東京・九段に佇む築96年の邸宅kudan houseにて、展覧会『アーバン山水 Urban Sansui』を開催

東アジアの在来思想である山水を現代の視座から捉え直し、身近な事物へ想像力を巡らせながら、都市で世界との関係を結び直す展覧会

株式会社NI-WA

街づくりにおける各種コンサルティングを手掛ける株式会社 NI-WA(本社・東京都千代田区、代表取締役社⾧:吉川稔)は、2023年3月10日(金)から19日(日)まで、アーティスト・コレクティブ「山水東京」と展覧会「アーバン山水」を開催いたします。
日頃は、ビジネスリーダー層を対象にエコシステムの醸成を目的としたビジネスサロンの開催や会員企業の研修会、新商品発表会の場として運営している築96年の歴史的建造物「kudan house(九段ハウス)」を展覧会会場として一般公開いたします(有料・事前予約制)。
 

 かつて山水画や枯山水の着想源となった山水は、20 世紀初頭まで日本人の生活文化に広く根ざした世界観でした。そこでは、人間と自然が分離されることなく、万物の流転の中に主客未分のまま存在すると考えられています。西洋近代的な価値観が行き詰まり、「コモン」や「ケア」といった概念が注目される今、山水の思想は現代の生活・社会を見つめ直すためのヒントに満ちているように思われます。
 本展は、前近代(プレモダン)の山水をただ復興させるのではなく、現代の視座から更新することを試みます。伝統的な中国の画家は険しい山崖や肥沃な平原といった大陸の地質から想を得ましたが、本展のアーティストは建物とインフラで覆われた都市をフィールドに活動しています。都市で世界との関係を結び直すためには、都市の表層を凝視し、地層より手前にある身近な事物へいかに想像力を巡らせるかが鍵となるでしょう。奇しくも新型コロナウイルスの流行は、私たちに日々の生活と丁寧に向き合い、見えない他者を想像することの大切さを気づかせました。まさしく今日の社会に求められる都市生活者の想像力――それが「アーバン山水」です。
 展覧会場となるkudan houseは、1927年の創建時から物語を紡いできた歴史的建造物を受け継ぎ、現代における場の価値を再編集するという考えのもと運営を行っています。kudan houseを象徴する洋館のスパニッシュ様式や耐震壁構造、庭の実用的な構成は、日々の暮らしを大切にしてきた人々の思いを今に伝えており、身近な事物への想像力を問う本展のコンセプトにも通じています。本展は、現代アーティストによる作品と戦前から愛用されてきた家具、重厚な洋館とモダンな庭、プライベートな敷地とパブリックな都市空間をシームレスにつないでみせることによって、主客の境界をぼかし、鑑賞者を山水の世界へ誘います。現代アートと歴史文化財が織りなす展覧会を、ぜひご高覧賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
  • 開催概要アーバン山水(Urban Sansui)
会期:​2023年3月10日(金)~3月19日(日)*会期中無休
会場:kudan house (https://kudan.house/
住所:東京都千代田区九段北1-15-9
開館時間:11:00~18:00 *事前予約制(入館は17時まで)
休館日:会期中無休
チケット種別(Peatix):
 通常チケット(一般・大学生) ¥1,000(各枠50人定員)
 https://urbansansui-general.peatix.com
 通常チケット(高校生以下) ¥0(各枠20人定員)
 https://urbansansui-student.peatix.com
 ガイドツアー付チケット(共通) ¥2,000(10人/回)
 https://urbansansui-guidedtour.peatix.com
 拡大版ガイドツアー付チケット(共通) ¥3,000(5人/回)
 https://urbansansui-e-guidedtour.peatix.com
 拡大版ガイドツアー+煎茶付チケット(共通) ¥7,500(5人/回)
 https://urbansansui-sencha.peatix.com
 展覧会カタログ ¥3,500
 https://urbansansui-catalog.peatix.com
プログラム一覧:https://kudan.house/news/2023/02/__trashed/
アクセス:地下鉄 東京メトロ九段下1番出口から徒歩5分 (約400m)
出展アーティスト:石井 友人/藤倉 麻子/槙原 泰介/水木 塁
企画・キュレーション:近藤 亮介
調査・地図:齋藤 直紀
アシスタント:黄夢圓
主催:山水東京
協力:kudan house
技術協力:YOKOITO Additive Manufacturing
助成:公益財団法人小笠原敏晶記念財団/公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京/公益財団法人野村財団
  • ​アーティストプロフィール​​

石井友人/Tomohito Ishii
1981年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。自ら撮影した写真や既存のイメージをソースとして絵画化し、情報の受容装置としての視覚を問題化した作品を発表している。近年は観葉植物をモチーフとした油彩とUVプリントによる、天地反転したダブルイメージの絵画を制作し、都市空間と不可分な人間の記号的認識を変容させる試みを行なっている。アーティスト活動と共に「わたしの穴  美術の穴|地底人とミラーレス・ミラー」などキュレーション活動も展開している。
https://www.tomohitoishii.com

《Sub Anaglyph(areca palm)》油彩、アクリル、モデリングペースト、UVプリント、亜麻生地 910×650mm 2022《Sub Anaglyph(areca palm)》油彩、アクリル、モデリングペースト、UVプリント、亜麻生地 910×650mm 2022

藤倉麻子/Asako Fujikura
1992年生まれ。東京藝術大学大学院メディア映像専攻修了。都市・郊外を横断的に整備するインフラストラクチャーや、それらに付属する風景の奥行きに注目し、主に3DCG アニメーションの手法を用いた作品を制作。近年では、埋立地で日々繰り広げられている物流のダイナミズムと都市における庭の出現に注目し、新たな空間表現を展開している。
https://www.instagram.com/asakurage/

