シリーズDラウンド初回クローズで総額364億円の大型資金調達を実施

～MujinOSで産業オートメーションの“世界標準”をつくり、完全自動化へ扉を開く～

株式会社Mujin

2025年12月2日 16時45分

　総合オートメーションテクノロジー企業のMujinは、シリーズDラウンドにてNTTグループ様およびカタール投資庁様（Qatar Investment Authority）を共同リード投資家として、三菱ＨＣキャピタルリアルティ株式会社様、Salesforce Ventures様から第三者割当増資による総額209億円の調達を実施しました。加えて、複数の銀行や金融系事業会社各社より総額155億円のデット調達を実施しました。これによりシリーズDラウンドのファーストクローズでの資金調達総額は364億円となり、当社の累計資金調達額は596億円に達しました。

　また、米Pegasus Tech Ventures様・アクセンチュア様をはじめ、既存投資家からも追加出資のご意向を既に頂いており、既存・新規投資家を問わず、Mujinは来年予定しているセカンドクローズに向けて引き続き資金調達活動に取り組んでまいります。

　Mujinは、独自の高度なロボット認識、動作計画、デジタルツイン技術を駆使し、産業オート

メーションに一貫性、インテリジェンス、そして拡張性をもたらす、統合型オートメーションプラットフォーム「MujinOS」を開発し、世界展開をしています。多数のセンサがつく様々な知能アームロボット、各種モバイルロボットや保管ロボットの知能制御、またそれらを統合制御する倉庫管理システムを共通のアーキテクチャに統合する事で、MujinOSは複雑なシステムインテグレーションを不要にし、生産施設が信頼性の高い自動化ソリューションを迅速に導入する事を可能にしています。

＜今回の資金調達の使用用途＞

スケールのための「MujinOSプロダクト」ラインアップ拡充

　この新たな投資により、従来のMujinがインテグレーションを行うロボットソリューション型ビジネスから、よりスケーラブルな製品主導型ビジネスへの移行を加速させ、MujinOSを長期的な成長戦略の中核に据えます。

　統合型オートメーションプラットフォームであるMujinOSは、デパレタイジング/パレタイジング、ピースピッキング、部品ピッキング、トラック荷降ろし、倉庫実行システム（WES：Warehouse Execution System）、フリートマネジメント等々といった高価値アプリケーションの迅速な開発に加え、導入、複製を「お客様自身で行う事を」可能にすることで、コストの削減、導入サイクルの短縮、そして拠点間で一貫性と再現性のあるパフォーマンスを実現し、Mujinの市場規模を大幅に拡大します。

工場・倉庫全体のデジタルツイン化を加速

　MujinOSによるデジタルツインは、リアルタイム運用エンジンと物理世界の動的なデータベースとなり、導入企業様は倉庫や製造現場におけるあらゆるロボット、AGV、在庫の動き、自動化プロセスを統合的かつ正確に把握できるようになります。

　これにより、正確なトレーサビリティや在庫追跡、問題の早期検知、迅速なワークフロー最適化、そして信頼性の高いパフォーマンス予測を可能にします。この可視性を更に向上させ機能を拡充させる事により、お客様の運用リスク低減や生産性向上、データドリブンな意思決定プロセスを加速させていきます

自動化需要が旺盛な欧米を中心としたさらなるグローバル展開の加速

　自動化への需要が世界中で急増し続けている中、特に欧州と北米では製造業者、小売業者、物流業者がロボット工学と次世代産業近代化への投資を加速させており、最も高い成長が見込まれています。

　Mujinは今回の資金調達を活用し、各地域のエンジニアリング、サービス、サポートチームを拡大することで、グローバル展開を大幅に拡大し、高まる顧客ニーズに対応し高いシステム稼働率を確保します。また、全地域に認定システムインテグレーターの強力なネットワークを構築し、パートナー企業様がMujinOSを活用したソリューションをより迅速に提供できるようにします。

世界トップチーム拡大による次世代MujinOSの技術開発

　フィジカルAIによるロボット需要が世界的に急増していくなか、次のフェーズを見据えた持続的な技術開発が求められています。Mujinは重労働から人類を解放するための次世代のロボットプラットフォームをつくるために世界中からワールドクラスのエンジニアを集めている会社として知られており、今後も事業・採用枠を拡大してまいります。Mujinのミッションに興味をお持ちいただけましたら是非採用ページをご覧ください。

Mujinの事業について

　Mujinは2011年の創業以来、独自のフィジカルAIとデジタルツイン技術を駆使した高度なソフトウェアにより、産業用ロボットに“知能”を与えることで、製造・物流現場の複雑な作業の自動化を手掛けてまいりました。
　昨今では、そのロボット知能化ソフトウェアがロボット単体だけに留まらず、AGV・保管システム・センサ等の様々な自動機器を共通のデジタル環境上で統合制御する統合型オートメーションプラットフォーム「MujinOS」へと成長しました。これにより、個別の自動化ではなく各機器同士が連携した全体最適化を叶え、現場とデジタルがリアルタイムに同期した「次世代デジタルツイン工場・倉庫」の実現により大幅な生産性向上を可能にしています。

