【3/8国際女性デー】に向けて「女性管理職に関する調査」を発表 管理職未経験女性「管理職になりたい(※どちらかというと含む)」5割超
~女性管理職増に有効なのは「柔軟な働き方の実現」~
女性の多様な働き方への支援を通じて、すべての人の自分らしい人生を応援する人材サービス企業株式会社Waris(所在地:東京都千代田区、共同代表:米倉史夏、田中美和、河京子、以下Waris)は、3月8日の「国際女性デー」を前に、「女性管理職に関する調査~経験者と未経験者の両視点から探る~」の結果を本日発表いたします。
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■調査背景
2023年には上場企業が女性管理職比率を開示することが義務付けられましたが、2024年末には厚生労働省から未上場企業も含む従業員101人以上の企業に女性の管理職比率と男女の賃金差異の公表を義務付ける方針が示され、2025年の通常国会への女性活躍推進法改正案の提出を目指すとされています。
これにより、情報の透明性を高めるとともに、企業間の競争原理を促し、女性の管理職登用が一層進むことが期待されており、女性管理職への注目と需要は近年ますます高まってきています。
そのような中で、“女性管理職はどのような悩みや課題を抱えているのか”“何が女性管理職増加に寄与するのか”などの女性管理職に関する現状や課題を明らかにすることで、女性管理職増加の一助とすべく本調査を企画・実施いたしました。
■調査設問
1.【管理職 経験者限定】苦労していることや課題
2.【管理職 未経験者限定】管理職になりたいか否か(やりたい理由、やりたくない理由)
3.女性管理職を増やすために有効だと考えることは何ですか
4.女性管理職比率の公表義務化は女性管理職比率増に有効か
5.男女の賃金差異公表義務の対象範囲拡大は女性管理職比率増に有効か
6.管理職として大変だったことと、その乗り越え方について(フリーコメント)
7.“女性×働く”に関して(フリーコメント)
■調査結果
1.【管理職 経験者限定】苦労していることや課題(複数回答/n=194)
1位「精神的なプレッシャーが大きい」、2位「ワークライフバランスが取りづらい」、3位「男性中心のコミュニケーションや組織風土」
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2.【管理職 未経験者限定】の管理職をやりたいか否か/それぞれの理由は(複数回答可/n=98)
管理職になりたい「はい」「どちらかというとはい」が53%、「いいえ」「どちらかというといいえ」が47%
「はい」「どちらかというとはい」の理由:経験やスキルを磨きたい、仕事内容に興味ややりがいを感じる、より高い給与や報酬を得るため、裁量を広げたいから、自身のキャリアビジョンの実現のため など
「いいえ」「どちらかというといいえ」の理由:労働時間や仕事量への不安があるから、自分の能力・経験が不足していると感じるから、ワークライフバランスへの懸念があるから、管理職に興味がない など
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3.女性管理職を増やすために有効だと考えることはなんですか(複数回答可/n=292)
1位「柔軟な働き方の実現」、2位「子育て・介護などライフと仕事の両立支援」、3位「夫やパートナーの家事・育児協力」、4位「業務経験、キャリア開発機会の男女格差是正」、5位「家事・育児は女性がするもの」などの性役割意識のような社会通念・風潮がなくなる(緩和する)こと
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4.女性管理職比率の公表義務化は女性管理職比率増に有効か(複数回答可/n=292)
「有効だと思う」(59.6%)、「有効だとは思わない」(25.0%)、「わからない」(15.4%)
「有効だと思う」理由:女性が企業選びの参考にすることで競争が生まれる、外圧・法的規制が変革を促す、企業の意識改革のきっかけになる、女性比率の高い企業が増えればそれが「当たり前」になる など
「有効だとは思わない」理由:形式的な対応・形骸化の懸念、育児などとの両立の困難さといった課題の本質的な解決にはならない、管理職は適任者がなるべき など
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5.男女の賃金差異公表義務の対象範囲拡大は女性管理職比率増に有効か(複数回答可/n=292)
「有効だと思う」(59.6%)、「有効だとは思わない」(24.0%)、「わからない」(16.4%)
「有効だと思う」理由:数値で事実を可視化することで企業の対応が促され女性の管理職登用も進む、女性が公平な賃金を得られることが明確になれば管理職を目指す意欲が高まる、外圧・法的規制による強制力となる など
「有効だとは思わない」理由:賃金差の要因が複雑で直接的な影響は薄い、管理職比率の増加に直結しない、数字合わせや形骸化の懸念、性別ではなく個々の成果などに応じた賃金体系が望ましい など
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6.管理職として大変だったことと、その乗り越え方について(フリーコメント)
管理職として大変だったこととして、「ワークライフバランスと育児・介護の両立」「ジェンダーバイアス・職場文化の課題」「キャリアの障壁とロールモデル不在」「マネジメントにおける困難と人間関係の葛藤」「自分のメンタルヘルスとの向き合い」などに関する回答が目立ちました。
「子供が生まれた時、子供に病気が見つかり長期の入院手術を繰り返した時、前倒しのキャリアでよかったと心から思いました。何があっても自分の価値は変わらないと信じ続ける気持ちの強さも大事でした」(50代/代表取締役)
