「ゲッティイメージズ」マーケティングワークショップ&交流会「ブランド・コネクト Vol.2」を開催!データで読み解く最新ビジュアルトレンドと、SOMPOのブランド表現への取り組み
消費者との信頼構築のためのチャンスとは?


世界有数のビジュアルコンテンツクリエイターおよびマーケットプレイスである Getty Images(本社:米国・シアトル)の日本法人であるゲッティイメージズジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区、以下ゲッティイメージズ)は、11月13日(木)に、ブランドの価値向上を目指すマーケティング・広報担当の方々のためのワークショップと、交流会を目的とした「ブランド・コネクト」を開催しました。
第二回目の今回は、「ブランドが求めるコンテンツの動向と、消費者との信頼構築のためのチャンス」をテーマに、ゲッティイメージズ クリエイティブインサイツディレクターのケイト・ルークと APAC カスタムコンテンツマネージャーの岸本 紗奈が登壇し、ブランドのコンテンツ制作における動向や、コンテンツチームによる最新のリサーチ結果を紹介しました。また後半にはゲストスピーカーとして、SOMPO ホールディングス株式会社 広報部 ブランド・コミュニケーショングループ コンテンツマーケティングリードのゴー・エイドリアン・ロビン氏が登壇し、同社のブランディングにおけるビジュアル活用例を紹介しました。
「カスタムコンテンツ」で見えてきたコンテンツ制作におけるブランド動向
ゲッティイメージズでは、事前に撮影されたストック写真や動画以外に、ブランドや代理店向けのコンテンツ制作「カスタムコンテンツ」を提供しています。ブランドごとのニーズに応じて、ブランド独自の写真や動画を、スピーディーかつコスト効率よく制作できるとともに、ブランドの商品を撮影に組み込むことも可能です。これにより、ブランドがどのようなビジュアルを求めているのかをリアルタイムで把握することができます。さらに、ゲッティイメージズの消費者ビジュアル調査「VisualGPS」の結果を掛け合わせることで、ビジュアル表現がブランディングに影響を与える要素が明らかになっています。
■人物描写には「多様性」「真正性」が重要
ブランドの95%が撮影に「人物」を入れることを希望しています。「多様性」は大事なキーワードで、ブランドの72%が多様な人々の描写を求めています。人物を描写する際には、ブランドが伝えたいメッセージをもとに、人数構成や、「民族」「性別」「年齢」といった多様性を考慮することが必要です。また、「真正性」が依然として重要な要素で、9割以上の撮影依頼で「人物」や「人々の行動」「環境」の描写に、リアリティ、率直さ、誠実さを求めていることがわかりました。リアルな人物や自然光を活かし、過度に作り込んだ設定やポーズ、カメラ目線を避けることで、より現実感のあるビジュアル表現が可能になります。


■ポジティブなトーンや「つながり」の表現も
また、多くのブランドの傾向として7割がポジティブなトーンを求めていることもわかりました。喜びや幸せ、明るさや輝きのある表現のほか、リラックスしている様子や穏やかさ、自信に満ちていて勇気づけられるような表現、さらには感謝やインスピレーションなども重視されています。さらに、63%が他者や自分自身とのつながりの表現も求めていることがわかりました。日常における「つながり」を可視化し描写することが必要です。自然の中で自分自身とつながる喜びやペットといる時の瞬間、仕事におけるつながりといったことも求められています。


ブランドが共通して求めていることは、『感情に訴えるストーリーテリング』です。製品やサービスを使うことで『どんな気持ちになれるのか』を想起させることが重視されています。“憧れ”と“共感できる日常”が共存するライフスタイルが多く選ばれており、特にアジア太平洋地域ではこの憧れを喚起するトーンがより強く見られました。
■業界ごとでニュアンスが変化
ブランド全体において共通する重要な要素がある一方で、業界によってニュアンスには違いがあります。感情のトーンに注目すると、以下のような違いがあることがわかっています。
テクノロジー業界:
エネルギッシュで未来志向。つながりとイノベーションが中心。
消費財(CPG)業界:
喜びや遊び心、鮮やかさ明るさが特徴。
ヘルスケア業界:
安心感や思いやり、感謝の気持ち。
金融業界:
自信やエンパワーメント、前向きさが鍵で、ビジネス環境の表現が全業界の中で最も多く求められる。
またビジュアルの構図も、伝えたい「感覚」や「雰囲気」を形作る重要な要素で、業界ごとに求められるスタイルに違いがあります。
テクノロジー業界:
ドキュメンタリー風や客観的で自然なスタイルのイメージが好まれ、動きのあるイメージが求められる。他業界と比べて、より多様な視点が選ばれるのも特徴。
消費財(CPG)業界:
テクノロジー業界と同様の動きのあるイメージが好まれる一方、選ばれる頻度はやや低め。
ヘルスケア業界:
表情や親密さを感じさせるクローズアップ(近接撮影)を重視
金融業界:
アイレベル(目線の高さ)での構図が最も多く使われ、特定の構図へのこだわりは少なめ。コラボレーションやチームワークを表現するためのクローズアップ素材は約25%の頻度で撮影依頼。


