『CENTRESTAGE』盛況のうちに閉幕
東京発ブランド「フェティコ」 2024春夏コレクション披露で世界を魅了
4年ぶりの本格リアル開催となった同展示会は、「Radiant Wellness」をテーマに、18カ国・地域から210以上のブランドが一堂に会し、画期的なデザインおよび最新コレクションを披露しました。今年は、デジタルファッションとサステナブル開発の要素が大幅に取り入れられたほか、色鮮やかなサイネージが会場を彩りました。開幕初日のオープニング・ガラショーには、東京発ブランドの「フェティコ(FETICO)」が登場し、最新コレクションのランウェイショーを披露するなど、世界中のバイヤーやファッショニスタをクリエイションの世界へ誘いました。また、特に中国本土、ASEAN諸国、中東からのバイヤーが大幅に増加し、同展示会が多彩なファッション・ブランドにおける国際的なビジネスプラットフォームであることが証明されました。
インスピレーションの源となる『香港』 海外初ランウェイショー
開幕初日のオープニング・ガラショー「CENTRESTAGE ELITES(センターステージ エリート)」には、舟山瑛美氏が手掛けるブランド「フェティコ(FETICO)」が、同ブランド海外初のランウェイショーを行い2024年春夏コレクションを披露しました。真っ赤に染まった会場と、繊細なデザイン服のインスピーションの源となったのは、アジアン・ポップスの女王として名を馳せる香港のシンガーソングライター兼女優のフェイ・ウォン。色鮮やかな赤や白のフェミニン且つ女性の造形美を強調したコレクションは、世界中のバイヤーやファッショニスタを魅了しました。もう1つのインスピーションとなったのが、フランスの現代美術家ソフィ・カルの作品集「THE HOTEL」。また、今季のコレクションのテーマには舟山氏の願い《自分らしくあることを楽しむことができれば、人生はもっと豊かになるはず。自由に生きる女性を誰も邪魔しないで》――――。肩書きや年齢に捉われず自由に生きる強さと個性へのメッセージが、コレクションから発信されました。
大胆なスリットカッティングと鮮やかな赤を基調にしたクリエイションを披露したデザイナーの舟山氏はランウェイショーを終え、反響について次のように語りました。「東京で行うショーとは異なる点もあり、戸惑うこともありましたが、演出やキャスティングなどブランドの意志を伝えるFETICOらしいショーを披露できたと思います。香港全体で、ファッション業界を盛り上げる姿勢を感じました。アジアだけでなく欧米からもバイヤーの誘致といった施策にも、感銘をうけました。ショールームは開催していないため、直接の取引はまだありませんが、新規の問い合わせや海外フォロワーも増え、手応えを感じています。」
パリ・ファッションウィークなどで、国際的に高く評価される香港デザイナーのウィルソン・チョイ氏によるファッションブランド「REDEMPTIVE」も、スタイリッシュな最新コレクションを披露し、会場はさらなる熱気に包まれました。
オープニング・ガラショーに続いて、地元香港の新進気鋭のデザインアーティストに焦点を当てた「Fashion Hong Kong ランウェイショー」も開催され、今最も香港で勢いのある4つの注目ブランドが、2024年春夏コレクションを披露しました。SF要素を強調したANGUS TSUI、エレガント且つ実用的なデザインを重視したDorisKath、ビビッドな色使いで自己愛を表現した112 mountainyam、遊び心を強調したスタイリッシュなSUN=SENによるデザインコレクションを纏った香港バレエ団のダンサーが華麗なるダンスを披露し、その斬新な演出は観客を圧倒しました。
ファッション業界動向やトレンドについて見識を共有
様々なランウェイショーに加えて、香港のファッショントレンドとサステナビリティに関する対談式セミナーやフォーラムが数多く行われました。開催2日目(9月7日)には、ファッション業界に精通するインフルエンサーのマスイユウ氏が、FETICOデザイナーの舟山氏とリステアの柴田麻衣子氏とともに、日本市場におけるアジア系ブランドのトレンドと将来性について語るトークショーが行われました。
回答者の85% 香港をフィジカル展示会の最有力候補地に
会期中、ファッション業界の展望とトレンドについて、約350の出展者とバイヤーを対象とした調査が行われました。回答者の67%が「香港でデザインされた製品は先進国市場と同等の品質である」と回答し、85%の回答者が、重要なフィジカル展示会の候補地として、香港を挙げています。これは、世界のファッション業界における香港の位置づけを反映した結果となりました。
多くの回答者は、来年の売上全体について楽観的な見方を示しており、旺盛な需要と消費者の強い購買力の回復は、今年の重要なビジネス機会であると捉えられました。
- 約60%の回答者が今後1〜2年以内に売上が伸びると予想。ビジネス出張が徐々に再開されるにつれ、回答者の30%は1年以内にビジネスの成長がパンデミック以前のレベルに回復すると予想、26%は1年半を要すると予測。
- 45%が新興市場における需要の高まりと、消費者の購買力の回復は、今年の重要なビジネス機会と認識。
