2018年の広告コピーから生まれた一行は「 なんとAIの、広い、深い。」2万6千件のビッグデータを解析
4回目となる今年は、2018年TCC賞の選考対象となった広告コピー全6,958件を調査。そのうちCMについては1つのセリフを1件の広告コピーとしてカウント、計26,442件が分析対象となった。各単語の使用頻度と昨年来の急上昇頻出単語をもとに複合・編集する手法により、マッシュアップコピーを作成した。
ビッグデータ解析では、調査対象の広告コピーについて自然言語解析を実施。急上昇頻出単語を抽出するため、全広告コピーを単語に分割し、単語ごとに品詞を分類。同一企業による広告の大量出稿による影響を抑えるため、同一企業の広告による単語は1カウントとした。
その中で「最も多く見られる広告コピーは3〜10単語から成ること」「最も多く見られる文章構造は『副詞-名詞-助詞-記号–形容詞-記号-形容詞–記号』であること」に注目。さらに、急上昇頻出単語の調査結果より、増加率が高く意味の通じるものを選出して組み合わせたところ、2018年を象徴する広告コピーとして、以下の一行が浮かび上がった。
※調査結果の詳細は、データ解析に協力した、かっこ株式会社の調査ページを参照。
https://cacco.co.jp/information/tcc_2018
品詞別の急上昇頻出単語の特徴としては、名詞の1位に「AI」で増加率19.0倍。「ドイツ」を抑えてトップに立った。
形容詞は「広い」「深い」が1位と2位を占めている。人の間違いを激しく責め立てない、小さな出来事やハプニングでイライラしない、周囲への影響を考えて行動できる、物事の本質を見きわめて行動できる、どんな相手にも分け隔てなく接する、相手のよさを素直に認めることができる、困っている人に手を差し伸べられる、感謝や謝罪の言葉を素直にいえる、そんな心の広さ、懐の深さを求められているのだろうか。
副詞では「なんと」が他を抑えて1位になった。感心・失望などの気持ちを強調して表わす言葉であり、相手に呼びかけ同意を求めたり反応を探ったりするときに用いる言葉でもある。2018年は、あらゆるジャンルで心をゆさぶられることの多い1年であったと思われる。
この解析結果について、コピー年鑑2018の編集委員長を務めた磯島拓矢氏は下記のコメントを寄せた。
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「世間の関心事に当てるのが広告だとすれば、『AI』というワードが多く使われたのは当然でしょう。もちろんその使われ方は、礼賛するもの、懐疑的なもの、双方あったと思いますが。広告というのは文字通り『広く』『告げる』ものですから、『広い』というワードの人気はわかります。その一方で『深い』というワードも使われているのが今だなあと思います。コミュニケーションにおいて、到達率という広さだけではなく、理解の深さも求められているのが、今なのかもしれません」
コピー年鑑2018編集委員長 磯島拓矢
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「コピー年鑑2018」は近日発売予定。今回の解析結果と照らし合わせて眺めてみるのも、おもしろいかもしれない。
■TCC(東京コピーライターズクラブ)紹介
東京を中心に日本全国で活躍するコピーライターやCMプランナーの団体。毎年4月、前年度に実際に使用された広告の中から、優秀作品を選出。その制作者を「TCC賞」受賞者として発表し、秋に受賞作品のほか優秀作品を掲載した「コピー年鑑」を発行。ことばの専門家集団というスタンスから日本の広告界のコミュニケーション技術の向上を牽引している。
公式 HP: http://www.tcc.gr.jp/
■かっこ株式会社紹介
かっこ株式会社は「ちょっとだけ未来の判断材料を提供するビッグデータカンパニー」。ビジネスの最適化や課題解決への指標(打ち手)の発見、EC・金融における不正検知や決済コンサルティングまで。データサイエンスから得られた結果をもとに、お客様の誰もがすぐに次の行動に移せる価値を提供している。
かっこ株式会社 HP: http://cacco.co.jp/
広告コピービッグデータ解析調査結果: https://cacco.co.jp/information/tcc_2018
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