消費者との信頼構築のためのチャンスとは?
ゲッティイメージズのビジュアル意識調査「VisualGPS」によると、私たちの生活に大きな影響を与えている2つの主要テーマとして「ウェルネス」と「サステナビリティ」が挙げられます。また、分析したブランドの撮影依頼内容の中で顕著に欠けていたメディア形式として「映像」形式に着目しました。
■小さな日常の喜びを描く「ウェルネス」
ウェルネスは、今やどの業界でも求められています。VisualGPSによると、「未来のことを考えると不安になる」という消費者がグローバルでは50%であるのに対し、日本では80%と大きな違いがあることがわかっています。そのような中で、92%が「身体的にも精神的にも自分自身をケアすることは同じくらい重要だと思う」と回答し、「小さな日常の喜びこそが人々に最も大きな喜びをもたらす」と考えています。ウェルネスは今なお日常の手に届くところにあるようです。ビジュアルで表現する際には、現実の生活シーンを描き、製品やサービスが生活に溶け込む様子を表現した、身近で加工されていない様子が求められています。
■最も重要な課題「サステナビリティ」
消費者にとって最も重要な課題の一つであるサステナビリティは、アジア太平洋地域全体でより強く意識されています。一方でカスタムコンテンツの撮影依頼では、ブランドの35%しかサステナビリティへの配慮を求めていません。VisualGPSによると、消費者の約7割が「企業が気候変動や環境問題にどう取り組んでいるか、政府がどう対応しているかを具体的にビジュアルで見たい」とし、84%が「企業は、自らの資源を活用して社会と環境を改善する倫理的責任を負っている」と考えており、利用するブランドを消費者が決める際に最も意識している要素となっています。ビジュアルで表現する際には、地球や緑色の抽象的なシンボルから離れ、より明確な表現をすることが重要です。
■「映像」が消費者のエンゲージメントを高める
映像はエンゲージメントを高めるにもかかわらず、まだ十分に活用されていないフォーマットです。ブランドは「どのような動画を、どのように活用していけるか」をより積極的に考える必要があります。カスタムコンテンツにおける「映像」の撮影依頼はわずか16%にとどまっています。一方で、6割以上のマーケターは、「ソーシャルメディア上のショート動画が最もエンゲージメントが高い」と回答しています。映像は、製品の実演や感情に訴えるコンテンツにおいて、最も効果を発揮します。製品やサービスを利用したときに人が感じる”感情の幅”をしっかりと表現することでよりインパクトのあるストーリーテリングが可能になります。また五感に訴えるビジュアルを活用し、実際の生活シーンと組み合わせましょう。複数のアングルやさまざまな動画技法を組み合わせることで、ストーリーを多角的に語り、視聴者の心を惹きつけることができます。


ベストなビジュアルの使い方を提案してくれるカスタムコンテンツ
後半には、ゲストスピーカーとして、SOMPO ホールディングス株式会社 広報部 ブランド・コミュニケーショングループ コンテンツマーケティングリードのゴー・エイドリアン・ロビン氏が登壇し、同社のブランディングにおけるビジュアル活用例を紹介しました。

