「ニーズをつかんで」が伝わる仕事へ。組織の「行動モデリング」

同じ言葉の中にある仕事の違いを、実物と経験から捉える。身近な場面と、いま使える実践室・図解資料をご紹介します。

組織行動科学®︎

2026年10月25日 改訂|2021年8月30日発表の「組織の『行動モデリング』発売」を、当時の実践で得た知見・実践結果を残し、研究との接点と7ページの図解資料、現在の実践室への案内につながる内容へ整えました。発表当時の日時と元の表紙を保持しています。

「ヒアリングをして」「ニーズをつかんで」と伝えた。相手は取り組んでいる。それでも、どこか伝わっていない気がする。同じ言葉の中に、お互いがどんな仕事を思い描いているのか。ふだんの声かけと仕事の実物から、その違いを捉える手がかりをご紹介します。

同じ言葉の中にある、仕事のイメージ

図解資料は、2026年10月25日改訂版の7ページです。当時の実践で捉えた仕事の違い、最初の一歩、いま使える実践室と仕事の例を図解しています。

2026年10月25日改訂版の図解資料を読む(PDF・7ページ)

実践で捉えた、二つの言葉の違い

リクエスト株式会社は創業期から、クライアントとの実践検証を通して、仕事で人のできることが増える過程を研究してきました。2021年の「行動モデリング」は、各企業と関わり組織行動を変えてきた実践を背景に、同じ言葉でも上司と部下の経験や目的によって思い描く仕事が異なることに着目した発表です。

当時の企業との実践について、2021年の発表では、思考と行動の量が管理・監視を中心としたときより少なくとも3倍に増えたと報告しました。

当時の発表では、営業の「ニーズ把握」と「関係構築」を取り上げています。

「ニーズ把握」。部下が捉えていたのは、どれだけの数量を、いくらで、いつ買ってくれるか。一方、上司が捉えていたのは、相手の事業目的、まず解決する問題、現在の状態でした。

「関係構築」。部下が会ってもらえることを目指す一方で、上司は、相手から商品以外の事業に関わる相談を受けられる関係を考えていました。

同じ言葉を使い、本人は既にやっていると考えていても、見ている対象や目指す状態には違いがある。この違いを、本人の実際の仕事と経験から捉えることが、当時の問題意識です。

本人が経験し、必要な知識や助言につながる

当時の実践で着目したのは、上司が説明したり、やってみせたりしても、本人には何を見ればよいかが見えていない場面です。企業での実践では、本人が実際にやってみることで、既にできていると思っていたことと、仕事で起きたことの違いに気づく経験をつくりました。

そこで生まれた問いに合わせて、必要な知識や技術、見本、助言を渡す。本人が試行錯誤して、できなかったことができるようになる。その喜びや、人に役立ったという達成感が、次の経験と学習へつながる。原発表で伝えようとしたのは、この過程です。

原発表では、はじめの一歩について、次の四つを挙げています。

・何をするか、具体的にすぐわかる。

・すぐに覚えられる。

・やってみる負担が小さい。

・やってみた先の手応えを思い描ける。

これらは当時の実践から整理した観点です。いま取り組む仕事に合わせ、本人が見るもの、試す範囲、使える時間と支援を具体的にしていきます。

うまく伝わらない気がしたら、短い例から

教える側にも、まだ悩みをうまく説明できないことがあります。「仕事を教える実践室」では、近い困りごとを一つ選ぶと、短い例が見られます。例えば「うまく伝わっていない気がする」を選ぶと、メールを一緒に開き、相手が最初に見ている一文を指してもらう関わり方を読めます。まずは例を眺め、自分の仕事にも似た場面があるか見てみてください。

仕事を教える実践室で、近い困りごとを一つ選ぶ

「何が違うのか」を、図解で比べたい方へ

言葉で説明しても「今までと何が違うのか」が伝わりにくいときには、経験した仕事と新しい仕事を同じ紙面で比べる方法もあります。「知と実践」の図解資料では、目的・問い・判断材料・進め方を対応させて見る方法をご紹介しています。「近い」「違う」「両方必要」「まだ分からない」と反応するところから、次に一部分を選ぶ・並べる・描く実践につなげます。

知と実践で「経験した仕事と比べて、新しい仕事を理解する。」を読む

実践を、研究と照らして深める

Parsons, Rollyson & Reid(2013)Teaching Practitioners to Conduct Behavioral Skills Training: A Pyramidal Approach for Training Multiple Human Service Staff

一次研究を読む

当社の企業での実践では、本人が「できている」と思っていたことと、実際の仕事で起きることの違いに、自分で気づく経験を重視してきました。Rozenblit・Keil(2002)の、身近な機械の仕組みを説明する研究でも、実際に説明を書いた後に、理解の自己評価が変わりました。この接点は、相手の理解を言葉で決めつけず、まず一部分をやってもらい、どこまで分かり、どこで迷うかを一緒に見る手掛かりになります。

Parsonsら(2013)は、対人支援職10名に、他の職員へ教える方法を訓練しました。説明・見本・練習・具体的なフィードバックなどを組み合わせると、教える行動が改善し、通常の仕事場での使用も確認されています。当社の仕事でも、本人に経験してもらう一歩と、それを支える教える側の見方・見本・返し方を、一組で準備するために参照できます。

研究が扱ったのは、機械の仕組みの説明や対人支援の技能訓練です。企業の実践では、仕事の目的や相手の経験に合わせて使う部分を選びます。例えば「ニーズをつかむ」なら、最近の面談記録を一つ開き、本人が次の提案に使おうとしている情報と、上司が判断に必要としている情報を並べてみる。違いが見えたら、本人が知りたいことを一つ選び、質問の見本を見る、練習する、次の面談で試すところへつなげられます。

この資料は、14名のリーダー研修に関する講師の観察を出発点とする現在の実践資料です。いまの仕事に近い場面を眺め、次に一緒に見る実物を一つ選ぶためにお使いください。

2026年10月25日改訂版の図解資料を保存する(PDF・7ページ)

リクエスト株式会社について(2026年10月25日現在)

リクエスト株式会社は、980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、組織行動科学®の研究・教育開発を行っています。「成果につながる方法を、本人が使える仕事へ。」「知を社会へひらく。」という考え方のもと、仕事の具体的な場面から使える資料と実践室を公開しています。

会社名:リクエスト株式会社
代表者:代表取締役 甲畑 智康(こうばた ともやす)
本社:東京都新宿区新宿3丁目4番8号 京王フレンテ新宿3丁目4F

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メール:request@requestgroup.jp

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会社概要

URL
https://requestgroup.jp
業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都新宿区新宿3丁目4番8号 京王フレンテ新宿3丁目4F
電話番号
090-4183-2525
代表者名
甲畑智康
上場
未上場
資本金
-
設立
2020年10月