バイオ後続品の原薬・製剤製造を行う合弁会社設立に関する契約締結について
アルフレッサ ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:荒川 隆治、以下「アルフレッサ ホールディングス」)、キッズウェル・バイオ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:紅林 伸也、以下「キッズウェル」)、株式会社カイオム・バイオサイエンス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:小池 正道、以下「カイオム」)、およびMycenax Biotech Inc.(本社:台湾新竹県、代表者:陳 佩君、以下「MBI」)の4社は、本年10月6日付でお知らせいたしましたとおり、バイオ後続品注1(以下「バイオシミラー」)の原薬・製剤製造を行う合弁会社の設立に基本合意注2しておりましたが、この度、合弁会社設立に関する契約を締結することを各社取締役会にて決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.合弁会社設立に関する契約締結の背景と目的
バイオシミラーは、先行バイオ医薬品注3と同等の品質、安全性および有効性を有しながら、薬価制度上、安価に設定されていることから、その普及は患者様の治療選択肢の拡充と医療費負担の軽減、医療 費の適正化にも寄与します。また、有事の際でも患者様への安定供給を実現可能とする経済安全保障の観点から、日本国内におけるバイオシミラー製造の体制整備は喫緊の課題となっています。厚生労働省は近年、バイオシミラーの使用を促進する施策を積極的に進めており、バイオシミラーの安定供給体制を日本国内に構築することを目的とした「医療施設等施設整備費補助金(バイオ後続品国内製造施設整備支援事業、以下『本助成事業』)」を推進しています。また、同省は「2029年度末までに、バイオシミラーが80%以上を占める成分数が全体の成分数の60%以上注4」となることを目標として掲げており、今後さらなる普及が見込まれています。
こうした背景のもと、アルフレッサ ホールディングス、キッズウェル、およびカイオムの3社は、本助成事業に共同で申請を行い、本年5月に採択されました。本助成事業を推進すべく、重要関係者としてMBIが参画し、本年10月、4社でアルフレッサ ホールディングスの子会社であるアルフレッサ ファインケミカル株式会社(本社:秋田県秋田市、代表取締役社長:天野 昌樹、以下「アルフレッサ ファインケミカル」)敷地内にバイオシミラーの原薬・製剤製造施設を建設することを前提に、バイオシミラーの原薬・製剤製造を行う合弁会社の設立に基本合意しておりました。併せて、新規バイオシミラーの共同開発に関する基本合意書および個別製品の共同開発のための基本契約書もアルフレッサ ホールディングス、キッズウェル、およびカイオムの3社間で締結し、開発から製造・流通までを見据えた協業体制を構築しています注5。
今回の合弁会社設立に関する契約締結により、バイオシミラーを含むバイオ医薬品(以下「バイオシミラー等」)の国内製造施設を整備し、4社の強みを活かした合弁会社によるバイオシミラー等のCDMO注6事業等を進めるとともに、本助成事業に採択されたプロジェクトを推進いたします。そして、アルフレッサグループの流通機能を組み合わせることで、バイオシミラー等のトータルバリューチェーンを構築し、バイオシミラーの国内自給率の向上と安定供給体制の確立を図るとともに、製造したバイオシミラー原薬や製剤の海外輸出、および日本におけるバイオ医薬品開発・製造に係る人材育成にも取り組み、バイオ医薬品産業の発展に貢献してまいります。
注1:国内で既に承認・販売されているバイオ医薬品(先行バイオ医薬品)の特許期間・再審査期間満了後に、異なる製薬
企業から販売される、先行バイオ医薬品と同等・同質の製品です。
注2:ご参考:2025年10月6日発表
「合弁会社設立に基本合意 厚生労働省によるバイオ後続品国内製造施設整備支援事業で提携」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2784/ir_material15/261417/00.pdf
注3:バイオシミラーの基準となる、国内で既に承認・販売されているバイオ医薬品を指します。バイオ医薬品は、遺伝子
組換え技術や細胞培養技術を用いて生物が作るタンパク質などを有効成分とする、構造が複雑な医薬品であり、従来
の化学合成医薬品では治療困難な病気にも効果が期待されています。
注4:「バイオ後続品の使用促進のための取組方針」(厚生労働省ウェブサイトより引用)
https://www.mhlw.go.jp/content/10807000/001310038.pdf
注5:ご参考:2025年10月6日発表
「バイオシミラー開発に関する基本合意書および個別製品の共同開発のための基本契約書締結のお知らせ」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2784/ir_material15/261416/00.pdf
注6:CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization):医薬品の製造工程の開発から、治験薬や商用製
造までを受託する機関
2.設立する合弁会社の概要
設立する合弁会社の概要は現時点で以下の予定ですが、詳細については、今後当事者間で協議の上、決定次第お知らせいたします。

注7:製造施設は秋田県秋田市のアルフレッサ ファインケミカルの敷地内
■アルフレッサ ホールディングスについて
アルフレッサ ホールディングスは、医薬品等の開発・製造から流通、そして調剤薬局の運営に至る事業を展開し、連結売上高2兆9,000億円を超える医療用医薬品卸売上高国内No.1の企業グループです。「すべての人に、いきいきとした生活を創造しお届けします」をグループ理念に掲げ、社会インフラである医薬品等のサプライチェーンをグループ全体で支え、幅広い医療ニーズに貢献しています。医薬品等の導入・開発、製造から、物流・販売、市販後調査・ラストワンマイルまでをグループ一体となって提供するトータルサプライチェーンサービスの進化拡大に取り組んでいます。
■キッズウェルについて
キッズウェルは、「バイオで価値を創造する-こども・家族・社会をつつむケアを目指して-」を企業理念に掲げ、既にバイオシミラー医薬品4製品を上市し安定的な収益基盤であるバイオシミラー事業と、臨床開発ステージに入り今後の飛躍的な成長基盤として期待される細胞治療事業(再生医療)を推進しています。病気に苦しむ患者様に、革新的な治療薬・治療法を提供し、明るく幸せに暮らすことができる社会の実現に貢献できるよう、日々研究開発活動に取り組んでいます。
■カイオムについて
カイオムは、独自技術のADLib®システムや Tribody®等の多重特異性抗体作製技術を駆使して、医療のアンメットニーズの高い疾患に対する抗体医薬の開発候補品創出に取り組むバイオベンチャーです。自社創薬を手掛ける「創薬事業」と、製薬企業等に高品質な技術サービスを提供する「創薬支援事業」に加え、IDD(Integrated Drug Discovery)型ビジネスとしてバイオシミラービジネスや日本の創薬エコシステム循環への貢献に向けて製薬企業やスタートアップとのコラボレーションを推進しています。
■MBIについて
MBIは、台湾におけるバイオ医薬品CDMOのパイオニアであり、同社は細胞株構築・製造プロセス・分析方法・製剤化等開発から、商用生産・無菌充填に至るまで、一連のバリューチェーンを有し、台湾を開発・製造拠点としてバイオ医薬品の領域における上流から下流まで統合し、全世界の顧客に対しCDMOサービスを提供しています。
https://www.mycenax.com/?lang=jp
<本件に関するお問い合わせ先>
アルフレッサ ホールディングス コーポレートコミュニケーション部
(TEL:03-5219-5102 email:ir@alfresa.com)
キッズウェル 経営企画部
(email:info@kidswellbio.com)
カイオム IR担当
(TEL:03-6383-3561 email:ir@chiome.co.jp)
以 上
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