“人手不足”にAIコールセンターVoiceGPTを。Spark+とDyna.Aiが共同開発完了し、人と同等の応対レベルへ
ライフネット生命をはじめとする保険業、金融業、サービス業、製造業などの大手企業で導入開始
“AIで産業課題解決に挑む”株式会社SparkPlus(スパークプラス、本社:東京都文京区、代表取締役社長:本田 純平、以下「Spark+」)は、Dyna.Ai Technology Pte. Ltd.(本社:シンガポール、以下「Dyna.Ai」)と共同で、日本語対応の音声対話AI「VoiceGPT」を開発しました。あわせて、日本市場における戦略的パートナーシップ契約を締結し、プライムパートナーとして、導入・運用を一貫して担う体制を構築しています。
本技術は、Dyna.Aiのコア技術をもとにSpark+が日本語環境に最適化したもので、すでに保険・金融などの大手企業で導入が始まっています。両社は今後、24時間対応かつ高品質な応対を可能にする「AIコールセンター」の本格展開を進めていきます。

背景:人材不足・業務負荷に現場起点の音声AI

少子高齢化や非対面チャネルの拡大により、コールセンターの現場では人材不足や対応品質のばらつき、育成コストの増大などが課題となっています。手続きやFAQの複雑化も進み、オペレーターの負担は一層高まっています。
こうした現場では、定型FAQの読み上げにとどまる音声ボットでは限界があり、意図の理解や要約、柔軟な応答、エスカレーション判断といった実務レベルの自動化が求められています。
そこで両社は、Dyna.Aiの音声対話技術とSpark+の日本語音声データとAIエージェント構築力を組み合わせ、日本市場に適したAIコールセンターの実装を進めています。
共同開発の枠組み
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日本語特化の共同開発
Spark+は独自取得した日本語音声データの提供、評価指標の構築と現場検証、AIエージェント設計、導入支援を担当。Dyna.Aiはコア・アルゴリズム(VoiceGPT/TextGPT)の開発・改良を継続します。
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日本市場のプライムパートナー
Spark+は日本におけるプライムパートナーとして、大手企業との豊富なネットワークを元に、プロモーション・流通・商用化を最優先で担います。
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法令遵守とデータガバナンス
個人情報・音声データの取扱いは、日本法および各社情報管理規程に準拠し、適切な同意・権利処理の下で実施します。
業界特化で学習させることにより高い精度を実現
汎用モデルでは、コールセンターならではの言い回しや正確な知識の反映に十分に対応できずに、顧客の満足度を欠いたりすることが多くなっていました。
そこで、本プロジェクトにおいては、独自のSLM・LLMやTTSを業界特化で学習し、導入段階での各社特化でのエージェント構築を行うことで、汎用モデルや汎用RAGを大きく上回る技術成果を創出しております。
また、技術検証のみならず、オペレーターの方が直接評価を行う現場検証を徹底的に実施することにより、実務に耐えうる精度を実現しております。

導入・活用の広がり
既にライフネット生命保険株式会社をはじめ、保険・金融・製造・不動産など複数の大手企業との協業の中で検証・導入を順次開始しています。
※本取り組みについては、日本経済新聞(2025年4月24日付)でも取り上げられています。
参照:https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP690304_U5A420C2000000/
【主なユースケース例】
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申込・各種手続きのリマインドなどの自動案内
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意図理解に基づく自動応答・属性確認・CRM入力
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会話の要約・NGワード検出・エスカレーション判定
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支払い・住所変更・保全などバックエンド業務の連携実行
ロードマップ:人と同等の「レベル5」へ

