新規事業支援の最前線へ フィラメント創業10周年記念ビジネスカンファレンス「Filament X Frontier」開催報告

知の探索が交差する一日|豪華トークセッション&ビジコンAWARDS 2025を同時開催

株式会社フィラメント

企業の新規事業創出を支援するフィラメント(本社:大阪府大阪市、代表:角 勝、以下フィラメント)は、2025年4月に創業10周年を迎えました。その節目となる今年、一日限りのビジネスカンファレンス「Filament X Frontier(フィラメント・クロス・フロンティア)」を、2025年6月9日(月)に虎ノ門ヒルズ ステーションアトリウムにて開催しました。当日は150名を超える方々にご参加いただき、大盛況のうちに終了いたしました。

本カンファレンスには、新規事業支援の最前線で活躍する実践者や有識者が集結。多彩なトークセッションに加え、「ビジコンAWARDS 2025」も同時開催し、参加者の皆様に学びとネットワーキングの機会を提供しました。

「Filament X Frontier」カンファレンス概要:

本カンファレンスでは、企業の持続的な成長を支える「両利きの経営(知の深化と知の探索)」を軸に、変化の激しい経営環境において求められるリーダーシップや組織能力について、実践者によるリアルな知見の共有が行われました。

特に、「知の探索」を支える越境・挑戦・学習の仕組みや、組織文化そのものを変えていくアプローチにフォーカスし、参加者にとって多くの気づきと問いを促すセッションが展開されました。

また、企業内ビジネスコンテストを支える事務局の取り組みを称える「ビジコンAWARDS 2025」も同時開催。最優秀賞には、社内制度の設計と挑戦風土の醸成を通じて継続的な実践を重ねてきた株式会社リコーが選出されました。

イベントの締めくくりでは、フィラメントが今後10年で目指す姿として、「組織のプロトコルの新陳代謝を支援する」というビジョンが提示され、変化を内側から生み出す新たな共創のあり方に期待が集まりました。

カンファレンス後のネットワーキングでも業界の垣根を越えた出会いと対話が活発に交わされ、参加者一人ひとりの「知の探索」の次なる一歩を後押しする場となりました。

今後もフィラメントは、実践者が出会い、学び合い、未来を構想する場をつくり続けてまいります。

・名称:Filament X Frontier (フィラメント・クロス・フロンティア)

・日時:2025年6月9日(月)10:00〜19:30 (懇親会 19:30~21:00)

・会場:虎ノ門ヒルズ ステーションアトリウム

・所在地:東京都港区虎ノ門2丁目6-1

・主催:株式会社フィラメント

・協力:NIKKEI THE PITCH、森ビル株式会社

・URL:https://fxf.thefilament.jp/


開催内容:

イベントは、オープニングセッションに始まり、新規事業支援の最前線で活躍する実践者や有識者による豪華なトークセッション、YouTube番組「新規事業お悩み相談室」の公開収録など、多彩なプログラムが展開されました。さらに、企業内ビジネスコンテストを支える事務局の取り組みを表彰する「ビジコンAWARDS2025」も同時開催。最優秀賞の結果発表および表彰式が行われ、各社の取り組みが称えられました。終了後には、参加者同士のネットワーキングや対話を通じた学びの機会も提供され、充実した一日となりました。

プログラム詳細:

オープニングセッション「フィラメント10年の歩み」

10周年を迎えたフィラメントの歩み、そしてCEO角と登壇者の皆さまとの出会いについて振り返りながら、パネルセッションを行ないました。

イベント冒頭のオープニングセッションでは、新規事業における「人の成長」と「組織変容」の本質に迫る議論が展開されました。ハッカソンやビジネスコンテスト(ビジコン)などの現場での経験の積み重ねが、やがて抽象化・体系化され、新たなプロダクトや仕組みへとつながっていく――そんな営みの中に、個人やチームの「成長」が自然に織り込まれていることが共有されました。

特に印象的だったのは、「成長は目的ではなく結果である」というメッセージ。事業に本気で取り組むプロセスの中でこそ、人は変わり、組織も動き出す。新しい挑戦を通じて変容していく企業や個人の姿勢に、登壇者・参加者ともに共感が広がる時間となりました。