- 60%以上が世界経済の変動を主要な課題として認識。パンデミックは業界の事業運営に影響を与えましたが、同時に、ビジネスにおけるオンラインチャネルへの移行を加速させました。回答者の47%が、過去6ヶ月間の売上/購入の半分以上をオンライン経由で行い、さらに78%が、今後の2年間で、売上/購買の半分以上がオンラインチャネルで行うと予測。回答者のうち36%が、過去6ヶ月間に利用したオンライン取引プラットフォームのトップとしてhktdc.com Sourcingと回答。
次のトレンドが世界中から集結 ファッション業界は持続可能性の重要性を強調
会期中には30以上のファッションショーやイベントが開催されたほか、最終日には一般公開され、業界関係者だけでなく多くの一般来場者やファッショニスタの注目を集めるこのイベントは、多くの出展者とバイヤーの新たなビジネスチャンス創出に大きく貢献しています。
今年の展示会には、持続可能な活動を実践する国内外のファッションブランドが参加しました。日本からは、合同展示会プラグインとの提携により、絶滅危惧種の動物たちに寄り添ったフェアトレードグッズを取り扱うブランドSAMSARAや、世界にひとつのカラフルなクレイ(粘土)ジュエリーのブランドniconeruが出展しました。
2019年に設立された香港のスポーツウェアブランド「ARTY:ACTIVE」は、100%リサイクル繊維を使用し、衣服のデザインサービスを提供してきました。同社は、過去の本展示会で中国本土の顧客とのネットワークを築き、また、香港貿易発展局主催の別のイベントを介してマレーシア市場への参入にも成功しています。同社の創業者であるツァン氏は次のように語っています。「私たちの目標は、ブランドを宣伝し、国際市場に進出することでした。展示会で出会ったバイヤーのうち、タイ、韓国、カンボジア、ベトナムから8人のバイヤーが発注を予定しています。その結果、ビジネスの総額は7桁台の香港ドルに達します。」
重慶のS.N.D Ltd.の購買責任者である劉氏は、初参加したCENTRESTAGEについて次のように述べています。「これまでは、主にパリ、ミラノ、上海のファッション・ウィークに参加することに重点を置いてきました。今年初めてCENTRESTAGEに参加しましたが、新進気鋭の才能あるデザイナーを数多く発見しました。さらに、香港、日本、韓国から参加した8人のデザイナーと商談を通じて出会う機会を得ました。そのうちの4名とは、新たなビジネスパートナーシップを広げる可能性がありますので、さらにフォローアップするつもりです。」
グランドフィナーレ 「香港ヤング・ファッション・デザイナーズ・コンテスト2023(YDC)」
同展示会の最終日には、香港の若手ファッションデザイナーの登竜門とされる「香港ヤング・ファッション・デザイナーズ・コンテスト2023(YDC)」が行われました。「Everything is Inspiration」のテーマのもと、ファイナリストに選ばれた香港の10名のデザイナーがインスピレーションと創造性を発揮したユニークなコレクションを披露し、香港のファッション・デザインの無限の可能性を浮き彫りにしました。
同展示会には、19の国と地域から240のファッションブランドが出展、デジタルの要素やサイネージが会場を彩り、7700名以上のバイヤーと一般来場者を魅了しました。
(写真上)オープニングセレモニーの様子
(写真右上)FETICOデザイナーの舟山瑛美氏
(写真下)オープニング・ガラショー「CENTRESTAGE ELITES」で最新コレクションを披露するFETICO
フェア最終日には、香港で最も権威ある「香港ヤング・ファッション・デザイナーズ・コンテスト(YDC)」のファイナル審査が行われ、ジェイソン・イン氏が最優秀賞を獲得しました。
各ランウェイショーの模様は、CENTRESTAGE公式サイト、SNS(フェイスブック、インスタグラム)でご視聴いただけます。
CENTRESTAGE ELITE(ランウェイショー):https://www.youtube.com/watch?v=QKXxxT8ZmD4
【公式サイト】
https://www.facebook.com/HKTDC.Exhibition
https://www.instagram.com/hktdclifestyle/
リリース写真ダウンロード:https://bit.ly/3sZvXQi
【主催者について】
香港貿易発展局 (HKTDC) は1966年に設立された公的機関であり、香港の貿易の促進、支援、発展を担っています。香港貿易発展局は中国本土の13カ所を含めて世 界50カ所に事務所を設置し、香港が双方向でのグローバルな投資とビジネスの拠点となるよう尽力しています。香港貿易発展局は中小企業を主な対象に、中国本土および国際市場におけるビジネスチャンスを創出するため、展示会、国際会議、ビジネス使節などを運営・実施しています。香港貿易発展局はまた、最新の市場分析や製品情 報を、貿易関連のデジタルニュースなどのチャネルを通じて提供しています。
詳しい情報は公式サイト:www.hktdc.com/aboutus (英語)、www.hktdc.com/Japan (日本語)をご覧ください。
フェイスブックを通じて日本語での情報発信も行っています。
www.facebook.com/HKTDC.Japan
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