《The Great Nineと第三物置【検証】》  2023《The Great Nineと第三物置【検証】》 2023

槙原泰介/Taisuke Makihara
1977年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。修復や補修、その前後に生じる差異といった副次的な形の作品化を発端として、既存の物や空間にアプローチする様々なインスタレーションを展開。近年は工業製品・インフラ資材の属性や用途を切り離して展示会場に移設し、地面や起伏として見立てるなど、都市の現在とその起源を反映した修景(landscaping)を作品としている。
https://www.taisukemakihara.com

《Mound》窓ガラス、段差プレート 916×916×910mm 2020《Mound》窓ガラス、段差プレート 916×916×910mm 2020

水木塁/Rui Mizuki
1983年生まれ。京都市立芸術大学美術研究科メディア・アート領域博士号取得。都市文化と美術史上の問題に接続することで、現代都市におけるリアリズムを基にした風景・身体・モノの絡まり合いをコンセプトに制作を行う。とりわけ近年は「自然」の定義を「人間のアクティビティーの彼岸」として捉え、 様々なメディアを用いて作品を展開している。
http://mizukirui.net

《雑草のポートレートおよび都市の地質学(ddubbed version 3)》アルミ複合板、UVインクジェットプリント 420×630mm 2022《雑草のポートレートおよび都市の地質学(ddubbed version 3)》アルミ複合板、UVインクジェットプリント 420×630mm 2022

  • 企画・キュレーション
 ​近藤亮介/Ryosuke Kondo
1982年生まれ。山水東京代表、キュレーター。
専門は美学芸術学・ランドスケープ史。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。日英米の芸術論・造園論の研究を軸に、理論と実践の両面からランドスケープを生活環境として読み解く活動を展開。近年の論考・翻訳に、 “Envisioning Central Park in Tokyo: A Comparative Study of Hibiya Park and Central Park”(Olmsted 200、2022年)、「ランドスケープの生まれるところ――東京湾岸覚書」(「手前の崖のバンプール」パンフレット、2022年)、ロバート・スミッソン著「フレデリック・ロー・オルムステッドと弁証法的風景」(『美術手帖』7月号、2022年。平倉圭氏との共訳)など。展覧会企画に、「それぞれの山水」(駒込倉庫、2020年)。
  • 調査・地図
齋藤直紀/Naoki Saito
1991年生まれ。建築設計、都市論。博士(工学)、一級建築士。
慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程単位取得満期退学。2021年からGROUP共同代表。都市空間において、土木スケールのオブジェクトによって可視化される建物以下のスケールの物品や人々の活動の連なり・連帯を研究している。主な論文に、「渋谷川流域の住宅地における暗渠上路地の空間構成」(日本建築学会計画系論文集、2019)、「東京都区部における鉄道高架下空間の構成形式」(日本建築学会計画系論文集、2020)など。共著に、東京の都市空間をテーマにした『Emergent Tokyo: Designing the Spontaneous City』(ORO Editions、2022)がある。
https://www.saitonaoki.com/
  • 主催
山水東京/Sansui Tokyo
東アジアの在来思想「山水」をテーマに、現代の芸術と社会を繋ぐアートプロジェクトや展覧会を企画制作するアーティスト・コレクティブ。2020年2月に初の展覧会「それぞれの山水」(駒込倉庫)を開催。
https://sansui.space
  • 会場
kudan house (東京都千代田区九段北1-15-9)

1927年竣工。設計:内藤多仲、木子七郎、今井兼次。登録有形文化財である<旧山口萬吉邸>をリノベーションした会員制のビジネスイノベーション拠点。次世代のビジネスリーダー層を対象としたビジネスサロンの開催や会員企業の研修会、オフサイトミーティングなどの場として利用されています。
https://kudan.house/
  • 会社概要
株式会社 NI-WA (東京都千代田区九段北 1-15-9)代表取締役社⾧:吉川稔
街づくりにおける各種コンサルティング、プロジェクトマネジメントをユーザーの視点から行い、空間のデザインや維持管理ならびに賑わいづくりに取り組みます。「場」を利用する 人々の立場で、事業ドメインである「コミュニティ・ディベロップメント」を通じて、お客様へのソリューションを手がけます。代表例:kudan house (千代田区九段北)、青山ビルヂング(港区北青山)、Slit Park YURAKUCHO(千代田区丸の内)等 
https://ni-wa.co.jp
  • ご来館にあたって
安心・安全なご観覧のために、お客様のご理解・ご協力をお願い致します。
・新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、混雑緩和へ向けた取組みとして、【オンラインによる入館日時予約】をお願い致します。
・鑑賞中は、となりの方と距離をあけるように心がけてください。
・ご入館および鑑賞中はマスクをご着用ください。
・ご入館時に手指消毒を行なってください。
・発熱や風邪の症状がある方、体調に不安がある方、気分が優れない方は入館をご遠慮ください。
・体調が悪化した場合は、近くのスタッフにお申し出ください。
・混雑時は入場までに待ち時間が発生する場合があります。
・入館、利用に関する諸規則の遵守をお願いいたします。
・急激な状況の変化により、止むを得ず開館・営業日時等を変更、展覧会を中止する場合があります。予めご了承ください。
 



 

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会社概要

株式会社NI-WA

17フォロワー

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URL
-
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区九段北1-15-9
電話番号
-
代表者名
吉川 稔
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年07月