小型犬の安全を守る基準 滑りにくい内装タイル床材の指標を新た導入
ペットと暮らす9割が室内飼い 愛犬との住まいには怪我を未然に防ぐ”滑りにくい”床材選びが大切

建築用タイル・石材等の輸入販売商社 リビエラ株式会社(本社:静岡県静岡市 社長:加藤久和)は、2025年4月14日より、ペットの安全性からみた床の滑りやすさを評価する指標「C.S.R・D’ ※」を導入し、リビエラ株式会社基準を満たした商品を、内装床材のペット対応商品として刷新します。
※日本建築学会 構造系論文集に記されている 「Coefficient of Slip Resistance・Dog’」の略
タイルの信頼性を向上させることにより、飼い主と愛犬にとって安心して暮らせる住空間を提供していくことを目指します。
犬の怪我の多くは、室内の"滑りやすい"床が膝や股関節に負担をかけることが要因




犬の飼育環境において、ひと昔前は番犬として外飼いするのが当たり前だったのが、昨今では室内飼いが主流となり「全国犬猫飼育実態調査(2024年一般社団法人ペットフード協会調べ)」によると、約9割のご家庭が室内で犬を飼育していることが明らかになりました。
日本建築学会 構造系論文集内「ペットの安全性からみた床のすべり評価方法」(第73巻/第78巻より)によると、室内飼育の飼い主は、衛生管理や清掃のしやすさを第一に考える傾向があり、ペットにとっては”滑りやすい”床になってしまう例が多数見受けられる、とのことでした。骨が細く足腰が弱い特性を持つ室内飼育で人気の小型犬は特に、膝や股関節への負担が大きく、転倒や骨折などの怪我の原因となる危険性があります。これらを防ぐためには、滑りに配慮した床など飼育環境を見直すことが重要です。
きっかけはお客様からのお問い合わせ。「ペットは家族の一員」住環境へのこだわり高まる
ヨーロッパからタイルを輸入する当社では、これまではドイツ規格によるすべり抵抗評価(DIN51130)のR10以上をペット対応商品としていました。近年家族の一員であるペットのために住宅にもこだわりたいというお客様が増えており、当社にも評価基準についてのお問い合わせがありました。これをきっかけに小型犬に特化した滑り抵抗値「C.S.R・D'」を導入することにしました。
当社が取り扱う磁器質タイルは、吸水率が低く、汚れがついても簡単に落とすことができ、ひっかき傷がつきにくい素材です。メンテナンスのしやすさからホテルや商業施設に多く採用されています。ペット連れの旅行「ペットツーリズム」への注目が高まり、ペット対応ホテルが増加しています。小型犬が“滑りにくい”セラミックタイルは需要が見込まれます。

【対象商品】
当社ではC.S.R・D’ 0.394以上をペット対応可能な商品とし、現在の20シリーズ76種類から23シリーズ81種類に変更します。
この基準は、動作「走り出し(小走り)」を84.1%の確率で支障なく行える数値に基づいています。
※小型犬の歩行に対して配慮した測定値であり保証する数値ではありません。
※個体差や足裏の汚れ・肉球の環境などでも変わります。
【特に高い数値を示す内装床タイル商品】
BLENDED
中近東の岩石、バーガンディストーン、ライムストーン、クオーツサイトなど様々な原産地と特長を持つ石からインスパイアされた「ブレンディッド」。洗練された色の濃淡やテクスチャが絶妙な
バランスで重なり合い、ナチュラルでありながらエスプリがきいたシリーズです。岩・石・砂を独自の方法で組み合わせたモダンで流れるような脈模様がデザインの選択肢を広げます。
サイズ:[30×60][60×60]cm
カラー:ホワイト、グレー、ベージュ、ナチュラル、ダーク
価格:¥7,800/㎡ [¥1,389/枚]〜

