「プベルル酸」使用の意思決定はしていない、それでも会議では多用

―― 用語採用も厚労省との協議記録もないまま、市長本部長の対策本部会議では原因究明の中心概念として使用 ――

株式会社薫製倶楽部

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町、代表取締役・薬剤師 森雅昭)は、大阪市に対する一連の情報公開請求の結果、「プベルル酸」という用語の取り扱いをめぐり、同市の対応に内部的な矛盾があることを確認した。大阪市は、この用語を用いるという組織としての意思決定を行っておらず、令和6年3月27日前後の初期対応段階では厚生労働省との協議記録もないと自ら回答している。その一方で、横山英幸市長が本部長を務める対策本部会議の配付資料では、同用語が原因究明の中心概念として繰り返し使用されていた。

■1 独自の同定根拠は開示されず、確認できたのは小林製薬提出資料のみ

当社が求めた「紅麹コレステヘルプ及び対象紅麹にプベルル酸が含まれていたことを示す、大阪市が独自に保有する科学的根拠資料」について、大阪市は大大保第8202号(令和8年7月22日付部分公開決定通知書)により5点の文書を開示した。しかしそのうち4点は令和6年3月27日・4月10日・8月27日付の小林製薬提出資料であり、大阪市自身が作成した資料は検査成績書(令和7年3月31日付)1点にとどまった。

■2 「プベルル酸」使用の意思決定はしていない(大大保第8033号・第8072号)

大阪市は、大大保第8033号(令和8年4月20日付不存在決定通知書)において、「『プベルル酸』という用語を使用するという本市としての意思決定は行っていない」ため、当該意思決定過程が分かる文書はそもそも作成又は取得しておらず、実際に存在しないと回答した。

この記載と、小林製薬の紅麹配合食品にかかる食中毒対応において大阪市がプベルル酸の存在を前提として対応していた事実との整合性を当社が質したところ、大阪市は大大保第8072号(令和8年5月21日付回答)で、「個々の用語の使用については必ずしも組織として意思決定し文書化される類型には該当せず」、「『プベルル酸』という用語の使用についても組織としての意思決定は行っていないという趣旨」であり、「特段の齟齬はないものと考えています」と説明した。

■3 それでも、市長本部長の対策本部会議では「プベルル酸」を多用

令和6年5月29日開催「第3回小林製薬の紅麹配合食品にかかる大阪市食中毒対策本部会議」(本部長:横山英幸市長)の配付資料3「原因究明の進捗状況」では、「プベルル酸及び2種類の化合物の定性検査」「プベルル酸+2種類の化合物と疑われるピークを確認」「プベルル酸の探索を実施」「全ての検体からプベルル酸と思われるピークを検出」など、「プベルル酸」という用語が繰り返し用いられ、原因究明の中心概念として扱われている。同会議は市長があいさつを行い、報道陣の取材も入る形で開催されたものである。

■4 令和6年3月27日前後、厚労省との協議記録もなし(大大保第8220号)

当社は、令和6年3月27日前後に小林製薬から提出された「プベルル酸」関連資料について、大阪市と厚生労働省との間で行われた協議・連絡・確認及び情報共有に関する文書の開示を請求した。これに対し大阪市は、大大保第8220号(令和8年7月24日付不存在決定通知書)で、「本市と厚生労働省との間で協議、連絡、確認及び情報共有が行われた事実はないため」、該当する公文書はそもそも作成又は取得しておらず、実際に存在しないと回答した。

■当社の見解

以上の開示文書を重ねると、次の事実が浮かび上がる。大阪市は、「プベルル酸」という用語を使用するという組織としての意思決定を行っておらず、令和6年3月27日前後の初期対応段階では厚生労働省との協議記録も存在しないと自ら回答している。にもかかわらず、市長が本部長を務める対策本部会議の配付資料では、同用語が原因究明の中心概念として繰り返し使用され、独自の同定根拠として開示されたのも小林製薬提出資料のみであった。

当社が問題としているのは、プベルル酸の有無そのものではない。行政が公の会議で原因物質名として用いる用語について、それをいつ・どのような手続で採用するに至ったのかという意思決定過程が、行政文書上確認できないという点である。公衆衛生に関わる重大事案において、行政が用いる原因物質名の根拠がどこにあるのかは、本来明確であるべき事項である。当社は、大阪市に対し、この経緯についての説明を改めて求めていく。

以上

【会社概要】

商号:株式会社薫製倶楽部

所在地:〒701-0303 岡山県都窪郡早島町前潟611-1

代表者:代表取締役 森 雅昭(薬剤師)

事業内容:薫製食品の製造・販売(倉敷ソーセージ他)

TEL:086-483-0602 E-mail:sales@kunsei.co.jp

紅麹関連情報:https://kunsei.com/archives/category/benikoji

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URL
https://kunsei.com
業種
製造業
本社所在地
岡山県都窪郡早島町前潟611-1
電話番号
086-483-0602
代表者名
森雅昭
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
1998年06月