　今後はMujinOSプロダクトのラインナップ拡充を加速する事で、誰でも高度な自動化とDX運用を推進できる、新たな自動化“世界標準”をご提供していきます。

Mujin創業者2名からのコメント

株式会社Mujin　共同創業者　滝野一征

　今回の大規模資金調達を強力にご支援くださいました事業会社と金融機関の皆様に深く御礼申し上げます。この調達資本をもとに14年培ってきた世界最高峰の産業オートメーション技術をプロダクト化し、パートナー戦略も併せて加速度的に世界展開する事により世界中の労働力不足に起因する社会問題を解決してまいります。MujinOSをグローバルスタンダードに育てあげ、Mujinを「世界で戦い、世界で勝てる企業」に成長させていきます。

株会社Mujin　共同創業者　Rosen Diankov

　シリーズDラウンドで示していただいた力強いご支援は、MujinOSが産業オートメーションの次世代を支えるアーキテクチャとして投資家の皆様から信頼をいただいている証です。今回の資金調達により、スケーラブルで製品主導型のビジネスへの移行が加速し、クラウドサービス、リアルタイムデジタルツイン技術、そしてエンタープライズグレードのオートメーションをあらゆる主要市場のお客様にご提供できる能力が拡大します。私たちは、MujinOSをインテリジェントロボティクスのグローバルスタンダードとして確立することに、これからも尽力してまいります。

引受先からのコメント

NTT株式会社　代表取締役社長　社長執行役員 CEO　島田明様

　これまでNTTグループは、通信インフラをはじめとする多様な技術とサービスを通じて、社会の発展と人々の暮らしを支える役割を担ってきました。
　今後、高度なロボット知能化技術で製造・物流業界の革新を牽引するMujinとともに、当社のIOWNや計算基盤などのアセットと連携したAI・ロボットの高度化を進め、人手不足の解消や生産性向上といった社会全体の課題解決に資する新たな価値創出に取り組んでまいります。

シリーズD資金調達の概要

シリーズD調達額：

364億円（累計調達額：596億円）

新規株式引受先：

· NTT株式会社様

· NTTドコモビジネス株式会社様

· カタール投資庁様

· 三菱ＨＣキャピタルリアルティ株式会社様

· Salesforce Ventures 様

　本ラウンドの実施にあたりみずほ証券株式会社様、UBS AGシンガポール支店様にイントロデューシング・エージェント（Introducing Agent）として資金調達プロセス全般への戦略的なサポートおよび成功に向けたご助力をいただきました。

　　融資金融機関：

　　[融資等]

· 株式会社あおぞら銀行様

· 三井住友信託銀行株式会社様

· 株式会社みずほ銀行様

· 株式会社商工組合中央金庫様

· 株式会社横浜銀行様

· 株式会社UPSIDER Capital 様

[シンジケートローン]

参加金融機関：

· 株式会社みずほ銀行様　（アレンジャー）

· 三井住友信託銀行株式会社様　（アレンジャー）

· 株式会社横浜銀行様　（アレンジャー）

· 株式会社紀陽銀行様

· 株式会社あおぞら銀行様

· 株式会社名古屋銀行様

· 株式会社池田泉州銀行様

· 株式会社常陽銀行様

· 株式会社福岡銀行様

· 株式会社京都銀行様

· 株式会社七十七銀行様

· 株式会社西日本シティ銀行様

· 株式会社八十二銀行様

　本シンジケートローンは、独立行政法人中小企業基盤整備機構による「革新的技術研究成果活用事業円滑化債務保証制度」※1を活用することで実現いたしました。

※1革新的技術研究成果活用事業活動計画を認定されたスタートアップ企業が、経済産業大臣に指定された民間金融機関等から行う一定の借入について、中小基盤整備機構の債務保証を受けることができる制度

【MujinOSについて】

MujinOSは、ロボット・AGV・保管システム、ビジョンセンサ等の多様な自動機器をデジタルツイン環境で統合制御する統合型オートメーションプラットフォームです。単なる見える化ツールとは異なり、独自のフィジカルAI x デジタルツイン技術により、現場で起きる動作・稼働状況・在庫・エラーなどのあらゆるデータをリアルタイムで吸い上げ、その生データを基に“止まらない・最適な運用”のための改善や経営判断を可能にしています。ティーチング不要、動的最適化、データ分析・リモート運用までをも可能にし、産業現場のDXを支援しています。詳細はこちらをご確認ください。

　会社名：株式会社Mujin

　所在地：東京都江東区辰巳3-8-5

　創業：2011年7月6日

　CEO 兼共同創業者：滝野一征

　ウェブサイト：https://www.mujin.co.jp/