HYBRID
美しく仄かな石の流れ目を表現した「ハイブリッド」。
落ち着いた色合いと表情は、空間をよりエレガントで印象的なものにすることができます。
タイルのボディと表面は、より緻密に柄合わせされており、小口が露わになる箇所でも違和感はありません。
サイズ:[30×60][60×60][60×120]cm
カラー:ホワイト、ベージュ、ライトグレー、ブラック
価格: ¥11,200/㎡ [¥2,009/枚]〜

BRICKLANE
ロンドンのイーストエンドにある街・ブリックレーン。
かつてレンガ産業が盛んであったこの地は、今や時代の先端をいくファッショナブルな街として脚光を浴びています。「ブリックレーン」のセメントとブリックを掛け合わせたような色調・色ムラは、この街並みを表現、クラシックからモダンなテイストまで幅広くマッチできるよう仕上げられています。
サイズ:[30×60][60×60]cm
カラー:ライトグレーマット、ダークグレーマット、ノーチェマット
価格: ¥10,900/㎡ [¥1,942/枚]〜

【内装セラミックタイルの特長】




リビエラ株式会社について
1997年より静岡県静岡市に本社を構え、住宅や商業施設向けにイタリアを中心としたヨーロッパのセラミックタイルや天然石建材の直輸入・直販売を行っております。国内10箇所に配送センターを完備し、即納体制を整え全国展開。新築戸建ての玄関用タイルは年間5万棟以上にご採用いただいています。
<参考資料>
◾️ C.S.R・D’とは
日本建築学会が提示したペットの安全性からみた床の滑りやすさを評価する指標。
C.S.R・D’の値が大きいほど、すべりにくいことを表しています。
※参照:日本建築学会 構造系論文集 第73巻/第78巻より
「ペットの安全性からみた床のすべり評価方法」にて、犬のすべりの測定方法と小型犬の動作に必要な床のすべり抵抗係数が提示された。
◾️これまでのペットマークの指標について
リビエラでは、これまでドイツ規格によるすべり抵抗評価(DIN51130)を採用しており、R10以上をペット対応商品としていました。なお、ヨーロッパでは同規格を採用しており、公共事業ではR10以上の使用が義務付けられています。
◾️ C.S.R・D’の測定方法
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犬の肉球を想定した発泡ゴムシートに毛を模擬した麻織物をかぶせたすべり片を作成。
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携帯型すべり試験機(ONO・PPSM)に作成したすべり片を装着。
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小型犬を想定した5kgの重錘を乗せて、測定するタイルの上で回転ハンドルをまわして引っ張った時に得られる引張荷重を測定。荷重の最大値を求め、参考文献(※)に記載された数式に従って、すべり抵抗係数を算出します。
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測定は接面地を変え2回実施し、平均数値を評価指数としています。
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東京科学大学(旧:東京工業大学)横山教授の論文※を参考に実施しました。
※参考文献:「携帯型床のすべり試験機(ONO・PPSM)の開発/⼩野 英哲」(2004年)/「⼩型⽝の動作に必要な床の滑り抵抗の提⽰ ペットの安全性からみた床のすべりの評価⽅法その1(2008年)、その2(2013年)/横⼭ 裕 他」
◾️ 滑りやすい床が起こすペットへの影響について
屋内で飼育される犬と猫では、日常動作の特性や体の柔軟さ等の観点から犬の方が滑りやすく怪我をしやすいとされています。
滑りやすい床では、小型犬は小回りなどの激しい動作時に関節に負担がかかり、大型犬は体重を支えるのが困難で立位で静止しているだけで滑る場合があります。また、前後方向だけでなく横方向に滑る場合もあり、滑りによる骨折、関節が外れるなど深刻な怪我も多くなっており、具体的には以下の症例があげられます。
・股関節形成不全:発育段階で腰と股関節に負担がかかり、股関節が緩んだり、変形し関節内に炎症を起こす病気で大型犬に多く見られます。
・膝蓋骨脱臼:膝のお皿の部分が正常な位置からずれる病気で、小型犬に多く見られます。
※参照:日本建築学会 構造系論文集 第73巻/第78巻より
「ペットの安全性からみた床のすべり評価方法」にて、獣医やペット共生住宅の供給管理者を対象に実情調査を実施。
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