世界的な半導体需要拡大の波に備え、産学連携強化 第2回熊本県立高校教職員向け半導体研修を実施
多様な人材を人的資本と捉え、人材ソリューションで可能性を創造する「人的資本創造企業」の日研トータルソーシング株式会社(本社:東京都大田区)は、2月13日、14日の2日間にわたり、熊本テクノセンターにて、熊本県の県立高校教職員延べ21名を対象に、2回目となる教職員へ向けた半導体研修を実施しました。
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TSMCの熊本進出を契機に、半導体業界への新たな企業進出や既存企業の工場増設が加速しています。これに伴い、熊本県内では半導体分野の人材育成が喫緊の課題となり、産官学連携による取り組みが一層加速しています。さらに、文部科学省は2025年度予算案で全国的な人材育成拠点設立費用として計上し、全国規模で技術力向上と専門人材の育成に力を入れる方針です。
当社では、より多くの人に、より質の高い教育・研修を実施するため、2023年3月に熊本テクノセンターを「半導体教育」に特化した研修施設として拡張移転し、半導体製造装置で慢性的に発生する故障に対する調査から処置、改善に対応できる実践力を備えた人材の育成に取り組んでまいりました。
また、熊本テクノセンターでは、当社で独自開発し、2024年2月に特許を取得した半導体搬送演習装置を、半導体産業が活発な地としていち早く研修に取り入れています。
2023年11月、12月には、熊本県教育庁より依頼を受け、熊本県立玉名工業高等学校の生徒に向け熊本テクノセンターへの企業訪問、同校でのエンジニア派遣実習を実施。2024年は、2月に当社初の熊本県の県立高校教職員へ向けた半導体研修、9月に全国初の「半導体情報科」が2025年度から開設される熊本県立水俣高等学校の生徒に向けた半導体研修を行いました。さらに、2025年1月に熊本県立八代工業高等学校の生徒に向けた半導体研修と、熊本県立玉名工業高等学校の生徒に向けた出前授業を実施するなど、産学連携の取り組みを強化してまいりました。
今後も当社は、質の高い教育・研修力を提供することで半導体関連産業の人材育成に貢献してまいります。
■研修の様子(2月13日)
熊本県の県立高校教職員9名を対象に研修を実施。午前中は、熊本テクノセンターの遠山センター長より、半導体業界の役割・動向などについて説明。当社で実施している研修内容や研修設備を見学していただきました。
午後は、半導体製造業務の基礎となる、半導体装置の維持管理業務の実習を実施。当社で実際に実施している研修内容をもとに、現場で使用される機器を使った、基礎研修を行いました。
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■熊本県教育庁県立学校教育局高校教育課 増田健治氏より同研修をはじめとした熊本県内における産学連携についてのコメント
半導体業界も拡大化し、日々状況が移り変わっていく中、生徒たちが自分の進路を自己決定していくプロセスにおいて、自らが進む道を検討する際の情報の偏りを少しでも減らしたいと思っています。その相談相手となる先生方に研修を受けてもらうことで、教員自身が実際に体験したこととして、説得力をもって生徒たちにアドバイスすることができるようになるはずです。本研修は進路指導の質向上に大きく寄与するものと考えています。
生徒たちが地域の課題を自分事として学ぶことはとても重要です。「自分が将来何を担っていくのか」というキャリア形成を見守りながら、生徒たちの夢を応援していきたいです。
■同研修参加教職員2名より当日の研修の感想(一部抜粋)
・ 次年度から半導体情報科が新設され、自身もカリキュラムの中で教育に携わるため、半導体に対する知見を養いたいと思い参加しました。他研修施設にも伺って、少しずつ知識を増やすよう努力をしています。半導体業界にかかわる人材には製造者だけでなく、マネジメント対応等をする人材も多く必要とされることを学んだので、特定の学科だけでなく、普通科の生徒も業界に対する理解を深められるような仕組みづくりを行っていきたいです。
