情報の大洪水からどうやって真実を見極めるか!?『ウソは真実の6倍の速さで拡散する』を11月21日に刊行します
「オールドメディア」の記者とウェブメディア編集者が丁々発止で繰り広げる対談から、ネット社会の「今」が見えてくる
真実と虚偽がないまぜとなっているネット空間では、事実・真実よりも「フェイク(ウソ)」の情報が求心力を高めています。それは、時に各種の選挙で結果に影響を与えるまでになりました。その典型的な例としてしばしば指摘されるのが、昨年の兵庫県知事選です。自身の当選を目的とせず、特定候補者を後押しする「二馬力選挙」を明言したある候補者が選挙運動で駆使したのはSNS。ライバル候補者に関する誹謗中傷や虚偽の情報を次々と投稿し、それを鵜呑みにしたネットユーザーが呼応して新たな攻撃を引き起こす事態となりました。
こうした動きを後押しするのは、ネット上の「バズり」や「炎上」が収益に直結するからです。しかも、フェイクはあっという間に拡散し、事実でそれを打ち消そうとするフェイクや「言論の自由」をはき違えた「作られた真実」の横行は、正しさや民意ではなく、人智を超えた何かが社会を支配する「ディストピア」(暗黒社会)を招きます。
本書では「オールドメディア」の代表格と揶揄される新聞の記者OBと、ネットの推移を長年観測してきたウェブメディア編集者が、迫りくるディストピアの危険性を対談形式で検証していきます。
【本書の構成】
第1章 「フェイクの海」生んだトランプ
第2章 日本でも広がる扇情的「アテンション・エコノミー」
第3章 中毒・犬笛が招く攻撃性、分断される社会
第4章 「引き下げデモクラシー」と「第5の権力」

【著者略歴】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973年、東京都生まれ。一橋大学商学部を卒業後、博報堂に入社し、企業広報を担当する部署に配属される。2001年退社し、フリーの雑誌編集者・ライターへ転身。2006年からはネットニュースの編集に携わるが、過酷なPV稼ぎと「バズる」ことが重視される空気感に疲れ、2020年11月に東京を脱出して佐賀県唐津市へ移住した。『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)など、ネット関連の著書が多数ある。
稲熊均(いなぐま・ひとし)
1959年、群馬県生まれ。国学院大学文学部を卒業後、中日新聞社に入社。モスクワ支局長、特別報道部長、編集局次長、事業局長などを経て2024年に退職し、フリー記者となる。本書では、中川さんが「週刊ネットで何が…」の連載開始当初に受けた厳しい指導ぶりから「ヤクザ記者」と評した。共著に『連鎖・児童虐待』(角川書店)など。
【書誌情報】
発売日:2025年11月21日
仕様: 四六判 並製 188ページ
価格: 1,650円(本体1,500円+税)
ISBN: 978-4-8062-0838-9
発行元:中日新聞社(東京新聞も発行)https://www.tokyo-np.shop/c/itemlist/tokyo/books
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