【最新の就活生意識調査】内定辞退の最大要因は「月給25万円ライン」と「面接官の態度」ーーさらに6割が“合説不要”と回答。売り手市場で進む“情報選別”と“親の存在感”
【26卒内定者・意識調査】ー 26卒学生を対象に就職活動における「内定獲得・辞退」をテーマとした調査結果まとめ

企業の人事部門向けに採用マーケティング支援を行う株式会社No Company(本社:東京都港区、代表取締役:秋山真)は、26卒学生を対象に就職活動における「内定獲得・辞退」をテーマとして行った、最新の意識調査の結果を発表いたします。
本調査からは、企業選びの軸が「条件(スペック)」から「働き方や価値観(スタイル)」へと移行している兆しも見えてきました。学生は給与などのスペックを「足切りライン」としてシビアに見極める一方、最終的な入社への納得感は、面接での対話や社風といったスタイル(※)に依存しています。
(※)No Companyが提唱する概念。スキルや経歴といった「スペック」だけでなく、企業の根底にある「価値観や行動様式」を指す。
■調査結果サマリ:最新の学生に見られる6つの特徴
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内定は早期決着、「1社で終了」が最多。タイパ志向強く、短時間で判断。
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初任給は「月給25万円」が内定辞退検討のボーダーライン。複数内定の決め手は「給与」、「30歳で1000万円」など将来的な給与ラインも重視。
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辞退理由2位は「人・社風」。中でも未だ残る圧迫面接の実態や、威圧的な態度、企業側の準備不足が企業イメージ低下に直結。企業を“人で選ぶが、人で冷める”という思考傾向あり。
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情報収集は「リアル」と「ネット」で役割が分断
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企業合同説明会の存在感が低下。「行く必要ない」「とりあえず参加」と考える学生が約6割に上り、母集団形成としての機能は弱体化。
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就職活動における親の存在感が強まり、“オヤカク”の重要性が拡大。親の説得材料は「実績・給与・雇用形態」。
■ 内定辞退の最大要因は「待遇」と「面接官」。特に給与は“25万円ライン”が存在

学生に内定辞退の理由を尋ねたところ、1位は「待遇(給与・勤務地・福利厚生)」、2位は「人の雰囲気・社風」という結果となりました。中でも待遇面では、初任給25万円がひとつの明確なボーダーラインとして認識されていることが特徴的で、希望月給として「25万円以上希望」を求める声が最も多く見られました。また、複数内定を獲得して企業を比較する際にも「給与」が最終的な決定要因として大きく機能しており、学生が自身の将来像を描く際、収入を重視していることがうかがえます。「30歳で年収1000万円を目指せるか」といった将来の収入モデルも強い惹きつけ要素となっていました。

一方、辞退理由2位の「社風・人の雰囲気」については、単なる抽象的なイメージではなく、面接官の態度が企業の志望度や印象を大きく左右する“リスク”として認識されている点が特徴的です。調査では未だに「圧迫面接」を受けたという声や、「威圧的な口調」「ぶっきらぼうな受け答え」「承諾を迫る強い言い回し」などの具体的な指摘が挙げられ、面接官の対応が志望度低下の直接要因となっている実態が浮き彫りになりました。連絡の遅れや準備不足など、基本的なコミュニケーション品質も依然として学生の判断を左右しています。反対に、良い面接官や連絡スピードの速さは、企業の「スタイル(価値観や行動様式)」を体現する存在として企業の印象を向上させています。このことから、学生は企業を“人で選ぶが、人で冷める”という傾向があると言えます。
■情報収集は「リアル」と「ネット」で役割が分断

学生は、ネット上の口コミサイトやSNSといったオンラインメディアを、「給与・待遇・労働環境」など定量的な情報の収集やネガティブチェックの場として活用する一方、面接や社員インタビューなどのリアルな情報収集は、「キャリアプラン」や「職場の雰囲気」など定性的な理解を深める場として位置づけていることが分かりました。
オンラインメディアで参考にした情報としては、下記のような声が集まりました。
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「平均給与」「給与が低い」「待遇が悪い」「勤続年数」「残業について」
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「入社後のギャップが書かれていた」「雰囲気の評価」
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「退職した社員の評価」「ネガ多め」

