パーソルグループと東京大学 中原淳准教授との共同研究プロジェクト「アルバイト・パートの成長創造プロジェクト」
アルバイトの早期退職を防ぐポイントを分析
テンプホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:水田正道)は、パーソルグループと東京大学 中原淳准教授との共同研究「アルバイト・パートの成長創造プロジェクト」において、アルバイト・パートの早期離職を防ぐポイントについて分析しましたので、結果を発表いたします。
◆詳しい調査結果:http://hito-ri.inte.co.jp/research/data/hitodata_009
◆詳しい調査結果:http://hito-ri.inte.co.jp/research/data/hitodata_009
「アルバイト・パートの成長創造プロジェクト」は従来のアルバイト・パートの採用計画や採用手法、店舗マネジメント手法等の抜本的な見直し、新たな施策の検討・実行を目指して2015年10月に発足しました。今回は、アルバイト・パート人材の入社後の定着を図るにあたり、早期離職の理由や離職防止策について調査・分析しました。
■早期離職を防ぐにはまず面接改善が重要
<調査分析対象>
∟業種:小売・外食・運輸大手企業
∟条件:直近3年以内に離職したアルバイト・パート従業員2,926人
入社1ヵ月以内で辞めてしまう早期離職と相関の強い事象の中でも、特に職場で起こりやすい事象について、上記対象者について分析しました。下の散布図は、横軸:「早期離職への関連度」、縦軸:「これらの事象がどれくらい職場で起こりやすいか(職場での発生率)」をプロットしたものです。
本分析結果から、「入社前のイメージよりも仕事の量が多かった」「入社前のイメージよりも仕事に厳しい雰囲気の職場だった」が、「早期離職への関連度」と「職場での発生率」のどちらも高く、要改善項目にプロットされることが明らかとなりました。また、「面接時の説明と仕事の量が違う」など面接時と実態のギャップは、発生率は多くないものの、早期離職への関連度が高い「要警戒」項目となっています。職場によっては属人的な面接により、一部の面接官の説明が実際の職場とは異なる印象を与える可能性があります。面接方法の平準化など、なるべく入社前のイメージと入社後の実態のギャップを減らすことが重要です。<図表1>
<図表1>職場で起こりやすい、早期離職に影響する事象 ※従業員調査(全体 n=8,141)
■受け入れ後に早期離職を防ぐ3つの施策
早期離職を防ぐ有効な施策について考察するために、「1ヵ月未満で辞めてしまった人」と「それ以上続いた人」の差を調査したところ、業務上の公式な制度面では「新人の時に教育担当者から指導を受けた」「全体ミーティングが定期的に行われていた」、非公式なコミュニケーション面では「職場外での交流があった」「上司とプライベートな話ができた」「職場内に談話できるようなスペースがあった」と制度面・コミュニケーション面、双方で顕著な差があることが明らかになりました。
このような調査結果から、「アルバイト・パートの成長創造プロジェクト」では早期離職を防ぐために職場として取り組むべき有効な施策を3点まとめました。
1.教育担当者をつける
本調査結果によると、教育担当者が存在する人のほうが長く働く傾向にあります。人手が不足する中で、教育担当の割り当ては苦しい職場もあるかもしれません。しかし、アルバイトが早期離職を繰り返している職場では特に、その場にいる既存アルバイトが適宜教えるスタイルではなく専任の教育担当者を任命することが有効です。
2.全体ミーティングの機会を設ける
全体ミーティングの有無も、早期離職した人と長く働いている人の間で回答に大きな差が生じています。シフト制で全員が揃うことが難しい職場が多いものの、職場全体の目標やスタッフ全員の情報を共有する全体ミーティングの実施は早期離職の防止に効果がありそうです。
3.談話スペースを設ける
1.2に挙げた業務上の公式な制度面の施策以外に、「職場外での交流があった」「上司とプライベートな話ができた」といった業務外のコミュニケーションの活発さが早期離職の低減に影響していることも明らかとなりました。また、「職場内に談話できるようなスペースがあったか」という項目についても、長く働いている人の職場の方が高い傾向が出ています。職場内に談話スペースを設置し、休憩やシフト交代時などに業務外のコミュニケーションを活発化させることで早期離職の防止が期待できます。