AIコールセンターは能力別にレベル1-5の5段階で定義されます。
現在のVoiceGPTは特定条件下であれば人間が介在しなくても自動応答できるレベル4に到達しており、あらゆる電話タスクに応答可能なレベル5にも近づいている状況です。
今後は更にデータを収集し、日本語会話の自然性・レイテンシの最適化、社内システム連携、セキュリティ・監査機能の強化を段階的に実装し、レベル5の実現を目指します。
<ロードマップ>
レベル1:
AIによる人間オペレーター支援による業務効率化と応対品質の均一化。顧客と直接対話しない裏方としてのAI運用。
例)自動文字起こし(ASR)、NGワード検出、感情分析
レベル2:
通話中および通話後の定型業務のAI代替による作業時間の大幅削減。
例)LLMを用いた要約生成
レベル3:
AIによる最適回答提示による応対の迅速化と属人化の解消。人間による最終判断と発話。
例)会話文分析による回答文の自動検索・提案
レベル4:
定型的かつ頻度の高い問い合わせへの一次対応の完全自動化。人間による複雑なエスカレーション対応への集中。
例)TTSを用いた対話での予約対応
レベル5:
シナリオに依存しない、人間のように自然で柔軟な対話能力。あらゆる電話応対タスクの完全自動化。
例)エージェント機能による複雑な問題解決
代表コメント(株式会社Spark+ 代表取締役社長 本田 純平)

「電話は依然として“生活者に最も近い窓口”であり、同時に深刻な人手不足により現場スタッフの負荷が最も高いチャネルでもあります。Dyna.Aiとの連携によって、単なるFAQの読み上げではない“柔軟にお問い合わせ応答を実現する音声AI”を日本市場に適する形で実装し、保険・金融・サービス業・製造・不動産をはじめ多くの産業で品質と生産性を両立させていきます。私たちはレベル5の汎用自動応答を見据え、AIコールセンターの新しいスタンダードを日本からつくってまいります。」
代表コメント(Dyna.Ai Technology Pte. Ltd. CEO Tomas Skoumal)

「当社は、VoiceGPTの力を活用して、保険業、金融業、サービス業、製造業、不動産業などを始めとする業界の飛躍的な効率化を実現できると確信しています。今回の取り組みで、日本における強力なパートナーであるSpark+と志を同じくしてコラボレーションできることを大変嬉しく思います。このコラボレーションを通じて、日本市場におけるAIボイスエージェントの立ち位置を確立し、共にビジネス・プロセスの変革を実現します。」
協業先企業情報
DYNA.AI TECHNOLOGY PTE. LTD.

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会社名:DYNA.AI TECHNOLOGY PTE. LTD.
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会社概要:Dyna.Aiは、シンガポールに本社を置くAIサービス企業であり、最先端のAIを活用した製品やソリューションによって金融業界を始めとする各業界を変革しています。 アジア、中東、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカなどの国や地域でグローバルに事業展開し、銀行、フィンテック企業、保険事業者、通信事業者、小売業、eコマースなど、幅広い業種に対してサービスを提供しています。
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代表者:Tomas Skoumal
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所在地:Singapore Office:Republic Plaza #23-05, 9 Raffles Place, Singapore 048619
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URL:https://dyna.ai
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日本支社:DYNA.Ai 株式会社
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代表者:司馬 縦横
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日本所在地:〒107-0052 東京都港区赤坂4丁目14-4
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日本URL:https://dyna.ai/ja
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事業概要:音声・アバター・テキストのAIエージェントプラットフォーム「Agent Studio」を軸とした「VoiceGPT / AvatarGPT / TextGPT」の開発・提供。
株式会社Spark+ 会社情報

Spark+は東大 松尾研発スタートアップとして、最先端AI技術を活用した特化型DXソリューションを提供しています。特に現場起点のAIエージェント構築技術に強みを持ち、三菱重工業、豊田自動織機、NTN、ライフネット生命をはじめとするエンタープライズ企業との協働プロジェクトを推進しています。
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会社名:株式会社Spark+(英名:SparkPlus Co., Ltd.)
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所在地:東京都文京区本郷6-25-14 宗文館ビル3F(HONGO EGG内)
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設立:2024年2月
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代表者:代表取締役社長 本田 純平
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事業内容:産業向けAIソリューション・コンサルティング
注釈
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VoiceGPT:自然言語での音声対話を行い、業務システムと連携して処理を自動実行するAI。Dyna.Aiのコア技術を基盤に、日本市場向けに共同開発。
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LLM(Large Language Model):大規模言語モデル。膨大なデータを学習し、自然文の理解・生成を行うAI。
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レベル5(汎用的な自動応答):添付図が示す最上位段階で、幅広い電話タスクを自動化し、人間はエスカレーション案件のみに集中する状態。
お問い合わせ先
株式会社Spark+ 広報係
Email:pr@sparkplus.co.jp
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