実際に役立った社員の話として最も多く挙げられたのは、「2〜4年目の若手社員」や「5〜10年目の中堅社員」 の声で、回答の約半数を占めました。学生が“数年先の自分”を具体的にイメージできるようなリアルな情報を求めていることが示唆されます。リアルな情報収集の経験談としては、下記のような声が寄せられています。
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「キャリアの描き方がわかった」「入社後の流れを理解」
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「本音で話してくれた」「失敗談が参考に」
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「会社が何を目指しているか理解できた」
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「若手の話が現実的」
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「転職経験者の業界比較が役に立った」
一方で企業理解が進まなかった理由としては、「興味の湧く具体的な事例がなかった」 が最多となりました。昨今の就職活動において、学生の関心は「組織としての会社紹介」から、そこで働く個人に焦点を当てた「社員紹介」や「キャリアステップの具体例」へと明確にシフトしています。
会社全体の抽象的なビジョンを語る情報よりも、一人ひとりの社員がどのような経験を積み、どのようなキャリアを歩んでいるのかといった情報へのニーズが相対的に高まっていると言えるでしょう。こうした背景から、学生が自分ごととして捉えられる、具体性とリアリティを備えた情報発信の重要性が浮き彫りになりました。
■合同説明会は「必要ない」と考える学生が6割

また、就職活動において一般的とされてきた合同説明会についても意識を調査したところ、
約6割の学生が「行く必要はない」と回答しました。参加したことがある人のうち、参加理由としては「とりあえず参加」が最多となり、目的意識が希薄な実態が明らかに。
背景には、同一フォーマットでの情報提供では企業ごとの違いが見えにくく、学生にとって「比較(スペックの確認)はできても、理解(スタイルの把握)は深まらない」場になっていることが挙げられます。
現在はSNSの発達により情報収集の経路が分散・細分化しています。複数企業が並ぶイベント会場では雰囲気が分かりづらく、大多数との接点作りが目的となるため、断片的な”点の情報”に終始しがちです。その結果、企業と学生の深い接点としての役割は薄まり、学生が参加価値を見出しにくく、母集団形成としての機能が著しく低下している傾向になっていると考えられます。
■ 親・家族の存在感が増大。内定辞退を左右する「オヤカク」には「安定力」のアピールが必要

また、企業が保護者に対して内定の確認を行う「オヤカク」についても調査。学生が親に企業を紹介する場合に必要だと感じる要素を問うと、「会社としての信頼できる実績」「年収・給与」「雇用形態といった安定性」がTOP3に。親は企業に対して「安定」を重視する傾向であることが分かります。また、「家族の意見」が内定辞退に影響を与えたと回答した学生の声は、下記のようなものがありました。
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母から「もっと安定した会社の方がいい」と言われた
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母が内定先の企業の紹介動画など公式SNSを見て「大丈夫?」と心配してくれた。
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父が同じ地域の同じ業界で勤めていたが、あまりいい印象を持っていなかった
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祖父が昔同業界で勤めており、反対意見が大きかった
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父親から内定を受諾した企業と比較すると不安定な業界であると言われた。
反対に、「内定先の方が両親や祖母から褒められるほどのブランド力があった」という声も見られ、親が企業に持つ印象が意思決定に大きな影響を与える実態が明らかになりました。
企業から学生本人へのアプローチだけでなく、背後にいる保護者を安心させる“オヤカク視点”の情報発信設計も重要です。
■調査結果のまとめ: 企業選びは「スペック」から「スタイル」へ。学生と親への発信情報整理も重要
今回の調査から、学生が企業を選ぶ基準は「スペック」から「スタイル」へ移りつつあることが明らかになりました。
No Companyでは、この「スタイル」を以下の4つの視点で定義しています。