登壇者:

  • 入山 章栄(早稲田大学ビジネススクール 教授/株式会社フィラメント 顧問)

  • 村上 臣(株式会社フィラメント CSO)

  • 角 勝(株式会社フィラメント 代表取締役CEO)

ビジコンAWARDS2025「ノミネート企業セッション」

ビジコンAWARDS最終ノミネート企業5社が、運営現場の“あるある課題”や工夫・失敗をテーマ別パネルセッション形式で共有。他社事例から自社改善のヒントを見つける場となりました。

本セッションでは、新規事業に取り組む社員の本気を引き出す制度設計と、それを支える事務局側のスタンスについて活発な議論が交わされました。

挑戦者に経済的・心理的なインセンティブを持たせるために、キャリアを賭けた仕組みづくりに踏み込む企業の事例や、プログラムのマンネリ化を防ぐため、あえて毎年3割の構成を刷新する運営方針などが紹介され、会場の関心を集めました。

単なる制度論にとどまらず、「自分たち自身が変わり続ける」という覚悟を持った事務局の姿勢が浮き彫りとなるセッションでした。

登壇者:

  • ビジコンAWARDS2025最終ノミネート企業5社

    • 立花 達史(株式会社NHKエンタープライズ:未来投資会議)

    • 吉田 圭佑(積水化学工業株式会社:C.O.B.U.アクセラレーター)

    • 村上 健太(TIS株式会社:Be a Mover)

    • 菊池 康孝(東日本旅客鉄道株式会社:新事業創造プログラム ON1000)

    • 森久 泰二郎(株式会社リコー:TRIBUS)

  • モデレーター:垣沼 陽次郎(商工組合中央金庫 経営企画部 未来デザイン室)

  • 佐藤 啓一郎(フィラメント 取締役CXO)

トークセッション①「地方グローバル企業が語る新規事業人材育成事例」

地方企業が抱える「人材が育たない/出てこない」課題に対し、現場での突破のリアル、東京とのギャップや社内の壁をどう乗り越えたかが多角的に語られました。

本セッションでは、広島県福山市の“地方グローバル企業”常石グループの新規事業人材育成事例をもとに、新規事業に挑む個人と組織の「内側」をどう変えていくかが熱量高く語られました。中心となったのは「越境体験」と「好奇心」というキーワード。多様な経験を通じて視野を広げ、挑戦者を育てる土壌をどう作るか、各登壇者が実践や考えを共有しました。

新規事業の担い手を増やすためには、制度や採用だけでなく、否定しない風土やフォロワーを増やす文化づくりが重要であること。また、越境体験は一度きりで終わるものではなく、習慣として繰り返す中で“好奇心の筋力”が鍛えられていくという視点も印象的でした。

「越境とは転生である」という象徴的なメッセージに、会場からは深い共感が集まり、組織に新しい風を吹き込むためのヒントが詰まったセッションとなりました。

登壇者:

  • 入山 章栄(早稲田大学ビジネススクール教授)

  • 津幡 靖久(常石商事 代表取締役副社長)

  • 角 勝(フィラメント 代表取締役CEO)

  • モデレーター:宮内 俊樹(フィラメント フェロー)

トークセッション②「社内ビジコンが大企業に与える影響とその価値」

ビジコンが企業の成長にどう貢献するかを再定義し、各社の取り組みを比較しながら、組織開発や経営戦略との関係性が探求されました。

本セッションでは、新規事業が組織内で「信頼される存在」であるために必要な視点と、起案者・事務局それぞれの立場から見た意義と難しさが語られました。

限られた経営資源の中で挑戦を継続するには、「やめる決断」を含めた撤退判断の明確化が不可欠であるという指摘があり、事業創出と財務的責任の両立がテーマとなりました。また、ビジネスコンテストの制度が個人の挑戦意欲を引き出し、結果的に組織への信頼や感謝に繋がっているという実体験も共有され、制度設計の持つ“人材開発”としての可能性が示されました。

一方で、挑戦の機会をつくる事務局側の姿勢についても、「一人ひとりの挑戦者に寄り添い、汗をかくこと」が、成長実感と制度の意義を支えているというリアルな声が印象的でした。