<図表2>早期離職スタッフと長期働いたスタッフの違い ※離職者調査(n=2,926)
◆業務上の公式な制度面 ◆業務外の非公式コミュニケーション面
■「アルバイト・パートの成長創造プロジェクト」について
2015年10月に現パーソルグループと東京大学中原淳准教授との共同研究として、従来のアルバイト・パートの採用計画や採用手法、店舗マネジメント手法等の抜本的な見直し、新たな施策の検討・実行を目指して発足しました。パーソルグループで「人と組織のリサーチサービスおよびコンサルティング」を提供している株式会社インテリジェンスHITO総合研究所が主体となり、アルバイト・パート人材を多数雇用している小売・飲食・運輸の大手7社にも参画いただき、採用・定着・育成における課題抽出や、求職者や現場の従業員・管理者などを対象にした大規模な調査・分析に取り組んでいます。
本プロジェクトでは、アルバイト・パート人材を採用・育成して成果を引き出す新たな施策を生み出していくことで、より多くの組織と個人がはたらくことを楽しめる環境づくりを実現してまいります。また、本プロジェクトで得られたデータ・知見は、2016年10月下旬にダイヤモンド社より書籍『アルバイト・パート[採用・育成]入門』として刊行予定です。詳しい刊行予定等詳細は、特設サイトにて随時お知らせいたします。
※プロジェクト発足時のリリースは下記よりご覧いただけます。
http://www.tempstaff.co.jp/corporate/release/2015/20151022_6381.html
■「インテリジェンスHITO総合研究所」<http://hito-ri.inte.co.jp/>について
パーソルグループの総合研究機関として、「人と組織の成長創造」に向けた調査・研究、コンサルティングサービス、人事関連サービスの提供を通して、企業の持続的な成長をサポートしています。
■「PERSOL(パーソル)」について
2016年7月に誕生した、国内外80社を超える「テンプグループ」の新たなグループブランドです。ブランド名の由来は「PERSON=人の成長を通じて」と「SOLUTION=社会の課題を解決する」。「人は仕事を通じて成長し、社会の課題を解決していく。だからこそ、はたらく人の成長を支援し、輝く未来を目指したい」という想いを込めています。当グループは今後「PERSOL(パーソル)グループ」として、グループビジョン「人と組織の成長創造インフラへ」を実現すべく、グループ一体となって労働・雇用の課題の解決に全力で取り組んでまいります。
■早期離職を防ぐにはまず面接改善が重要
<調査分析対象>
∟業種:小売・外食・運輸大手企業
∟条件:直近3年以内に離職したアルバイト・パート従業員2,926人
入社1ヵ月以内で辞めてしまう早期離職と相関の強い事象の中でも、特に職場で起こりやすい事象について、上記対象者について分析しました。下の散布図は、横軸:「早期離職への関連度」、縦軸:「これらの事象がどれくらい職場で起こりやすいか(職場での発生率)」をプロットしたものです。
本分析結果から、「入社前のイメージよりも仕事の量が多かった」「入社前のイメージよりも仕事に厳しい雰囲気の職場だった」が、「早期離職への関連度」と「職場での発生率」のどちらも高く、要改善項目にプロットされることが明らかとなりました。また、「面接時の説明と仕事の量が違う」など面接時と実態のギャップは、発生率は多くないものの、早期離職への関連度が高い「要警戒」項目となっています。職場によっては属人的な面接により、一部の面接官の説明が実際の職場とは異なる印象を与える可能性があります。面接方法の平準化など、なるべく入社前のイメージと入社後の実態のギャップを減らすことが重要です。<図表1>
<図表1>職場で起こりやすい、早期離職に影響する事象 ※従業員調査(全体 n=8,141)
■受け入れ後に早期離職を防ぐ3つの施策
早期離職を防ぐ有効な施策について考察するために、「1ヵ月未満で辞めてしまった人」と「それ以上続いた人」の差を調査したところ、業務上の公式な制度面では「新人の時に教育担当者から指導を受けた」「全体ミーティングが定期的に行われていた」、非公式なコミュニケーション面では「職場外での交流があった」「上司とプライベートな話ができた」「職場内に談話できるようなスペースがあった」と制度面・コミュニケーション面、双方で顕著な差があることが明らかになりました。