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事業のスタイル(事業への向き合い方): なぜその事業を行うのかという存在意義。
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関係性のスタイル(社内の人間関係): 社内で共有される言葉や対話の質。
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仕事のスタイル(仕事への向き合い方): 職種・業務内容における現場の哲学。
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行動のスタイル(時間・場所の考え方): 制度の裏側にある「判断軸」の価値観。
多様化する時代において、学生は「自分の価値観を整理し、それと合致するスタイルを持つ企業か」を厳しく精査しています。
学生にとって給与には「25万円ライン」といった一定の期待水準がある一方で、「30歳時点で年収○○万円」といった中長期的な将来性も重視されています。こうした志向は、近年指摘されている学生・若手層における安定・就社志向の高まりとも一致しており、現在の学生のキャリア観を反映した結果といえます。
そのため、入社後2年〜10年程度の収入推移やキャリアプランを具体的にイメージさせること、あわせて給与額そのものだけでなく、福利厚生や習得できるスキルなど、給与以上の価値(企業のスタイル)をどれだけ訴求できるかが重要なポイントとなります。
また、面接官の態度やコミュニケーションは企業文化が露出する瞬間であり、学生はその表情・言葉遣い・対話姿勢から「この会社の人はどう働くのか」という社内の人間関係(関係性のスタイル)を敏感に読み取っています。誠実さや準備度やレスポンスの速さといった何気ない行動が、“魅力”あるいは“リスク”として作用していました。面接官トレーニングやインナーブランディング研修の実施により、既存社員一人一人の意識改革が必要です。
そしてネット上の情報が飽和する現在、学生はリアルな目線で語られる仕事のストーリーに強く影響を受けていました。若手社員の具体的な経験談や仕事観は、企業の仕事の向き合い方(仕事のスタイル)や 事業の価値観(事業のスタイル)を体感的に理解する材料となり、“自分が働く未来”を描くための重要なポイントとなっています。情報が溢れている昨今において、「リアルの価値・ストーリー価値」の強まりがうかがえます。中でも合同説明会は大勢との接点づくりという機能ではなくなり、「参加する必要がない」と考える学生が多くなっています。背景には、複数企業が同一フォーマットで並ぶ場では、こうした企業固有のスタイルが伝わりにくく、学生が比較するための“深度ある情報”になりにくいという課題も考えられます。そういった場では、選ばれるためのストーリー設計が必要不可欠です。
さらに、親などの家族も学生の意思決定に大きな影響を与えています。親は安定性や実績といったスペックを重視する傾向があり、「スタイル」を求める学生との差が浮き彫りになりました。学生にはスタイルを、親にはスペックを適切に届ける必要が求められています。親が安心する情報発信設計がより一層重要となる中、採用設計やコンテンツの見直しをしてみるのもよいでしょう。
そして今後はAI活用が一層進展することで、自社の採用活動においても、AIを前提とした設計や差別化への対応が求められます。こうした環境変化を踏まえ、時代に即した採用方針の再定義や、発信するコンテンツの見直しを柔軟に進めていくことが重要です。
【調査概要】
調査時期:2025年11月12~19日
調査方法:インターネット調査
対象エリア:全国
調査対象:就職活動を終えた大学4年生、「26卒採用としてすでに内定を取得」されている方
有効回答数:314
※設問ごとの有効回答数を「N=〇〇」で記載
■調査背景
新卒採用市場はさらなる早期化が進み、企業と学生の接点は多様化しています。しかし、情報の氾濫により、学生側には「自分に合う企業が分からない」、企業側には「自社の魅力が正しく伝わっていない」というミスマッチが生じている現状があります。
26卒採用において、内定を獲得した学生たちがどのような基準で意思決定を行い、企業のどの情報に心を動かされたのか。そのリアルな声を可視化することで、これからの「採用活動」をどのようにすべきか。No Companyは、変化し続ける学生のインサイトを解明し、デジタルネイティブ世代に選ばれる企業づくりのヒントを提示するために本調査を実施いたしました。
No Companyが実現する「スタイルマッチ」
採用マーケティング支援のリーディングカンパニーであるNo Companyでは、企業のスタイル(価値観や行動様式)を言語化・可視化し、求職者に届けることで、自社に合う人材とのマッチング=「スタイルマッチ」を実現しています。
これまでに100社・1000人を超える人事・採用担当者との対話を通じ、企業ごとの価値観や文化に関する知見を積み重ね、それぞれに最適な採用マーケティングの戦略や戦術を模索しながら取り組んできました。こうした経験をもとに、生活者に響く情報発信や採用プロセス設計を行い、企業と求職者双方にとって最適なマッチングを目指しています。
No Companyは、「スタイルマッチで組織と人を変えていく」を事業ミッションとし、この理念に基づいた多様なサービスを通じて、企業の人事・採用活動を支援しています。

株式会社No Company
博報堂グループ初のSNSデータを活用した採用広報支援企業。株式会社スパイスボックス(本社:東京都港区、代表取締役社長 田村栄治) の子会社として2021年10月1日に設立。SNSデータ活用ノウハウ、博報堂グループの一員として持つ豊富なマーケティング知見、実績を活かし、採用マーケティングのリーディングカンパニーとして企業の採用活動の支援や人的資本経営におけるブランディング支援を行う。
社名 :株式会社No Company(読み方:ノーカンパニー 英文社名:No Company, inc.)
設立 :2021年10月1日
資本金 :2000万円
出資者 :株式会社スパイスボックスほか
所在地 :東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー23階 WeWork内
代表者 :代表取締役社長 秋山真
事業内容:採用マーケティング支援
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