■動画制作の課題感からカスタムコンテンツを導入
ゴー氏はまず、「2024年度にグループ CEO が新たに就任し、パーパスの再定義とそれに伴うコーポレートビデオを刷新することになりました。元々ある素材を組み合わせていただけのビデオはあまり評判が良くなくて、会社らしさがないといったことや、商品・サービスが有形ではない保険や介護の事業をどう表現するかといったあたりに課題感がありました」と、ゲッティイメージズのカスタムコンテンツ導入のきっかけを話しました。実際に導入した感想として、「グループとして損害保険事業やウェルビーイング事業、分野が多岐に渡るので、国内外でビジュアルを細かく指定することができて助かっています。意外と『欲しい素材』が自分たちでわかっていない部分もあり、テーマを設定した上で、ビジュアルのベストな使い方について、相談に乗ってもらうことができました」と語りました。カスタムコンテンツを活用した完成したコーポレートビデオについて、ゴー氏は、「単なるストックフォトではないため、ブランドカラーの赤やグレー、ロゴなども映してもらうことができ、ブランドらしさを入れられることができました」と伝えました。


■撮影時の「許可」が無く調整が楽に
実際にカスタムコンテンツを導入して、調整が楽に感じたといいます。ゴー氏は、「金融や介護などの事業で素材を集めようとしたら、施設の許可、スタッフや利用者の方の許可など、一つの素材だけでも多くの手間がかかってしまいます。社員の方を撮影に起用してしまうと、退職者などの写真が使えなくなるなどの問題も発生します。一方でカスタムコンテンツでは、モデルの許可さえ取れれば半永久的に使えるので、社内調整が楽になりました」と語りました。さらに、「使ってみて意外な驚きもありました。こういうビジュアル素材を集めてほしいといったらもちろんそれは集めてもらえるのですが、欲しいと気づいていなかったビジュアル素材も集めることができました。ビジュアルとの良い出会いがありました」と予想外の結果への喜びも示しました。2027年2月にグループ本社機能を移転予定という同社。今後取り組んでみたいこととして、新しい本社の大画面で流す動画制作を挙げました。よりシンプルな撮影内容で、クラウドソースにより撮影募集をする「カスタムコンテンツ」とともに、大規模キャンペーンやグローバルプロジェクト向けで、柔軟にカスタマイズした撮影依頼が可能な「カスタムソリューション」の両サービスを活用し、「SOMPO グループが目指す未来や事業を通じた社会にもたらす価値を紹介していきたい」と意気込みを語りました。

■マーケティングワークショップ & 交流会「ブランド・コネクト Vol.2」開催概要
日時:11月13日(木)15時~18時
会場:ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町
【ゲストスピーカー】
SOMPOホールディングス株式会社 広報部 ブランド・コミュニケーショングループ コンテンツマーケティングリード
ゴー・エイドリアン・ロビン氏
【スピーカー】
ゲッティイメージズ クリエイティブインサイツディレクター ケイト・ルーク
ゲッティイメージズ APACカスタムコンテンツマネージャー 岸本 紗奈
■ゲッティイメージズとは
ゲッティイメージズは、世界有数のビジュアルコンテンツクリエイターおよびマーケットプレイスとして、世界中のあらゆるニーズに応じた幅広いコンテンツソリューションを提供しています。ゲッティイメージズ、iStock、Unsplashのブランド、ウェブサイト、APIは、世界最高のフォトグラファーとビデオグラファーによる力強いビジュアルコンテンツを検索、購入、共有するための第一拠点として、世界各国のお客様に利用されています。約60万人のクリエイターと360以上のコンテンツパートナーと共にパワフルでインクルーシブなコンテンツを配信。毎年16万件以上のニュース、スポーツ、エンターテイメントイベントをカバーし、類を見ないほどの豊富な報道を提供しています。また、ゲッティイメージズは世界最大かつ最高レベルの民間所有アーカイブ写真を保持しており、写真創世記にさかのぼる画像の数は数百万枚にわたります。ゲッティイメージズは、最高品質クリエイティブライブラリーとカスタムコンテンツソリューションを通じて、お客様の創造性を高め、エンドツーエンドのクリエイティブプロセス全体を支援、あらゆるニーズに適したビジュアルを提供します。ゲッティイメージズとiStockの顧客は、許可されたコンテンツと無制限の補償、永続的かつ世界的な使用権に基づいてトレーニングされた生成AI技術とツールの採用・配給により、テキストから画像を生成しアイデアを練り、商用的に安全で魅力的なビジュアルを作成することができます。
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