田中貴金属グループ、ドイツ・ニュルンベルクで開催されるパワーエレクトロニクス分野に特化した業界最大の国際専門見本市「PCIM Europe 2024」に出展
~パワーデバイスに使用されている製品を一挙展示~
パワーデバイスは、電力の制御や変換に特化した半導体で、高い電圧に耐え、高電流を制御できる点が特徴です。次世代モビリティ、特に電気自動車(EV)とハイブリット車には欠かす事のできない存在であり、産業機械、鉄道、重電といったインフラ分野でも必須の技術です。また、電力変換やスイッチングのエネルギーロスも抑え、近年では省エネルギー実現に欠かせないキーデバイスとして注目されています。そのような背景から、パソコンやスマートフォンといったデジタル端末、テレビやエアコンなどの家電製品、さらには、人工衛星、次世代通信基地局など、幅広い分野で使用されています。パワーデバイス分野では、高出力化や高効率化が求められており、各部材において、高放熱・高耐熱・高信頼性に加え、さらなる小型化にも対応する新たな材料の開発が必要となっています。
田中貴金属グループでは、パワーデバイスに使用されるさまざまな先端材料のなかでも貴金属素材および素材加工技術について研究・開発し、市場に供給しています。
【主な出展製品】
主な展示製品は、「Al(アルミニウム)ボンディングワイヤ・リボン」、「Cu(銅)ボンディングワイヤ・リボン」といった、半導体チップと外部電極を電気的に接続する金属であるボンディング製品と、パワーデバイス用セラミックス回路基板やヒートシンク等の放熱部材への適用が期待されている「活性金属ろう材/銅 複合材」、そして、半導体チップをリードフレームや有機基板に接着(ボンディング実装)するAg(銀)を用いた「ダイボンディング材」などです。
●パワーデバイス用Al・Cuボンディングワイヤおよびリボン
車載グレードの高純度かつ表面性に優れたAlとCuのボンディングワイヤ(100~500µm)及びリボン(幅0.5~2.0mm)を提供しています。アルミは耐食性に優れた材料であることから過酷な環境下で大電流を駆動するパワーデバイス用途に多く採用されています。また、より電気伝導性に優れた銅材料のパワーデバイス用ワイヤも提供しています。
●活性金属ろう材
活性金属ろう材は、ろう材にTi(チタン)を添加することで、一般的なろう材では接合不可能な、セラミックスを直接ろう付することができるろう材です。種々なセラミックスをメタライズなしで、ろう付可能です。Sn(すず)を添加した独自の合金成分により、ろう材に添加されたTiを微細に分散させています。これにより、板厚50umTの提供が可能となりました。銅材に活性金属ろう材を複合化した材料も提供しており、パワーデバイス用セラミックス回路基板やヒートシンク等の放熱部材への適用が期待されます。
●ダイボンディング材
パワーデバイス用途のSi(ケイ素/シリコン)、次世代半導体SiC(シリコンカーバイド)、GaN(窒化ガリウム)に対応するダイボンド用導電性接着剤です。高熱伝導と高信頼性の両立が可能なハイブリッド接合タイプと200W/m・Kを超える高熱伝導シンタリングタイプをラインナップに揃えています。
【ドイツ市場開拓への期待】
ドイツのパワー半導体最大手企業がSiCを最初に製品化するなど、パワーデバイス市場においてドイツは先進的で、技術開発のマーケットリーダーであると認識しています。田中貴金属グループは、今後、さらに高度化が求められるパワーデバイス・パワーデバイス組立分野において、貴金属の技術を生かしたさまざまな製品の展開をドイツでも加速させたいと考えています。今年6月に出展するPCIM2024では、ドイツのパワーデバイス市場における田中貴金属グループのさらなる認知向上を目指します。田中貴金属工業執行役員の工藤 徳行は、「ドイツのマーケットには大きな可能性があります。田中貴金属グループは、貴金属素材や長年蓄積してきた加工技術を用いて、革新的な技術を提案し、より高性能なパワーデバイスの実現に貢献していきます。最先端の素材技術は、世の中の電力消費の効率化と、ひいては環境問題の解決にも寄与すると考えており、ドイツでも我々の試みを紹介できれば嬉しいです」と話しています。
【PCIM Europe 2024 出展概要】
■展示会名:PCIM(Power Conversion Intelligent Motion)Europe 2024
■会期:2024年6月11日(火)~13日(木) 9:00~17:00 ※ドイツ現地時間
■会場:ニュルンベルクメッセ(ドイツ・ニュルンベルク)
■公式サイト:https://pcim.mesago.com/nuernberg/en.html ※英語・ドイツ語サイトのみ
■出展社:田中貴金属工業、田中電子工業
■ブース番号:Hall 9 649
■主な展示製品:Al・Cuボンディングワイヤおよびリボン、活性金属ろう材、ダイボンディング材など
各製品詳細は下記URLよりご覧いただけます。
■パワーデバイス用Al・Cuボンディングワイヤおよびリボン
https://tanaka-preciousmetals.com/jp/products/detail/bonding-wires-power-devices/
■活性金属ろう材
https://tanaka-preciousmetals.com/jp/products/detail/active-brazing-for-brazing-filler-metals/
■ダイボンディング材
https://tanaka-preciousmetals.com/jp/products/detail/silver-adhesive-and-thick-film-pastes/
【田中貴金属工業株式会社】
本社所在地:東京都中央区日本橋茅場町2-6-6
創業:1885年 設立:1918 年
代表者:代表取締役社長執行役員 田中 浩一朗
資本金:5億円 売上高:2,172億458万1,000円(2023年度)
従業員数:2,498名(海外子会社含む)(2023年12月31日)
事業内容:貴金属地金(白金、金、銀、その他)および各種産業用貴金属製品の製造・販売および輸出入
【田中電子工業株式会社】
本社所在地:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町吉田2303-15
設立:1961年 代表者:代表取締役社長執行役員 山本 俊哉
資本金:18億8,000万円 売上高:215億9,131万8,000円(2023年度)
従業員数:859名(海外子会社含む)(2023年12月31日)
事業内容:高純度各種ボンディングワイヤの製造
会社情報
■田中貴金属グループについて
田中貴金属グループは1885年(明治18年)の創業以来、貴金属を中心とした事業領域で幅広い活動を展開してきました。国内ではトップクラスの貴金属取扱量を誇り、長年に渡って、産業用貴金属製品の製造・販売ならびに、資産用や宝飾品としての貴金属商品を提供しています。貴金属に携わる専門家集団として、国内外のグループ各社が製造、販売そして技術開発において連携・協力し、製品とサービスを提供しています。
2023年度(2023年12月期)の連結売上高は6,111億円、5,355人の従業員を擁しています。
■産業事業グローバルウェブサイト
https://tanaka-preciousmetals.com
■製品問い合わせフォーム
田中貴金属工業株式会社
https://tanaka-preciousmetals.com/jp/inquiries-on-industrial-products/
【プレスリリースは下記URLよりダウンロードをお願いいたします。】
https://prtimes.jp/a/?f=d31501-63-f64a4897c89c221327f0ea7dd0252102.pdf
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