このような調査結果から、「アルバイト・パートの成長創造プロジェクト」では早期離職を防ぐために職場として取り組むべき有効な施策を3点まとめました。
1.教育担当者をつける
本調査結果によると、教育担当者が存在する人のほうが長く働く傾向にあります。人手が不足する中で、教育担当の割り当ては苦しい職場もあるかもしれません。しかし、アルバイトが早期離職を繰り返している職場では特に、その場にいる既存アルバイトが適宜教えるスタイルではなく専任の教育担当者を任命することが有効です。
2.全体ミーティングの機会を設ける
全体ミーティングの有無も、早期離職した人と長く働いている人の間で回答に大きな差が生じています。シフト制で全員が揃うことが難しい職場が多いものの、職場全体の目標やスタッフ全員の情報を共有する全体ミーティングの実施は早期離職の防止に効果がありそうです。
3.談話スペースを設ける
1.2に挙げた業務上の公式な制度面の施策以外に、「職場外での交流があった」「上司とプライベートな話ができた」といった業務外のコミュニケーションの活発さが早期離職の低減に影響していることも明らかとなりました。また、「職場内に談話できるようなスペースがあったか」という項目についても、長く働いている人の職場の方が高い傾向が出ています。職場内に談話スペースを設置し、休憩やシフト交代時などに業務外のコミュニケーションを活発化させることで早期離職の防止が期待できます。
<図表2>早期離職スタッフと長期働いたスタッフの違い ※離職者調査(n=2,926)
◆業務上の公式な制度面 ◆業務外の非公式コミュニケーション面
■「アルバイト・パートの成長創造プロジェクト」について
2015年10月に現パーソルグループと東京大学中原淳准教授との共同研究として、従来のアルバイト・パートの採用計画や採用手法、店舗マネジメント手法等の抜本的な見直し、新たな施策の検討・実行を目指して発足しました。パーソルグループで「人と組織のリサーチサービスおよびコンサルティング」を提供している株式会社インテリジェンスHITO総合研究所が主体となり、アルバイト・パート人材を多数雇用している小売・飲食・運輸の大手7社にも参画いただき、採用・定着・育成における課題抽出や、求職者や現場の従業員・管理者などを対象にした大規模な調査・分析に取り組んでいます。
本プロジェクトでは、アルバイト・パート人材を採用・育成して成果を引き出す新たな施策を生み出していくことで、より多くの組織と個人がはたらくことを楽しめる環境づくりを実現してまいります。また、本プロジェクトで得られたデータ・知見は、2016年10月下旬にダイヤモンド社より書籍『アルバイト・パート[採用・育成]入門』として刊行予定です。詳しい刊行予定等詳細は、特設サイトにて随時お知らせいたします。
※プロジェクト発足時のリリースは下記よりご覧いただけます。
http://www.tempstaff.co.jp/corporate/release/2015/20151022_6381.html
■「インテリジェンスHITO総合研究所」<http://hito-ri.inte.co.jp/>について
パーソルグループの総合研究機関として、「人と組織の成長創造」に向けた調査・研究、コンサルティングサービス、人事関連サービスの提供を通して、企業の持続的な成長をサポートしています。
■「PERSOL(パーソル)」について
2016年7月に誕生した、国内外80社を超える「テンプグループ」の新たなグループブランドです。ブランド名の由来は「PERSON=人の成長を通じて」と「SOLUTION=社会の課題を解決する」。「人は仕事を通じて成長し、社会の課題を解決していく。だからこそ、はたらく人の成長を支援し、輝く未来を目指したい」という想いを込めています。当グループは今後「PERSOL(パーソル)グループ」として、グループビジョン「人と組織の成長創造インフラへ」を実現すべく、グループ一体となって労働・雇用の課題の解決に全力で取り組んでまいります。
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