「当時の担当役員が『他の女性の見本になってほしい』と2人の子供がいた私を推薦してくれた。『なぜ残業もしないのに推薦されるんだ』と限られた推薦枠から外れた男性社員から陰口を叩かれ、また一般社員の女性からも『異質な人』的な冷めた視線も感じた。雑音はシャットアウトするスタンスで、評価してくれる人達も一定数いたので、そちらに意識を向けてやり過ごしました。」(50代/課長)
「プレッシャーによる自律神経不調で、2回ぐらい倒れて心療内科に通いました 20代だったのでそこからキャリアをワークライフバランス重視に方向転換できたのはよかった」(40代/プロデューサー)
7.“女性×働く”に関して(フリーコメント)
“女性×働く”について自由にご記載いただきましたが、「多様な働き方の普及」「男女平等なキャリア支援」「ロールモデルの創出」「評価基準の多様化」「男性の家庭進出」「キャリア教育の強化」「多様な生き方を認める文化と社会全体のマインド改革 」など働き方の柔軟性や多様なキャリア形成を求める声が多く寄せられました。
「家族が健康で仕事も順調な時は両立も苦に感じないが、ひとたびバランスが崩れると途端にその負担が女性にかかる社会のありように疑問を持っている。私は昨年春までフルタイムで勤務していたが子供達の不登校をきっかけに自分の体調悪化や仕事の調整がうまく行かなくなり現在休職している。」(40代/管理職未経験)
「入社時は、むしろ女性の方が優秀ではないかと感じることが多いにも関わらず、数年たつと企業で昇進していける力(業務知識・経験もですがモチベーション?姿勢?といった考え方・視野の広さ部分も)を身に着けているのは男性、という印象。何がこの差を生んでいるのでしょうか。努力の方向性が違うのかなと思ったりします。」(40代/管理職未経験)
「地方にいても活躍できる、または自分のキャリアの選択肢がもてる社会が来たら良いです。企業にとっても、人材活用や多様性でプラス面が多いと思います。また、フリーランスの使い方をわかっていない企業が多いので、もう少し外部人材を取り入れる選択肢が企業にも広まるといいです。」(40代/部長)
「本来の理想は女性、男性という区別がなくなることだと思う。出産、育児、介護などのライフイベントがある時に、女性の役割がどうしても増えてしまう現状がある。出産と授乳以外は男性でもできる仕事なので、家族が助け合ってライフイベントと仕事を両立させられる環境を国や企業側が用意すべきである。」(60代/取締役)
■調査への考察
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株式会社Waris 共同代表 田中美和
今回の「女性管理職に関する調査~経験者と未経験者の両視点から探る~」では、管理職経験のある女性とないの女性を対象に、(管理職経験者向け)全13問、(管理職未経験者向け)14問の調査を実施いたしました。
調査から女性管理職比率の向上には、組織の中でマイノリティになりがちな管理職女性たちを孤独にさせない制度や仕組み、管理職がワークライフバランスを実現するための両立支援策、リモートワーク・フレックスタイム等の柔軟な働き方が不可欠だということがわかりました。
女性管理職比率や男女の賃金差異に関して公表義務化対象企業の拡大が想定されていますが、これらの施策について「女性管理職比率増に有効」と5割以上の女性たちが前向きにとらえていることも明らかになりました。
本調査の結果を踏まえて、Warisは管理職(候補)人材として、成長意欲の高いハイスキル女性のご紹介を行うと共に、管理職・役員として働く女性の事例の発信、女性がリーダーとして活躍するために必要なことに焦点をあてたウェビナー開催、多様なリスキリング講座の開催などを通じてリーダー層におけるジェンダーバランスの適正化を推進し、「誰もが自分らしく生きられる社会づくり」に貢献してまいります。
■「女性管理職に関する調査~経験者と未経験者の両視点から探る~」概要
調査期間:2025年1月15日~1月31日
調査対象:管理職経験のある女性/管理職経験のない女性
調査方法:WEBアンケートフォームによる回答
回答数:292件
調査主体:株式会社Waris
※全調査結果をご希望の方は、広報チーム(pr@waris.co.jp)までお気軽にお問合せください。
■引用・転載にあたってのお願い
「女性管理職に関する調査」は、下記条件に基づきご自由にご引用・ご転載いただけます。
・必ず、「株式会社Waris」のクレジット表記をお願いいたします。
・引用、転載先のWEBサイトから調査結果へのリンクを行う場合は、以下のURLをご利用ください。
https://waris.co.jp/25438.html
■株式会社 Warisについて(https://waris.co.jp/)
エージェント事業、リスキリング事業、ソリューション事業を通じて、すべての人の『自分らしい人生(Live Your Life)』を応援する人材サービス企業。ビジネス系フリーランス女性と企業とのマッチングサービス「Warisプロフェッショナル」を主軸として、女性役員の紹介サービス「Warisエグゼクティブ」や仕事に直結するリスキング(学び直し)を支援する「Warisリスキリング」、ハイキャリア女性向けの転職サービス「Warisリーダーズキャリア」などを展開。
ご登録者数 約28,000名、顧客企業 約2,900社。(2024年11月末時点)
<会社概要>
本社所在地:東京都千代田区神田鍛冶町3丁目7 神田カドウチビル8F
設立: 2013年4月
代表者: 共同代表 米倉史夏、田中美和、河京子
事業内容: 人材サービス、有料職業紹介事業
各種多様な生き方・働き方に関するセミ ナー、イベント等の企画・開催・運営
※株式会社Warisはベネッセグループです(2023年6月30日より)。
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