MagicPod、5億円を調達しAIエージェント技術でソフトウェアテスト自動化を次の次元へ

背景
2022年のChatGPTの一般公開で一躍ブームとなった生成AIの技術は、生成AIがプログラミングやブラウザ操作などの様々なタスクを人間の代わりに実行してくれる「AIエージェント」技術が最近登場したことで、新たなステージを迎えています。
特にソフトウェア開発の世界では、Claude、Cline、Cursor、Devinなどの、開発者の作業を肩代わりしてくれる様々なAIエージェントがここ1年で登場し、海外では開発生産性を8倍向上させた事例なども出てきています( https://devin.ai/customers/nubank )。現在、これらの技術で、ソフトウェアの開発・テストのあり方が抜本的に変わるのでないかという機運が、先進的なエンジニアの中で大きく高まっています。
資金調達と用途
こうした中で、ノーコードE2Eテスト自動化ツール「MagicPod」を提供する株式会社MagicPodは、HIRAC FUNDおよびOne Capitalを共同リード投資家として、シリーズBラウンドで5億円の増資を行い、ノーコードとAIエージェントを融合させる開発にいち早く着手します。
アジャイル開発、内製開発、ビジネスサイクル高速化、といったトレンドの中でソフトウェアテストの自動化は大きな広がりを見せ、「MagicPod」も累計500社以上の企業に採用されていますが、それでも自動化されたテストは世界の170兆円*のソフトウェアテスト市場のうちごく一部です。
自動化を今も妨げているのは、手作業のテストと比べて依然として複雑な自動テストスクリプトの作成とメンテナンスです。「MagicPod」では、内部にAIエージェントを組み込んだり外部のAIエージェントと連携したりすることで、これらの課題を抜本的に解決します。そしてその第一歩として、外部AIエージェントから「MagicPod」のテストの実行や統計情報の取得を可能にする「MagicPod MCPサーバー」のベータ版の提供を2025年4月18日より開始しました(https://note.com/magicpod/n/n150fa0d19886)。
今後もAIエージェント技術への取り組みをさらに推し進め、これまでよりもはるかに多くの現場でテスト自動化を可能にし、企業のテストのコストと品質の課題を解決します。
*グローバルのIT予算4兆ドル(https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2021-04-07-gartner-forecasts-worldwide-it-spending-to-reach-4-trillion-in-2021 )の30%がテストに使われていると仮定

技術詳細
新機能の柱となるのは、次の2つです:
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Claude、Cline、Cursor、Devinなどの外部AIエージェントが「MagicPod」のテストを扱えるようにし、使い慣れたAIエージェントに人間の言葉で指示を出すことで簡単にE2Eテストを作成・実行できるようにする
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「MagicPod」自体にAIエージェントを搭載し、テストスクリプトのメンテナンスを自律的に行えるようにする
作成は外部のAIエージェントが、メンテナンスは内部のAIエージェントが担うことで、作成からメンテナンスまでの一連の工程を抜本的に変革します。

1. 外部AIエージェントとの連携
「MCPサーバー」と呼ばれるモジュールを「MagicPod」が提供することで、ユーザーは外部AIエージェントを介して自然言語で「MagicPod」のテストケースの作成や変更、実行が可能になります。2025年4月18日より提供を開始した「MagicPod MCPサーバー」のベータ版はその第一歩であり、テストの実行や統計情報の取得がAIエージェントを介して可能になります。
今後は、外部のAIエージェントを介したテストの作成や変更も可能にしていきます。Claude、Cline、Cursor*などのAIエージェントはテスト対象アプリケーションのソースコードや仕様書、変更履歴、などの様々な情報を理解しているため、「MagicPod」単体では難しい柔軟で実用的なテストの作成や変更が可能になります。
*Devinは2025年4月時点でMCPサーバーに未対応

さらに、「MagicPod」のノーコードテストスクリプトをコード形式でも扱え、GitHub上で管理できるよう、開発を進めていきます。AIエージェントはコードの取り扱いに長けているため、コード化によって「MagicPod」のテストをより深く理解し、より複雑なテストの生成が可能になります。さらに完成したテストケースはノーコードでも閲覧・編集できるため、テスト担当者がプログラミングスキルを持たない場合でも簡単に取り扱うことができます。この機能により、開発者、テスト担当者、AIがそれぞれ得意な領域を担い相互に連携することが可能になります。

2. 「MagicPod」内部にAIエージェントを搭載
「MagicPod」自体にもAIエージェントを搭載し、失敗したテストケースの自律的なメンテナンスや、メンテナンス性の高いテスト設計の提案、最適なロケーターの提案などをAIが行います。
特にメンテナンスでは「MagicPod」に既に存在する自動メンテナンス機能「自動修復」に加え、テストを作成した際の人間の意図を加味したり、テストが成功するまでAIが何回も試行錯誤を行うなど、より高度で自律的なメンテナンスを可能にします。

