植物由来の次世代合成繊維PlaXを開発するBioworksが「Progress Report 2025」を初公開

Bioworks株式会社(本社:京都府相楽郡、代表取締役社長CEO:坂本孝治、以下「Bioworks」)は、サステナビリティビジョン実現に向けた取り組みや、自社が研究開発する植物由来の次世代合成繊維「PlaX(プラックス)」の事業・開発進捗とパートナー企業との連携についてまとめた「Progress Report 2025」を発行しました。
本レポートでは、PlaXの新たなグローバルサプライチェーンでのLCA分析の結果や、サステナビリティビジョン実現に向けてのロジックモデルと活動、ケミカルリサイクルの実証実験の進捗について初公開しています。
Bioworks「Progress Report 2025」は下記URLよりご覧ください。
https://bioworks.co.jp/company/sustainability/
Bioworksとして初となるProgress Report発行の背景
Bioworksは「つくる喜びと、着る豊かさが続く、新たな⽣態系(エコシステム)」をサステナビリティビジョンとして掲げ、自社が研究開発する植物由来の次世代合成繊維PlaXを通じて、持続可能なアパレル産業への移行を推進しています。
このたびBioworksは、サステナビリティビジョンの実現に向けた取り組みの進捗状況を明示し、ステークホルダーの皆さまの理解を深め、共感を醸成することを目的に、Bioworksとして初となるProgress Reportを発行いたしました。
本レポートの発行は、ファッション産業における環境課題に対し、植物由来の合成繊維という新たなソリューションが、持続可能な選択肢となる可能性を示す契機となります。このたびの発行を通じて、パートナー企業との連携を強化し、多くの人に取り組みを知ってもらうことで、ビジョンの実現をより確かなものとしてまいります。
Bioworksが2030年に目指す姿と、サステナビリティビジョン実現に向けたロジックモデルの公開
Bioworksはグローバル量産体制の確立に向け、サプライチェーンの再構築を進めるとともに、PlaX の製造手法をフルコンパウンド*1 からマスターバッチ*2 製法へ移行しました。これにより、混練量や輸送量の削減が可能となり、さらなるCO₂排出量の抑制が期待されることから、LCA分析の再試算を実施しました。
その結果、ポリエステルからの代替によって、短繊維(原綿)で50%、長繊維で70%のCO2排出量の削減率を期待できることがわかりました。
*1:添加剤を事前に樹脂と完全に混ぜ合わせた材料
*2:添加剤を高濃度に分散させたペレット状の材料

また本レポートでは、Bioworksが2030年までに目指す姿として、石油由来のポリエステルの2024年から2030年までの増分のうち10%を代替し、合計220万t-CO2の削減に貢献することを掲げています。

さらに、サステナビリティビジョンの実現に向けたロードマップを示すロジックモデルを初公開しています。
具体的な取り組みとして、PlaXの研究開発、認知拡大とリレーションの構築、持続可能なサプライチェーンの構築、PlaXのリサイクル技術開発・スキーム構築、そしてPlaX製品の透明性・トレーサビリティ向上について、それぞれ目指すゴールと進捗状況を掲載しました。

サステナビリティビジョン実現に向けたステークホルダーとの取り組み
本レポートでは、Bioworksがサステナビリティビジョンに掲げる「つくる喜び」と「着る豊かさ」をテーマに、ステークホルダーと対談したインタビュー記事を公開しています。


PlaXの紡績からファブリックまでの素材開発を手掛ける長谷虎紡績株式会社(本社:岐阜県羽鳥市、代表取締役社長:長谷享治)の長谷享治 代表取締役社長には、素材開発を通じた「つくる喜び」について伺いました。


また、株式会社マッシュスタイルラボ(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:近藤広幸)の岩木久剛 執行役員には、PlaX採用の経緯と「着る豊かさ」についてお話しを伺いました。同社が展開するデイリーウェアおよびヨガウェアを⼿掛けるレディースブランド「emmi(エミ)」では、2024年春夏から3シーズンにわたり、PlaXを使用したコレクションを発表しています。


さらに、紡糸メーカー、繊維商社、ブランドを含む全6社にもご協力いただき、PlaX採用の経緯や今後の展開についてのインタビューを「パートナー企業の声」として公開しました。
PlaXとは
「PlaX」は、サトウキビなどの植物を原料とするバイオマス素材「ポリ乳酸(PLA)」に、当社が独自に開発した「植物由来の添加剤」を加えることで、品質と機能をアップデートしたカーボンニュートラルに貢献する新素材です。
石油由来の合成繊維であるポリエステルなどの代替はもちろん、汎用性に優れた素材として世界的に注目を集めています。
《PlaXの特徴》
・ポリエステルと比較して、PlaXに置き換えることで、長繊維の製造にかかるCO2排出量を70%削減、短繊維(原綿)の製造にかかるCO2排出量を50%削減。
・綿と比較して原料から糸製造時までの水使用量を90%削減。
・微生物によって水やCO2に分解される「生分解性」の特性を持つ素材。
・廃棄物から同等の素材を再生産する「ケミカルリサイクル」と相性が良く、資源を循環させるクローズドループの実現に向けた研究開発が進む。
・焼却廃棄時のCO2排出量を削減。ダイオキシンなどの有害物質も発生しない。
Bioworks株式会社 会社概要
Bioworksは、「つくる喜びと、着る豊かさが続く、新たな⽣態系(エコシステム)」をビジョンに、ポリ乳酸を原料とする植物由来の次世代合成繊維「PlaX」の製造・
販売を⾏うマテリアルクリエイションカンパニーです。
2015年の創業以来、ポリ乳酸の研究開発で蓄積された知⾒をもとに、2021年より繊維事
業へと展開。ファッション業界における⽯油由来原料からの脱却の⼀翼を担う素材として
、国内外の繊維企業やブランドから注⽬を集め、採⽤が始まっています。
■ Bioworks株式会社
代表取締役社長CEO:坂本孝治
本社:京都府相楽郡精華町光台1-7けいはんなプラザラボ棟7F
設立:2015年
事業内容:改質ポリ乳酸コンパウンド(PlaX)および製品の製造、販売、資源循環を促進する事業等
■ Bioworks WEB: https://www.bioworks.co.jp/
■ bio公式OnlineStore: https://bio-plax.com/
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