信頼・成長・継続。その3つを支える制度運営の本質が立体的に語られたセッションでした。

登壇者:

  • 井上 裕子(関西電力 イノベーション戦略グループ)

  • 北瀬 聖光(ヤマハ 執行役員 新規事業開発部長)

  • 久保 日乃(東急不動産ホールディングス グループCX・イノベーション推進部)

  • モデレーター:田中 悠(フィラメント 取締役COO)

YouTube番組公開収録「新規事業お悩み相談室」

ビジコンAWARDS最終ノミネート企業のリアルな新規事業の悩みに、3名の相談員が本音で答えるライブ相談セッションが行われました。一社一問形式で課題を深掘りし、共通点と個別解決策の両面からアプローチすることで、参加者全体が「自分ごと化」できる60分間となりました。本セッションはフィラメントの公式YouTubeチャンネル企画(※)の公開収録として実施され、後日公開予定です。
新規事業お悩み相談室(YouTube)

本セッションでは、新規事業に関する悩みに答えるだけでなく、フィラメントが継続して発信している「新規事業お悩み相談室」の舞台裏も紹介されました。相談対応の過程を通じて、“問いとどう向き合うか”や“内省のスキル”といったテーマが、議論の中心となりました。

相談者の書き方や言葉の選び方から、背景や心情を読み解くプロファイリングの技術。抽象度をコントロールしながら、本質的な問題設定に導く“相談員”としての技。実際に寄せられる悩みの多くは「結局、リーダーが動かない問題」に帰着するものも多く、それに対してどう応答するかが相談側の力量に問われるという、リアルな現場感が共有されました。

相談に乗ることは、そのまま自らの視点や構造化力を磨く場でもある——。ユーモアを交えたやりとりの中に、組織や事業を支えるための“対話の技術”が詰まったセッションとなりました。

登壇者:

  • 蛯原 健(リブライトパートナーズ 代表)

  • 村上 臣(フィラメント CSO)

  • 角 勝(フィラメント 代表取締役CEO)

  • ビジコンAWARDS2025最終ノミネート企業5社

    • 立花 達史(株式会社NHKエンタープライズ:未来投資会議)

    • 吉田 圭佑(積水化学工業株式会社:C.O.B.U.アクセラレーター)

    • 村上 健太(TIS株式会社:Be a Mover)

    • 小西 好美(東日本旅客鉄道株式会社:新事業創造プログラム ON1000)

    • 森久 泰二郎(株式会社リコー:TRIBUS)

トークセッション③「オープンイノベーションとCVCの最前線 by NIKKEI THE PITCH」

全国スタートアップやアトツギベンチャー企業、次世代の社会起業家を支援するプロジェクト「NIKKEI THE PITCH」の企画プロデュースにより、オープンイノベーションやCVCの課題に関するセッションが展開されました。

本セッションでは、オープンイノベーションやCVCに取り組む企業・VC・支援者が集い、現場で直面する課題と今後の可能性について議論が交わされました。森ビルによる都市型施設の戦略的運営とその横断的連携の構想、アジアを軸としたVCによる日系企業との連携支援の実例など、実務に根ざした視点が次々と紹介されました。

特に、大企業のCVC活動における「社内の壁」や「調整の難しさ」に対しては、支援者側から“悩みの扱い方”や“対話の入口”としての支援のあり方が提示され、共感を呼びました。孤立しがちな挑戦を、仲間とともに進めていく重要性が再認識されるセッションとなりました。

登壇者:

  • 丸田 俊也(SolveX Capital Partners 代表取締役CEO)

  • 飛松 健太郎(森ビル Tokyo Venture Capital Hub 室長)

  • 蛯原 健(リブライトパートナーズ 代表)

トークセッション④「新規事業人材の越境体験と体験学習の効果」

新規事業人材が陥りやすい組織内バイアスを越えるアプローチとして「越境体験」に注目し、実例や体験型学習を通じて、越境の意義と可能性が掘り下げられました。

本セッションでは、今年度から本格的に始動する新規事業プログラムをめぐって、現場で奮闘するメンバーたちのリアルな思いや決意が語られました。形だけの制度にはせず、本当に事業をつくり市場に出す——その本気度と覚悟が強く伝わる内容となりました。

