【レポート】認知機能サプリメント市場5年で倍増!世界で急成長を遂げる脳パフォーマンス市場トレンド日本人の脳パフォーマンス向上への意識と若年女性のストレス問題
~“手軽さ”と“時短”が鍵 睡眠課題解決へ向けた脳活のビジネスチャンスとは~
市場調査会社「Mintel Group」の日本法人である株式会社ミンテルジャパン(東京都千代田区)は、ミンテルジャパンレポート「脳のパフォーマンス(記憶力・認知力・集中力)向上に関するトレンド – 日本 – 2025年」にて、情報社会の加速、働き方改革、高齢化社会の進展、そして脳科学・テクノロジーの発展を背景に、認知機能や記憶力、集中力など「脳のパフォーマンス向上」が世界的に注目されていることを明らかにしました。世界の認知機能サプリメント市場は5年で約2倍、脳トレーニングアプリ市場は10年で4倍以上の成長が見込まれるなど、同分野は急速に拡大しています。日本市場も着実に成長していますが、欧米と比較するとまだ発展途上であり、今後の成長が期待されています。
※ミンテル、ロンドン本社を含め13か国にオフィスを構え、美容やライフスタイル、食品・飲料分野における消費者調査に強みを持つ市場調査会社。2021年より日本市場向けにミンテルジャパンレポートを発刊。


※本リリースの調査結果をご利用いただく際には、必ず【ミンテルジャパンレポート『脳のパフォーマンス(記憶力・認知力・集中力)向上に関するトレンド – 日本 – 2025年』より】とご明記ください。
ミンテルジャパンレポートについて詳しくはこちら:https://www.mintel.com/jp/jr-apr-2025-2
ミンテルの行った調査によると、日本では脳パフォーマンスに関する悩みについて、「ストレスや不安感」「記憶力の低下」「睡眠不全」の3つは約4割の消費者が悩んでいると回答しています。また、脳パフォーマンスの劣化要因の第1位は「睡眠不足」と考えられており、約7割の人が睡眠不足を要因と認識しています。しかし実際には、約4割の人が十分な睡眠がとれていないという調査結果が出ています。このように、多くの人が良質な食事や十分な睡眠の重要性を理解しながらも、実際の生活では理想的な対策を取れていないのが現状です。
注目すべきは、若年女性の間で睡眠やストレスの問題が深刻化していることです。社会的プレッシャーやライフスタイルの変化により、睡眠の質が低下し、慢性的な疲労やメンタルヘルスの問題を抱える人が増加しています。
現代の消費者は忙しい日常や情報過多の環境で、適切な栄養バランス、睡眠、運動習慣を維持することが困難になっています。そのため、手間をかけずに継続できる実用的なサポート方法が強く求められています。
特に年度替わりや環境変化で心身の不調を感じやすい時期には、簡便で効果的な脳機能サポート製品が求められており、ここに脳パフォーマンス市場における新たなビジネスチャンスが存在します。
世界で脳パフォーマンス向上市場は急成長
脳機能への関心の高まり・高齢化社会の進行・情報過多時代が背景に
世界の認知機能サプリメント市場は、2025年の市場規模は148億1,000万ドルと推定され、2030年までに274億3,000万ドルに達し、年平均成長率(CAGR)は13.8%と予測されています。成長の主な要因として、高齢化社会の進行や、ストレスやうつ病などの精神的健康問題の増加が挙げられます。特に、記憶力や集中力の向上を目的としたサプリメントの需要が高まっており、オメガ3脂肪酸、ビタミンE、各種ビタミンB群、ハーブ抽出物などを含む製品が多く出回っています。地域別では、北米が市場をリードしており、アジア太平洋地域も急速な成長が期待されています。
世界の脳トレーニングアプリ市場は、2023年の市場規模は約44億6,000万ドルと推定され、2032年までに約182億9,000万ドルに達し、年平均成長率(CAGR)は17.2%と予測されています。北米が主な市場で、アプリタイプとしては記憶力改善と集中力改善アプリで市場全体の約半分を占めます。この成長の背景にも、高齢化社会の進行や、認知症や軽度認知障害(MCI)などの神経疾患の有病率の増加が挙げられます。また、教育分野での競争激化や、医療費の増加も市場拡大の要因となっています。
その背景には、健康な人々の認知機能や記憶力を高めるニュートロピックと呼ばれるサプリメントへの関心の高まりや、VR技術を活用した認知機能トレーニングや、ブレインフィットネスなど、新たなアプローチの登場があります。さらに、世界的な高齢化の進行や加速する情報化社会もグローバル市場拡大の背景といえます。