・ 半導体業界への進路求人も増えている所感がある中で、本日の研修を通して、製造工程や仕事内容が非常によく分かり、生徒に自信を持って教えられそうだと思いました。私自身は商業が担当科目なので、業界の周辺をサポートする人材を育成することに寄与したいです。また、研修を通して、熊本市内だけでなく他地域にも半導体関連企業が多くあることが分かったので、市外への人材需要も今後拡大していくのではないかと思います。
■日研トータルソーシング担当者よりコメント
教職員の方へ向けた研修は、今回が2度目の実施となりました。前回実施した2024年2月の教職員向け研修が、半導体の進路指導の情報が不足していた教育現場において、先生方や学生たちへも還元できる取り組みとして好評だったことで、熊本県教育庁より再度ご依頼をいただきました。
大手企業の本格稼働などの話題を受け、より業界が活況し、将来の選択肢としても検討される機会が増える中で、教職員の方が理解を深めることで、生徒たちへ有益なアドバイスができるような一助となればと思っています。
今後もご依頼に応じて、研修に特化した人材派遣企業としての立場から、高校生や教職員へ向けた半導体業界への理解促進を図る産学連携の取り組みを行っていく予定です。
■日研トータルソーシング産学連携における半導体教育のこれまでの取り組み
2023年11月:熊本県立玉名工業高等学校生徒による企業見学
2023年12月:熊本県立玉名工業高等学校へエンジニア派遣実習
2024年2月:熊本県立高校の教職員向け研修
2024年9月:熊本県立水俣高等学校生徒向け研修
2025年1月:熊本県立八代高等学校生徒向け研修
2025年1月:熊本県立玉名工業高等学校へエンジニア派遣実習
2025年2月:熊本県立高校の教職員向け研修
■熊本テクノセンターについて
熊本テクノセンターは、主に半導体製造装置の定期メンテナンスや事後保全を行う保全エンジニアや、工程ごとの製品検査・品質管理などを行うラインエンジニアや生産オペレーターとして就業するスタッフのためのスキルアップ研修(半導体基礎・実技)を行っています。半導体製造装置の組み立てや改善・改良のための設備保全エンジニアの育成を図り、製造から保守・保全まで一貫したキャリアアップをサポート可能です。また、同センターでは、配属先の作業環境と同等の研修機材を使用したスキル認定でスタッフの作業習熟度を把握し、就業後のスキル不足等を解消するとともに、作業で重要なコミュニケーションやチーム作業を取り入れた研修にも力を入れています。
【熊本テクノセンター 概要】
名称:熊本テクノセンター
所在地:熊本県熊本市中央区本荘4-1-1 フジモトビル
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■自社研修施設「テクノセンター」について
当社では、業界に先駆けて自社研修施設「テクノセンター」(全国9施設)を立ち上げ、設備保全に適応したスタッフの育成に着手してきました。未経験者を対象とした研修期間は30日で、クライアントの要望を踏まえ磨き上げた独自の研修マニュアルを使用します。研修生たちに設備保全の基礎を習得してもらうほか、現場仕様の製造ラインなども用意し、実践さながらの環境を整えています。さらに新入社員をベテラン社員に帯同させて派遣するOJT制度も設けています。このほかテクノセンターでは、新卒エンジニアやキャリアチェンジやスキルアップを目指す当社スタッフを対象とした研修なども行っています。
当社は今後も、お仕事をお探しの方、就業中のスタッフの方にキャリアサポートをはじめ様々な取り組みを進めながら就業機会の創出を図るとともに、人材活用を検討する企業の多様なニーズに応えて参ります。
■日研トータルソーシングについて
「人的資本創造企業」として業種や職域の枠組みを超え、様々な領域で活躍する人材を「人的資本」と捉え、人材ソリューションを通じて働く人・企業・社会の可能性を創造していきます。
【会社概要】
設 立 1981年4月
本社所在 地東京都大田区西蒲田
代表者 清水 浩二
事業内容 総合人材サービス(業務請負事業/人材派遣事業/人材紹介事業)
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