事務局自身も「仲間を増やしたい」「文化を育てたい」という想いを持ち、試行錯誤しながら前に進む姿勢を共有。参加者同士の情報交換やネットワーキングも活発に行われ、これから挑戦を始める人たちにとって背中を押されるセッションとなりました。

登壇者:

  • 玉置 琴奈(JFEエンジニアリング βセンター)

  • 羽室 大介(NTTテクノクロス フューチャーネットワーク事業部)

  • 柿木原 明良(フィラメント 取締役CSO)

  • モデレーター:伊藤 羊一(Musashino Valley 代表)

ビジコンAWARDS2025「結果発表・表彰式」

企業内の事業提案制度であるビジネスコンテストを支える事務局の取り組みを評価するアワードが開催されました。本アワードは、事務局の努力を評価・可視化し、ノウハウの共有を通じて企業変革を後押しする環境づくりを目指すものであり、「挑戦を楽しめる人と組織」を日本中に増やすことを目的としています。

「ビジコンAWARDS2025」の最優秀賞には、社内の制度刷新や挑戦風土づくりに継続的に取り組んできた株式会社リコーの「TRIBUS(トライバス)」が選出されました。ノミネート企業5社によるプレゼンと審査員の議論を経て、現場起点での創意工夫と実行力が高く評価されました。

受賞発表後は、ノミネート企業と審査員による記念撮影が行われ、挑戦者たちへの敬意と祝福に包まれたあたたかな時間に。最後は「また来年この舞台で」というメッセージとともに、イベントのハイライトを締めくくるセッションとなりました。

登壇者:

  • ビジコンAWARDS2025最終ノミネート企業5社

    • 立花 達史(株式会社NHKエンタープライズ:未来投資会議)

    • 吉田 圭佑(積水化学工業株式会社:C.O.B.U.アクセラレーター)

    • 村上 健太(TIS株式会社:Be a Mover)

    • 菊池 康孝(東日本旅客鉄道株式会社:新事業創造プログラム ON1000)

    • 森久 泰二郎(株式会社リコー:TRIBUS)

  • 入山 章栄(早稲田大学ビジネススクール教授)

  • 渡瀬 ひろみ(虎ノ門ヒルズARCHチーフインキュベーションオフィサー)

  • 角 勝(フィラメント 代表取締役CEO)

クロージングセッション「これからの10年」

10周年を迎えたフィラメントのこれからの10年について登壇者の皆さんとともにパネルセッションを行ないました。

イベントの締めくくりとなるクロージングセッションでは、「企業の意思とは誰がつくるのか」「なぜ変化が起きづらいのか」といった根源的な問いを軸に、これからの企業変革と個人の在り方が語られました。

“法人に意思はない。あるのは個人の意思の集合体だ”という視点からはじまった議論は、日本企業に足りない「成長プレッシャー」や、それをどう自ら内側から生み出していくかという視点に展開。フィラメントとしての今後10年のキーワードとして、「組織のプロトコルの新陳代謝を支援する」という意思も共有され、イベント全体のテーマが改めて結び直されました。

最後は「全ての本当の人生は“出会い”である」という言葉とともに、懇親会へ。参加者それぞれが、次なる出会いに向けて思いを馳せるセッションとなりました。

登壇者:

  • 伊藤 羊一(Musashino Valley 代表)

  • 蛯原 健(リブライトパートナーズ代表)

  • 角 勝(株式会社フィラメント 代表取締役CEO)


会社概要

株式会社フィラメント/Filament Inc.

設立:2015年4月9日

代表者:代表取締役CEO 角 勝

所在地:大阪府大阪市中央区南本町2丁目1-1 The DECKオフィススペース2階

事業内容:新規事業創出支援および関連する人材・組織開発

URL:https://thefilament.jp

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会社概要

株式会社フィラメント

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URL
http://thefilament.jp
業種
サービス業
本社所在地
大阪府大阪市中央区南本町2-1-1 本町サザンビル2階 TheDECKオフィススペース
電話番号
-
代表者名
角勝
上場
未上場
資本金
-
設立
2015年04月