そのような市場背景の中、近年、企業が従業員のパフォーマンス向上を目的にニュートロピクスを導入する動きが拡大しています。
背景にある要因は大きく分けて3つ考えられます。まず、労働生産性の向上が求められる時代であること。デジタル化やリモートワークの普及により、個人の集中力・創造力が業績に直結します。特に金融、IT、コンサル、クリエイティブ産業では、高度な認知能力が必要とされています。2つ目に、従業員のメンタルヘルスへの配慮があります。長時間労働、ストレス、睡眠不足が原因で、燃え尽き症候群(バーンアウト)やうつ症状が増加しており、企業はストレス対策や精神的な持続力向上のための手段を模索しています。3つ目に、欧米企業を中心としたバイオハッキングブームです。シリコンバレーを中心に、脳の最適化(ニューロエンハンスメント)が流行しています。


また、睡眠を最適化するための技術として寝具とテクノロジーの合体が注目されています。スマートマットレスやウェアラブルデバイスが睡眠の質をモニタリングし、デバイスが睡眠の段階や深さを分析し、翌日のパフォーマンス向上につなげるためのフィードバックを提供しています。
FitbitやApple Watchなどのウェアラブルデバイスは、睡眠中の心拍数、呼吸、動きなどのデータを記録し睡眠の質をモニタリング、ユーザーに対して深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠の時間配分を分析します。
画像:Eight Sleep – Eight Sleep社(米国)
Oura Ringは 睡眠の質、心拍数、体温などを測定し、睡眠のリズムやパターンに関するデータを提供するリング型デバイス。Eight Sleepは温度調節機能付きのスマートマットレスで、体温や心拍数、動きを感知し、個々の睡眠パターンに応じて最適な温度に調整。Moonaは温度調節可能な枕で、頭を冷やすことで眠りやすくし、起床時間には枕の温度を上げることで自然な目覚めをサポートします。
日本における脳のパフォーマンスの3大悩みは「ストレスや不安感」「記憶力の低下」「睡眠不全」特にライフスタイルの変化が多い若年女性がストレスに悩む傾向
ミンテルが実施した調査によると、脳のパフォーマンスに関する主な悩みとして、「ストレスや不安感」(41%)、「記憶力の低下」(40%)、「睡眠不全」(38%)が上位を占めています。さらに漠然とした将来不安に加え、人手不足による多忙で重責を抱える職場環境がストレスや睡眠に悪影響を与えています。

調査対象: 18歳以上のインターネットユーザー2,000人
出典: Mintel、2024年12月
特にストレスや不安感は就業女性に多く、仕事に加えて子育て、介護を強いられる環境が影響していると考えられます。性年齢別では、ストレスや不安感は女性18-39歳(53%)が最も多く、次に女性40-59歳(48%)、男性18-39歳(42%)と続きます。全ての項目で、総じて女性の方が悩んでいる人が多く見られます。

調査対象: 18歳以上のインターネットユーザー2,000人
出典: Mintel、2024年12月
消費者が認識する脳パフォーマンスの劣化要因 第1位は「睡眠不足」
約7割が睡眠不足を要因と認識しながらも、十分な睡眠がとれていない人が過半数に
脳のパフォーマンスに影響を与えると思われている因子は睡眠不足(69%)が断然トップで、心身の老化(52%)、学業や仕事のストレス(49%)、運動不足(48%)、バランスの悪い食事(47%)の順となっています。

