コロナ禍を経て、 食品ロスへの意識はどうなった? 食品ロスに関する意識・行動調査
2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の1人当たりの食品廃棄物を半減させることが「持続可能な開発目標」(SDGs)に盛り込まれるなど、食品ロス削減に向けた動きが世界的に活発化しています。日本でも2019年に「食品ロス削減推進法」が施行、2020年には「食品ロスの削減に関する基本的な方針」が閣議決定され、2020年度の食品ロス量は、平成24年(2012年)からの推計開始以来最小の522万トンとなりました。しかし、依然として大量の食品が廃棄されているのが現状です。
そこで、日本インフォメーション株式会社(代表取締役社長:斎藤 啓太 以下、日本インフォメーション)は、消費者の食品の購買~消費までの実態や「食品ロス」に対する意識など、現状を把握するために、本調査を実施しました。
そこで、日本インフォメーション株式会社(代表取締役社長:斎藤 啓太 以下、日本インフォメーション)は、消費者の食品の購買~消費までの実態や「食品ロス」に対する意識など、現状を把握するために、本調査を実施しました。
■調査から得られたファインディングス
■主な調査結果
1)「食品ロス(フードロス)」という言葉の認知状況
- 「意味まで知っていた 計」は全体で7割弱、高年代ほど食品ロスを減らす取組も実施している。
男女ともに年代が高くなるにつれて「意味まで知っていた 計」の割合が高く、「食品ロスを減らす取組」も実施している傾向が見られます。また、20代は男女ともに「知らなかった」割合が高く、TVやラジオといった受動的に情報を得られるメディアへの接触頻度が低いことの影響などが、可能性として考えられます。
2)この1年間の買い物~調理時の行動
- 必要なものを安く買いたい意識が高いが、「見切り食品」を優先的に選ぶまでには至っていない。
「買い物に行く前に、冷蔵庫の中身やパントリーをチェックする」「値引きされた食品を買う」「必要な食品だけを購入する」が全体で5割を上回り、この1年間で多くの食品が値上げされた影響も伺える一方、「見切り食品を買う」は3割を下回り、安く買いたいが「見切り品」=「品質が不安」という意識が未だ根強いと推測されます。各項目とも男性に比べ女性のスコアが高く、特に「保管するとき」「作るとき」では、女性の年代が高くなるとスコアも高くなる傾向が見られます。
3)この1年間に家庭で捨てたことのある食品・飲料
- 捨てたことのある食品では「野菜」が約3割程度で最も高く、「捨てたことはない」も3割超。
「野菜」の廃棄経験が最も高いですが、「肉」や「魚」といった手間なく冷凍保存できる食材に比べて、常備菜などに調理して保存する手間( 2)参照)の影響も考えられます。男性は「捨てたことはない」が高いが、食品を買う回数が少ないことや、まとめ買いせずにこまめに買う傾向(Q1参照)が影響していると推測されます。また、女性では、各食品・飲料において20~40代のスコアが高い傾向が見られました。
4)この1年間における食品を捨てる頻度の変化
- 「変わらない」が約7割で多くを占めるが、「増えた 計」に比べ「減った 計」の割合が高い。
各性年代問わず「増えた 計」よりも「減った 計」の割合が高く、コロナ禍により増加した「まとめ買い」が減り、コロナ禍以前の買い物頻度に戻ったことや、物価状況による買い控えが食品廃棄量の減少にも繋がった可能性が推測されます。特に女性60代で「減った 計」が3割で最も高い一方で女性20代は他属性に比べ「増えた 計」の割合が高い傾向が見られました。
5)「食品ロス(フードロス)」を減らすための行動
- 「食品ロス(フードロス)」を減らすための主な取り組みを自由記入で聴取した主な結果の抜粋は以下の通り。(※詳細なデータは資料請求要望で無償で配布)
6)「食品ロス(フードロス) 」の解決に取り組む企業の活動内容の評価
- 「企業イメージが上がる」はいずれも3割台だが、「購入意向」へは購入者の経済的メリットの有無が影響する。
それぞれの企業の取り組みを「企業イメージが上がる」では、いずれの活動内容も3割台で、活動内容による差は見られません。「購入意向が上がる」では、「セブンイレブン」「グリコ」のスコアが約3割で、他企業に比べ比較的高い結果となりました。消費者にとって経済的なメリットがあることが影響として大きいと推測されます。今回の調査では、食品ロスの意識の高まりが垣間見えました。値上げの現状もあってか、各企業の食品ロスの解決への取り組みが購買行動に直結するには、生活者の経済的メリットと両立したメリットが求められる結果となり、まだまだ本当の意味での意識浸透には至っていない様子も窺えました。当社では、SDGsをはじめとする環境や食品ロスなどの問題が、生活者の意識と行動にどういった変化をもたらすのか、今後もウォッチしてまいりたいと思います。
以上、コロナ禍を経て、 食品ロスへの意識はどうなった? 食品ロスに関する意識・行動調査の結果を抜粋してお伝えしました。
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詳細な調査結果資料(その他の質問/属性別分析を含めたクロス集計データ/自由回答データ/報告書)を無料にて配布しております。
※ご希望の資料欄に本リリース名をご記載ください
https://www.n-info.co.jp/inquiry/report/
■調査概要
調査地域:日本全国
調査対象:16~69歳 男女
調査実施期間:2022年12月7日~9日
調査手法:インターネットリサーチ
サンプルサイズ:有効回収計 982サンプル
レポートの著作権は、日本インフォメーション株式会社が保有します。
内容を転載・引用する場合には、「日本インフォメーション(株)調べ」と明記してご利用ください。
■会社概要
会社名:日本インフォメーション株式会社
所在地:東京都中央区銀座3丁目15-10 JRE銀座三丁目ビル4F
代表取締役社長:斎藤啓太
資本金:5,500万円
設立:1969年12月1日
URL:https://www.n-info.co.jp/
事業内容:マーケティング・リサーチ事業、マーケティングコンサルティング 他
■本調査・リリースに関する問い合わせ先
日本インフォメーション株式会社 担当 : 川島 橋本
E-mail : ni_inquiry_report@n-info.co.jp
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