗中傷に関する意識 など
*1 被害者:「あなたご自身が、人から誹謗中傷をされたことがある」と回答した人
*2 加害者:「特定の人や団体に対して、あなたご自身が誹謗中傷をしたことがある」と回答した人
*3 第三者:「自分以外の人や団体が誹謗中傷されているのを見聞きしたことがある」と回答した人
● SILについて(https://socialissuelab.com/)
SILは、調査の力で社会の声なき声を拾い、社会課題を知るきっかけを届ける研究機関です。QOが培っ
てきたリサーチの技術や知見を社会に届けることを目指して2023年より活動を開始し、これまでに「ジェンダーギャップ」や「震災支援」、「防災・減災」などをテーマとした調査レポートやソーシャルレターを発信してまいりました。2024年10月17日からは、「誹謗中傷」をプロジェクトテーマとして本格的に研究活動を行っています。
▶社会課題に光を当てるSIL、第4弾は「誹謗中傷」をテーマに研究活動を開始
https://www.q4one.co.jp/news/20241017_2.html
◆ ご参考:過去の研究活動
・第1弾_ガールズ、ジェンダーギャップ
https://www.q4one.co.jp/news/20231011_2.html
・第2弾_生活者が向き合う震災支援のリアル
https://www.q4one.co.jp/news/20240311.html
・第3弾_防災格差、防災あとまわし社会
https://www.q4one.co.jp/news/20240809.html
【QO株式会社 会社概要】
QO 株式会社は、人と社会のために問いを探究する、リサーチとプランニングの会社です。
博報堂のストラテジックプラニングの知見と、マクロミルのデータアセットおよびリサーチケーパビリティを掛け合わせたJV 企業として、マーケティング機会の発見、戦略策定、コンセプト開発、施策実行のPDCA まで一連のマーケティング活動に伴走します。
代表取締役社長:恒藤優
本社:東京都中央区京橋2-7-19 京橋イーストビル9F
設立:1965年6月
事業内容:リサーチソリューション事業、マーケティングプランニング事業
コーポレートサイト:https://www.q4one.co.jp/
SIL:https://socialissuelab.com/
【本件に関するお問い合わせ先】
QO株式会社 広報室
MAIL:corporate.info@q4one.co.jp
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