調査対象: 18歳以上のインターネットユーザー2,000人
出典: Mintel、2024年12月
そして、脳パフォーマンス向上目的で行なっていることで最も多いのは、十分な睡眠(40%)、続いて適度な運動(33%)、バランスの取れた食事(29%)、ストレス管理(21%)と続きます。機能食品・飲料・サプリメントを摂取しているのは12%に留まります。

調査対象: 18歳以上のインターネットユーザー2,000人
出典: Mintel、2024年12月
消費者が食品、飲料、サプリメントへ期待する効果としては、睡眠の質の改善(54%)、記憶力の向上(48%)、ストレス管理(48%)、への興味が高く見られます。このことから、睡眠改善とストレス管理がサプリメントのビジネスチャンスであると考えられます。

調査対象: 18歳以上のインターネットユーザー2,000人
出典: Mintel、2024年12月
日本における脳のパフォーマンス向上を目的とした睡眠およびストレス改善関連市場は、近年著しい成長を遂げています。2023年には、睡眠の質向上やストレス緩和を目的としたメンタル・脳機能ケア食品の市場規模が5,698億円に達し、2030年までに61.1%増加すると予測されます。この背景には、ストレス社会の進行や睡眠不足による経済損失が約20兆円に上るという試算があり、関連市場は今後も拡大が期待されます。
■ミンテル ジャパンレポートについて
新製品開発のヒントになるグローバルトレンドと日本におけるその意味について理解を促し、日本市場における商機を探るレポートシリーズ。「美容・化粧品」、「ライフスタイル」、「食品・飲料」分野のレポートをサブスクリプション方式でご提供しています。グローバルと日本、双方の視点でトレンドを捉えることが可能です。
■ミンテル 世界新商品データベース(Mintel GNPD)について
世界86ヵ国の日用消費財の新商品を、原料や訴求内容から検索することができるデータベースです。世界各国に配置されたミンテルの調査員が、日々新商品の収集を行うことで、毎月約4万点の商品パッケージ情報をデータベース化し、GNPDを構築しています。商品のあらゆる情報を掲載しているため、様々な視点から世界の製品トレンド分析を行うことが可能です。
■市場調査会社ミンテルの強み
ミンテルに在籍する各分野の専門家であるアナリストは、 ミンテルグローバル消費者調査のデータや各国で独自に行う消費者調査、外部データなどを組み合わせて、消費財業界のグローバルトレンドと市場変化の予測を行い、レポートを執筆しています。ミンテルは常に「消費者」に焦点を当て各サービスを展開しており、「消費者が何をなぜ求めているかを探るエキスパート(Experts in what consumers want and why.)」をコーポレートスローガンとしています。
■株式会社Mintel Japan(ミンテルジャパン)
ミンテルジャパンは、ロンドンに本社を置く大手市場調査会社「Mintel Group」の日本法人です。専門分野のアナリストと新商品の調査員を世界各国に配置し、独自の消費者調査や新商品情報の収集を行っております。
その独自のデータを基にした消費財業界のグローバルトレンドと市場変化の予測に強みがあります。日本では主に「美容・化粧品」「食品・飲料」「ライフスタイル」の3分野に注力し、サービスを展開しています。
≪ご利用条件≫
情報の出典元として【ミンテルジャパンレポート『脳のパフォーマンス(記憶力・認知力・集中力)向上に関するトレンド – 日本 – 2025年』より】の明記をお願いいたします。
■会社概要
企業名 :株式会社ミンテルジャパン
本社所在地 :東京都千代田区丸の内二丁目4番1号
丸の内ビルディング18階
代表 :リチャード・カー
設立日 :2008年03月
事業概要 :トレンドレポートの販売、市場調査、市場分析等
WEBサイト:https://japan.mintel.com/

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