「MagicPod」がAIエージェント技術に取り組む意義
「MagicPod」がAIエージェント技術に取り組むことで、AIエージェント単体や、コード型の自動テストツールとAIエージェントの組み合わせでは実現できない価値をユーザーに提供できます。

自然言語による指示でブラウザ操作ができるAIエージェント単体では、テスト実行のたびに生成AIを呼びだす必要があるため、生成AIの利用料金が高くなります。また、生成AIの性質上、結果の一貫性や信頼性に欠け、信頼性が重要なソフトウェアテストには不向きです。
また、PlaywrightやSeleniumなどのコード型自動テストツールでAIがスクリプトを生成するアプローチでは、生成された内容を理解し調整することが非エンジニアには難しく、品質管理の最前線にいるテスト担当者がテストの詳細を把握できない「ブラックボックス化」が起こります。
「MagicPod」であれば、AIが生成したテストケースをノーコード形式で誰でも確認・編集できるため、エンジニアだけでなく品質管理担当者も含めたチーム全体で理解・活用できます。また、AIの生成結果は最終的に安定した「MagicPod」スクリプトとして保存されるため、テスト実行の信頼性も確保できます。さらに、AIによるテスト自動メンテナンスは必要な場合のみ実行されるため、生成AIの利用コストを最小限に抑えることができます。
こういった「MagicPod」ならではの強みを活かすことで、「MagicPod」だからこそできる、新しい時代のテスト自動化のスタンダードを作っていきます。
AIテスト自動化プラットフォーム「MagicPod」について
「MagicPod」は、モバイルアプリテスト、ブラウザ(ウェブアプリ)テストの両方に対応したAIテスト自動化プラットフォームです。プログラミングなどの特別なスキルがなくても直感的に使うことのできるデザイン、クラウドでのサービス提供によるメンテナンス性の高さ、AI技術を活用した自動修正によるテストプログラム修正の手間削減などによりリリースサイクルの高速化を支援します。IT業界のリーディングカンパニーを中心にすでに500社以上の企業が導入しています。
公式サイト
コンセプト動画
URL:https://magicpod.com/resources/introduction-movie/
ニュースレター購読
「MagicPod」に関する最新の動きを知りたい方は、下記リンクよりニュースレターをご購読ください。機能開発やイベント開催に関する情報をお知らせします。
URL:https://share.hsforms.com/25L0L-wFGSH6ZYO9jVryQFgclte0
導入事例
株式会社UPSIDER、コインチェック株式会社、株式会社ミクシィ、株式会社グロービス、LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社などの導入事例をご覧になれます。
URL:https://magicpod.com/customer-stories/
採用情報
グローバルで革新的なテスト自動化の未来を共に創る仲間を募集!
「MagicPod」は、AIエージェント技術を活用してソフトウェアテスト自動化を次の次元へ進化させることを目指しています。シリーズBでの資金調達を経て、これからさらに成長し、グローバルに挑戦します。
私たちが求める仲間: テクノロジーを活用して世界を変える意欲のある方を募集しています。AI技術と自動化の未来に興味があり、一緒にグローバルな成功を目指して働く仲間をお待ちしています!
採用ページURL:https://magicpod.com/corporate/recruit/
エンジニア採用ページURL:https://www.wantedly.com/projects/2048875
記念採用イベント:AIエージェント x E2E自動テストの未来について語る夜
このたびのシリーズB資金調達を機に、エンジニア採用を強化する一環として、特別イベントを開催いたします。

本イベントでは、CEO 伊藤より「MagicPodが描く未来戦略とAIエージェント×テスト自動化の可能性」について、VPoP 依田より「MagicPod MCPサーバー開発の舞台裏と最新機能デモ」についてご紹介します。また、テスト自動化の未来についてのQ&Aセッションもございます。
「MagicPod」の技術や開発文化に興味のある方、今後のキャリアとして当社を検討されている方は、ぜひご参加ください。
日時:2025年5月14日(水)19:00-20:10 オンライン
申し込みURL:https://trident-qa.connpass.com/event/352821/
※後日アーカイブ配信予定
企業情報
社名:株式会社MagicPod
代表取締役:伊藤 望
所在地:東京都中央区日本橋箱崎町1−2 The Shore日本橋茅場町 4階
設立:2012年7月
事業内容:AI技術を活用したテスト自動化クラウドサービス「MagicPod」の開発・運営
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